保津川下りの船頭さん

うわさの船頭「はっちん」が保津川下りの最新情報や、京都・亀岡の観光案内など、とっておきの情報をお届けします。

保津川船頭、紅葉の嵐山を全力疾走!

2010-11-28 21:56:23 | 船頭
京都の紅葉もいよいよクライマックスへと近づいてきました。

11月最後の休日となった今日、嵐山・渡月橋周辺は人、人、人と
この秋一番の人出となり大混雑でした。

東京を中心にテレビメディアなどで「京都紅葉特集」が連日組まれているの
かなり影響があるようです。
昨日はもみじの名所で有名な奥嵯峨にある「小倉山二尊院」と「常寂光寺」の
特番が放送されたらしく、嵐山から奥嵯峨はもの凄い人がお越しなったようです。
渡月橋にも歩行者が溢れ、歩道に収まりきらない人が車道にまで
広がり、まさに歩行者天国状態です。

警察官やガードマンも交通整理のために出動されてはいますが、
あまりにも人が多いので、大きな声で注意を促すのが精一杯といった感じです。

天龍寺門前の道路は完全に歩行者専用道路として解放しており、
状況を知らないまま進入してきた車が立ち往生する風景も多く見られました。

嵐山、嵯峨がこんな状態になると我々保津川下りも混雑することが
予想されます。

我々船頭も嵐山まで下るとすぐさまトンボ返りで、亀岡に戻り
出船をお待ちいただいている乗船場へ帰らなければなりません。

舟の引き揚げ場がある渡月橋下から猛~ダッシュで、約1㎞先のJR嵯峨嵐山駅を
目指し全力疾走なのです!

川の上で舟を漕ぎ下り、すぐさま陸上を走る。
これが結構、キツイのです。


息を切らし、足もふらふらなのですが、舟の乗り組み3名はもう決められています。
遅れることはできません。
これは75歳の船頭さんも同じなのです。凄い体力でしょう!

そうして、お客様に少しでも待ち時間を短くして貰うため、船頭はがんばります。

その甲斐があってか、こんな人出の日にも関わらず、大した待ち時間もなく
順調な出船状態を保ちながら、配船をすることができたようです。

船頭が全力疾走で陸の嵐山街道を走る!

多くの観光客の方々も目撃されたことがあると思いますが、
もうこれは「秋の嵐山の風物詩・風景」ともいえる感がしております。


こんな風景が見られるのも後もう少し。

今シーズン最後のラストスパート。

保津川下りの色づく紅葉が散る、その時まで、全力疾走でがんばります!