天網恢恢疎にして漏らさず

映画レビューを中心に(基本ネタバレバレです)スキーやグルメ他、日々どうでもいいような事をダラダラと綴っています。

【映画】「恋の病~潔癖なふたりのビフォーアフター~」@34作目

2021年09月08日 | 映画感想
「恋の病~潔癖なふたりのビフォーアフター~」

2020年製台湾映画。最近台湾映画がマイブかもしんない!

あらすじ
翻訳業で生計を立てる青年ボーチン(リン・ボーホン)は、極端な潔癖症で普通の社会生活が送れず、周囲から“偏人”扱いされていた。
ある日電車に乗っていると、自分と同じく防塵服に手袋、マスクを着けた女性ジン(ニッキー・シエ)と出会う。彼女も重度の潔癖症で、さらに窃盗癖まで持ち合わせていたが、他人と分かり合えず疎外感を抱えた二人は交際を始める。ジンはボーチンの苦手なタイピングが得意で、互いのことをカバーできる理想の関係だったが、彼の潔癖症が解消されたことで二人はすれ違っていく。(Yahoo!Movieから丸パク)

映画見始めて「おや?」と先ず思ったのがスクリーンサイズ。珍しいスクエアサイズなんですわ。
「スクエアとは珍しいな」と思いながら観ていたんですがコレは敢えての演出で、話が進んできてボーチン青年の潔癖症がある日突然何の前触れもなく治ってしまうとスクリーンが通常サイズになった。コレで今までのちょっと閉塞的だった絵が一気に広がって晴々とする。要するにボーチンの「心の視界」を表していたんですね。

という訳で、映画冒頭からボーチンの独り語りで「強迫神経症にして超潔癖症な自分」の日常を見せて行くんだけど、自分のこの変態性潔癖症な体質を「悩んだってしゃーねー」と言わんばかりに当たり前のよーに受け入れて粛々と生きている。
そんなボーチンが自分と同じ超潔癖症の女性「ジン」と出会った事で新しい世界が開けてくるんですわね。でもそれはジンだって同じ。
むしろボーチンに比べてジンの方が今の自分の状況に悲観的で「いつか自分はこの体質に絶望して自殺を選んでしまうのではないか」位にはネガティブ思考になっている。
ただ、そんなネガティブだったジンだけどボーチンと付き合う事になって今まで自分が体験出来なかった・しようとも思わなかった「冒険」に果敢にチャレンジするようになるし(それはボーチンにとっても同じ)、潔癖度合いはどっちもどっちレベルなのでお互いが協力して部屋の掃除をしたり食事の管理をしたりする事が苦ではないどころか「丁度いい」とお互いが感じて、正に「運命の二人」状態のウフフキャハハ状態に突入する訳です。

ここまでが最大のハネムーンクライマックス!って感じですよね。またこの辺りのエピソード等も秀逸で観ていてコチラも楽しくて仕方がないw
あとコレは「1秒先の彼女」を観た時にも思ったんだけど、台湾映画って凄く色調がPOPで可愛らしいですよね。独特の色彩感と言うのか。

さて、そんなこんなでボーチンの潔癖症が解消された中盤以降、話の様相がガラリと変わって行く。
絵ヅラ的には先程書いたけど画面が広がって晴々したんだけど…それはあくまでもボーチンの心の視界であって、ずっとそのままの状態のジンには苦痛と焦燥しかなくなる。
映画前半はボーチンの独り語り、そして中盤以降は語り手がジンにバトンタッチして以降ジン視点の物語になって行きます。コレもなかなか上手い演出だなーと思った。
語り手がジンに移ったのにもちゃんと理由がある訳です…が、コレを語るとオチバレになってしまうので(苦笑)

ボーチンの潔癖症が劇的に解消されてしまう前日の夜に2人がベッドに寝転がって「もしどちらかの潔癖症が治ったり状況が変わったらどうしよう」みたいな会話をしているシーンがあるのですが、ある意味このシーンで語られている事が本作のオチでもあったな、と後になって思うのです。
そして本作の最後の方でジンが「愛し合っている時は相手の欠点すら魅力に見えるが、愛が冷めると致命傷になる」と語ります。正に恋愛の真理がココにっ!!

最後に映画の内容についてではないのですが気になった事2つ…
1つは↑のベッドでの会話シーンで2人が「指切りげんまん」するんですが、その仕草が凄く可愛かった!アレは台湾では一般的な指切りなんですかね?
もう1つ、ボーチンがシャワーを浴びるシーンが何度か出て来ますが…この役者さんスタイル良過ぎぢゃね!?めっちゃ逆▽のキレッキレ細マッチョなんすけど!!

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