天網恢恢疎にして漏らさず

映画レビューを中心に(基本ネタバレバレです)スキーやグルメ他、日々どうでもいいような事をダラダラと綴っています。

【映画2024】「罪深き少年たち」@34作目

2024年06月13日 | 映画感想
「罪深き少年たち」

1999年に韓国のとあるスーパーマーケット(日本のソレとはちょっと違って個人商店レベルのお店)で実際に起こった強盗殺人事件をモチーフに脚色したポリティカル・サスペンス。
韓国って割とこの手の「実際に起こった事件が元ネタ系」のサスペンス多いですよね。邦画って圧倒的に「小説 or コミックの実写映画化」が多いじゃないですか、今思ったけど逆に韓国って小説やコミックの映画化ってあんまり聞かない気がする…なんだろう?これもまた国民性の違いなん?

あらすじ
1999年、韓国・全羅北道参礼のスーパーマーケットで強盗殺人事件が発生し、警察は近所に住む3人の少年を強盗容疑で逮捕する。その翌年、「狂犬」の異名を持つ刑事のファン・ジュンチョル(ソル・ギョング)は、事件の真犯人に関する情報提供を受けて再捜査を開始。捜査を進めるうちに、彼は当時の捜査内容や記録に不可解な点があることに気付く。ぬれぎぬを着せられた少年たちの無罪を証明しようと奔走する中、ファンは警察や検察の闇を目の当たりにする。(Yahoo!検索情報から丸パク)

コレさー、一応映画冒頭で「事実を元に作ったフィクションです」ってわざわざテロップ入るんだけど、どこまでが事実でどこがフィクションなんだろ?この境目がすんごい重要な気がするんだけど、そんな事映画の中で教えてくれる訳ないからモヤりまくったよ!だってさー…そりゃ日本だって昭和中期位までは酷い冤罪事件がいくつもあったの知ってるけど、それにしてもいくら既に有罪確定されて服役中とはいえ、真犯人が見つかって犯人は犯行を自供までしてる状態でそれを堂々ともみ消すってのはちょっと信じ難いんですが(滝汗)
もしもこの部分まで事実だとしたら…いや怖過ぎるだろう韓国!て言うかこの作品は当局から横槍入らなかったんですか???

とにかくね、「権力持ったヤツらの非道っぷり」ってのが反吐が出る程ムカつくんですわ。もうこんなの絶対にフィクションだと思うけど!思いたいけど!
完全に「権力者=巨悪、小市民=翻弄され力でねじ伏せられるゴミ虫」という図式があからさまで、ここまで清々しい程の悪漢っぷりを見せつけられるともうぐうの音も出ないレベル。だからどこまでが事実なんだよ誰か教えてくれよ!💦

自分あんま韓国映画観ないから役者さんを全然知らないんだけど、主人公の「かつての狂犬刑事」を演じたソル・ギョングさん始め、イヤ~な役を演じていた悪漢チームの面々も、そして子役の3人組も本当に迫真の演技だったと思いますよ。特に子役の子達は良かったですねー+服役後の大人になってからの3人も、勿論役者さんは変わっているんだけどちゃんと子役のどのキャラの子が大人になったのかちゃんと分かるように配役されてましたね。そして韓国映画あるあるの「直ぐ逆上して大声で恫喝モード発動」する面々…特に主人公の奥さんなんて「いやぁ~こーいうキャラって韓国映画に100%いるぅ~!超絶恐妻キャラっぽいんだけど実はハートフル系なー」って感じw

最終的なオチはこの事件の事を知らなくても流石に誰でも想像は付いてると思うんですが(コレでバッドエンドだったら流石に心が病むわ)クライマックスの法廷シーンは日本人的にはなかなかな違和感がバリッバリでしたわね(苦笑)
韓国の法廷ってあんな派手なパフォーマンスの応酬なんすか?流石にアレはフィクションよねぇ?て言うか証言者が場外乱闘的に発生したり(しかも飛び入りでその場で証言台に立たせたり)、法廷内で傍聴者から拍手が起こったりって日本ではちょっと聞いた事がないんですが…こんなん実際にあるんですか?💦

と、まあ色々面食らう場面もありましたがw、一度は権力に屈して長い物に巻かれてしまった(と言うか諦めてしまった?挫折してしまった?)刑事の、矜持を取り戻す姿には心打たれるモノがありました。彼が居なかったらきっとこの事件は本当に闇に葬り去られていたのでしょう…映画ラストに実際のこの事件の顛末がテロップで流れます。
その内容は必ずしも観る者にとって「はぁーすっきりした✨」という爽快感が得られるモノではありませんが、それもまた現実なのだよと…

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