百休庵便り

市井の民にて畏れ多くも百休と称せし者ここにありて稀に浮びくる些細浮薄なる思ひ浅学非才不届千万支離滅裂顧みず吐露するもの也

100q甚く感じ入り候記(1)【坪内稔典さん【モーロクのススメ】より】&我が詩【蛙】

2011-11-02 19:56:54 | 日記
 齢を取りますと、どしどしと 切り込む 角ばったものよりか、オブラートに包まれたように温かく、ふくやかで、行間からは いろんなコトが、人生の機微や面白味といったものが浮かびいで、しかも悠然と やり過ごしている といった感のする文章が、オイラには そういうモノが まずは書けないだけに、「いいなぁ」と 深く感じ入るのでありまして、そこで【イタクカンジイリソウロウ】「痛く感じ入り早漏」ではありません という「新タイトル」を 立ち上げ、今回 その(1) を お贈りしようか と 思う次第にございます。

まず採り上げますは、愛媛県ご出身の、オイラより ひとつ年長の俳人【坪内稔典】さんが、産経新聞に書かれております 毎金連載コラムで ご披露なすって下さった、オイラがイタク感心した詩についてであります。
   
この中で紹介されております【天野忠】さんという 今から 18年ほど前に亡くなられております詩人の3編の作品が、特に 二つ目・三つ目の詩が 実に素晴らしいと思われましたので、自分で キータッチし、ぜひ当ブログへ書き留めておきたい と思った次第にございます。上の新聞記事で読み取れるかと思うのですが、その詩は 以下の通りです。どうぞ ご鑑賞下さい。何とも いい詩であります。


    秋                  考えごと

  色がこんなに黒いのに         ねながら
  日傘をさすのは気がひけるねえー    人生について考えていたら
  鏡を見てばあさんが          額に 蠅がとまった。
  ひとりごとを呟いている。       長いこと休んで
  ひる寝のうす眼をあけたら       それから パッと
  日傘をさして             元気よく飛び立った。
  表へ出て行った。           どうやら考えがまとまったらしい。
                     俺はまだだ。


でオイラも作ったとです。なおこれはフィクションではなく、度々に実際あった話です、ハイッ。
             
    蛙
           
  まだまだ暑い夏
  田んぼのヒビ割れ目がけ
  ションベンしたら
  どっからか二三匹
  幼いカエルが寄ってきた。
  雨じゃねぇよ、ショッペェよ 
  と、オイラはゆうたんとー。

  秋たけなわに
  田んぼのヒビ割れ目指し
  ションベンしたら
  ヒビの中から二三匹
  ちっこいカエルが顔出した。
  もう寝とったん、ゴメンなぁ
  と、オイラは謝ったんとー。

          
  年がら年中
  おりおりの景色に溶けて
  タチションベン。
  田舎ぐらしの醍醐味や。
  ちっとも飛びやしないから
  跳ねっ返りに気をつけんと
  と、オイラを挟むんとー。  オイラ:ここではチンチンを指します 挟む:はさむ

  蛙のションベンなあに
  田にしたもんだとー
  タイシタモンダとー
  蛙のションベン

  オイラのションベンなあに
  チョロチョロチョロだとー
  チョロイモンダとー 
  オイラのションベン


  < 追 伸 >
上の詩の蛙は もっとも一般的な、オイラたちが昔から【クソガエル】と呼んでいる【ツチガエル】でありますが、オイラは、鳥で言えば スズメと同じように、この日本の自然に他のダレよりもピッタシ溶け込んでいるこのカエルが、カエルの中では一番好きで、一番カワイイと感じているのであります。


          

          

          

    



 


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