忘備録の泉

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ヴェルサイユ体制とファシストの台頭と世界恐慌

2016-10-15 09:37:32 | Library
第一次大戦後に決められたヴェルサイユ体制。

第一次大戦はドイツを中心とする同盟国の敗戦により終結した。
しかし、戦勝国による一方的な取り決めの結果、ナチスやファシストの台頭を招き、第二次大戦へとつながっていく。

1919年に開催されたパリ講和会議で戦勝国27ヵ国とドイツとの間にヴェルサイユ条約が結ばれ、軍備の制限と領土の割譲、植民地の没収、そして莫大な賠償金を求めた。
連合国側がドイツに課した賠償額は66億ポンドにものぼるもので、一年も満たないうちに支払不履行に陥ってしまった。
連合国側は工場と鉱山を没収したりするが大規模なストライキが発生するなどして、ドイツ国内では急激な物資不足や物価高騰が巻き起こり、激しい混乱を引き起こしてしまう。
この混乱に乗じて台頭してきたのが、アドルフ・ヒトラーである。
ヒトラー率いるナチス党はついに第一党となり、首相に就任するとヴェルサイユ条約の撤廃を要求し、拒否されると国際連盟から脱退した。

イタリアは第一次大戦の戦勝国だったが、被害が甚大で財政難に苦しんでいた。
不安定な世相の中で国民の間にロシア革命の影響が広がり、共産党が台頭し、それに危機感を募らせた資本家や中産階級の援助を受けたムッソリーニが政治の表舞台に立ち、ファシスト党以外の政党を禁止する一党独裁体制を確立する。

1929年、ニューヨークのウォール街で株価が大暴落したことをきっかけにして恐慌が起こる。
この恐慌はアメリカだけでなく、密接な貿易を行っていた世界中の資本主義国があおりを受け、物価の急落や企業の倒産が相次いぎ、世界恐慌に発展した。
世界各国は自国を守るために保護関税で守るブロック経済を採っていく。
こうして世界経済は列強ごとに分断され、国際秩序は不安定になっていく。
軍国主義的な風潮や全体主義的な体制をとる国が出始め、ヒトラーの領土拡大欲が再び悲惨な大戦争を呼び起こすこととなる。

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