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EU、英離脱後に包括協定検討 スコットランドは2回目の住民投票手続き開始へ

2016-06-26 06:46:07 | Weblog
EU、英離脱後に包括協定検討 通商や規制にルール 経済の停滞回避狙う 2016年6月26日 日経
 

 英国の国民は投票結果に興奮が収まらないようですが、英国政府はその後のEUとの距離感をどうとるかで対応が大変そうですね。
 日本企業にとって一番関心の高いのは単一パスポート制度が維持されるかですが、もしこれが維持されないとなるとロンドンで免許を取った金融機関は、新たに大陸欧州で申請し直さなければならなくなるかもしれず、欧州拠点をドイツなど他の国に移すシナリオも出てくるかも知れないわけで…。
 支店にしても出張所にしても日本経済が長期低迷した影響で地銀など大半の金融機関は欧州の拠点を1つに絞り切っているでしょうし、関税の対応次第では金融機関だけでなく一般企業にもこの問題は波及しかねません。

 一方、スコットランドでは早速2回目の住民投票手続き開始への動きが出ているようで。
 こちらが前回僅差で残留を決めたことで今回の英国民投票も日本では何だかんだといいながら残留を決めるのではないかという楽観的な予想が支配的でしたが、次スコットランドでの住民投票が認められれば今度は可決される可能性が高く、その場合英国は独立を認めるのか。独立を認めると英国は他国に対する影響力を低下させることになるだけに、本当に独立を認めるのかという意味でも騒がしくなりそうです。
 ユーロはしばらく不安定になるでしょうし、とばっちりで安全通貨としての円買いという我々日本人にとっても招かれざる事態を招くことになるかもしれません。