保津川下りの船頭さん

うわさの船頭「はっちん」が保津川下りの最新情報や、京都・亀岡の観光案内など、とっておきの情報をお届けします。

全日本空手道選手権大会、片岡兄弟の挑戦。

2010-06-30 10:52:24 | 空手・格闘技
蒸し蒸し感に覆われ、時折、局地的な集中豪雨に見舞われる今年の梅雨。

困った事に、本業である保津川下りは河川増水の為、3日間も運休・・・

とはいえ運休の間ものんびりは出来ず、私はっちんは空手師範として大会出席と選手強化練習にと
相変わらず多忙なスケジュールをこなしていました。

27日は京都市横大路体育館で開催された「全日本空手道選手権大会」(内田塾主催)に
来賓として出席して参りました。

もちろん当道場からも「片岡 零君・颯君」の兄弟二選手が少年の部にエントリーして出場です。

約400名の選手が出場した大会、梅雨の気候の中、体育館は選手の熱気も加わり
蒸し風呂のような‘暑さ’・・・
この条件下では、技術以上にスタミナ配分を考慮した戦い方が大切になります。
もちろん、基礎的スタミナは最低限必要ですが、試合は緊張感や相手からの圧迫感など
で想像以上のスタミナを消耗するものですから。

彼ら二人がどこまで、よく相手の動きを見て冷静に戦えるか?がポイントだと思っていました。

試合直前、体育館の隅でストレッチをしながら体をほぐす片岡兄弟。

スタミナ配分の事、冷静な試合運びの事など、アドバイスしたいことは色々あるのですが、
ここまできたら、あまり細かいことは言わない方がいいことは、これまでの大会経験で学んだこと。
口であらためて言わなくても、日頃の彼らの練習の中で取り組んだこと、身体にしみこんでいるはず。
あとは本人たちを信じて応援するしかない。

試合は小学校4年生の颯君から始まりました。
今回が生涯はじめての大会出場となる颯君。
キレ味鋭い左右の回し蹴りを武器に最近、メキメキと腕を上げてている生徒です。

試合でも、序盤こそは緊張からか手数が少なく、心配しましたが、試合開始から
30秒を過ぎた頃から、本来の動きを取り戻し、右の上段回し蹴りをヒットさせ‘技あり’を奪取!
打撃の痛みからか?相手の選手が戦意を喪失し、見事、一回戦を突破してくれました。

そして兄の零君。
小学校6年生の彼は約2年ぶりの大会です。
試合の順番を待つ姿から緊張していることがありありと伝わってきます。
しかも対戦相手は頭ひとつ高い長身の選手、帯も格上のようです。
さて、試合ですが、お互い一歩も引かない技の攻防を続き、本選は引き分け。
すぐ行われた1分の延長戦。
この暑さでお互い相当スタミナを消耗しているようです。
ここまできたら、技を超えた精神力の勝負!ここからの辛さ、キツさは
体験した者でないとわからない世界ですが、ここまでの痛みの蓄積に加え、
止むことのない激しい攻防の中、一瞬も気を緩めることができないプレッシャ、
そして、鉛を引張っているような足の重たさの中「もう、ダメかも?これ以上無理かも?」
と一瞬でも思った方が負けるのです。
延長戦、彼はよく戦いました。しかし、気力の点で相手が少し上回っていたということでしょう。
残念ながら、一歩及ばず敗退ということになりました。

それぞれ、この大会で自分自身の課題に気がついたことと思います。
練習だけでは気が付かないことに気づくのも大会に出る重要な意義です。

様々なプレッシャーに打ち勝ち、大会にチャレンジした彼ら。
最後まで戦い抜いた彼らを私の誇りです。

最後に選手たちへ。

君たちが大会に向けて頑張ってこれたのは、君たちだけの
努力で出来たのでは決してないということです。
君たちが練習に打ち込める環境を用意してくださった
保護者(お父さん、お母さん、祖父母さん)の協力が
あるからという事実を決して忘れないで下さい。
今の自分があるのは当たり前のことではなく、周りの
人達の協力に‘感謝するの心’を忘れず、
これからも精進して下さい。

今日は本当にお疲れさまでした。

斯道会空手道場 師範 豊田  

         押忍!



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2 コメント

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今後ともご指導お願いいたします。 (片岡父)
2010-06-30 23:08:23
先日はありがとうございました。

 零は心と身体がばらばらな感じの試合でした。緊張はかなりしていたとは思うのですが、やはり思春期前、心の方が前向きではなかったような・・・。

 颯は試合前日からかなりの緊張。あの技、この技で一本とる!って意気込んでおりましたがまったくでした。

今度の試合では表彰台へ!と、二人意気込んでおりますのご指導よろしくお願いいたします。

  押忍
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課題 (はっちん)
2010-07-03 23:37:34
片岡父さんへ。

二人ともここ最近、著しい成長期にあります。

ただ、体力的にはまだ少し、選手レベルに達していないことと、試合の経験不足は感じました。

次回はしっかり克服して大会に挑める様に、お家でもご協力お願いします。
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