保津川下りの船頭さん

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キャリア日本一のシェフの店・洋食屋コロナ

2009-02-21 23:25:47 | シリーズ・京都を食う!
四条木屋町を下がった細い路地の裏通りに
創業から60年を越す老舗洋食屋・コロナ
があります。

京都の食通の間でこの店を知らないとモグリと
呼ばれる洋食屋の草分け的存在なのです。

昭和20年から時が止まったような懐かしい店構え、
使い古した年季を感じさせる木製のオープンキッチンの中
で腕を振るうのは94歳現役のおじいちゃんマスター。

おそらく現役シェフとしては日本一ではないでしょうか。

そしてこの店の看板メニューが‘玉子サンド’

卵4個を食パン2枚で挟むサンドイッチは超ボリューム満点!
卵焼きの厚さが挟む食パン2枚の倍はあるのです。

卵焼きは京都独特の甘みのある味付け、
いい意味で飾り気がなく素朴そのもの味。
マスター特製というマスタードと懐かしい
ウスターソースも主張しすぎず、
口当たりのいいアクセントになっています。

ふわふわした食感におじいちゃんマスターの
まごころが感じられ、心が温かくなるサンドです。

もう一つの名物メニューがポークカツレツ。
衣にも砂糖の甘みがあり、昔の日本人が好きだった
味だったのかな?と勝手に想像したりする味付け。
でもさくさく感がバッチリで、肉も柔らかくてジューシー。
特製ソースも昔懐かしい味。

その他、オムライスやカレーライスなどの
洋食屋の王道メニューが揃っています。

おそらくこの店の味は世界一の食通になった
今の日本人には好き嫌いがはっきり分かれる料理だと
思います。また、店内もサイズが全て小さく、清潔度も
はっきりいって一昔前の基準でしょう。
でも、引退することなく厨房に立つおじいちゃんマスター
のゆっくりながらも年季の感じる調理作業を眺めていると
なんとも神々しく見え
「ここは今のグルメの評価基準を超越した存在なのだ」
と強く感じます。

戦中、戦後そして高度成長という「食べること」
「食べられること」にみんなが幸せを感じられた
あの時代に、大衆庶民が愛した味を変わらず、
今に伝えているそんな洋食料理人の店、
それが「洋食屋・コロナ」の価値なのだと。

この玉子サンドがいつまで食べられるか、
わかりませんが、素朴な中に幸せが感じられた
あの時代を味わいに、訪れたいと思うのです。


☆「皆さんの店・コロナ」

京都市下京区西木屋町四条下ル
営業時間 17時30分~21時まで。
月・火休日。

玉子サンド   500円
ポークカツレツ 800円


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