保津川下りの船頭さん

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今、心にたすけあいの金字塔を築く時。

2011-03-14 23:06:22 | 船頭の目・・・雑感・雑記
旧約聖書「創世記」によると古代メソポタミアのバビロニア人は
中心地都市のバビロンに、天にもとどくような巨大な塔・バベルの塔
を建設し、神の権威に挑んだ。
慢心した人間に神は怒り、言語をバラバラにし、塔は崩壊したという。


東北地方を中心に甚大な被害を及ぼした「東日本大震災」

観測史上類のない世界最大級のマグニチュード9.0を記録した
地震は大津波を発生させ、東北太平洋岸各地ののどかな港町を
飲み込み、かけがえなのない多くの‘いのち’と街並みの
すべてを奪い去った。

原子力やインフラなど、世界最先端に高度化した我が国の近代科学文明を
あざ笑うかのように‘自然の猛威’が襲いかかる姿にバベルの塔とみる思いだ。

太古の昔から今日まで、人類は悠久の歴史の中で英知を結集して
文明を発展させ、豊かになることを追求してきた。
しかし、自然の力の前では、現代人とて、古代人の頃と何ら変わることがない。
なすすべもなく、無力であり、祈るしかできない存在であると思い知らされる。

人間をはじめ、いのちある生き物すべては、今も昔も変わることなく
この大地に住まわせて貰っているだけで、自身の「所有」などありはしない。
我々人間は、この地球を、自然をただ借りているだけ、
つまり‘レンタル’しているだけに過ぎない。しかも無償で。

人間が生きるために必要なものは、すべて自然からの恵みであり、
自然に生かされている弱いお互いだからこそ、ひとは謙虚に力を合わせて、
たすけ合わなくては生きていけない。

成功も、虚栄も、所有もただただ、いのちの舞台の上で演じられる
‘芝居’にすぎない。どんな素晴らしい芝居もいつかは終焉を迎える。

本当に大切なのことは、いのちがつながっていくこと。

原子の力すら自由にできる知恵と技術を得たと慢心したわけではないが、
物質的繁栄という‘芝居’を演じるための代償は思いのほか大きい。


近代科学文明は、人類がお互いを‘愛’するために、助け合い、与えあうために、
そして‘いのち’の尊厳を世界へ伝え、心をひとつにすることに活かされることで、光輝く。


我々は人類は、無力な存在であるが、古代人にはない、
文明の進歩とともに発展した‘心’の進歩があるはず。

心に築き上げた‘バベルの塔’はけして崩れることはない。
そう信じて、今、英知を結集して、とにに乗り越えていこう。




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