天網恢恢疎にして漏らさず

映画レビューを中心に(基本ネタバレバレです)スキーやグルメ他、日々どうでもいいような事をダラダラと綴っています。

「宇宙兄弟@試写会」24本目

2012年04月27日 | 映画感想
「宇宙兄弟」

同名タイトルコミック(累計800万部超の大ヒット作だそうだ)の映画化。
自分ちのご近所の大型本屋に行くと、最近入口目抜きの棚に大量に平積みされて派手なPOPが付いてる。
でも原作コミック未読。予告編も何度か映画館で見たけど全く食指が動かん。すまぬ。

あらすじは
仲良し兄弟の兄・六太(ムッタ)と弟・日々人(ヒビト)は大の宇宙マニア。子供の頃2人でUFOが不思議な動きをして現れ
月に吸い込まれるように消えて行くのを目撃して「いつか宇宙飛行士になって兄弟で月に行こう」と約束を交わした。
それから19年後、弟ヒビトは目標に向かって着実に歩み、日本人最年少宇宙飛行士となってまもなく月に旅立とうとしていた。
それに比べて兄のムッタはいつの間にか夢を忘れて車のデザイナーとなり、その仕事も上司に頭突きしてクビになり
無職となって家でプラプラする毎日。そんなある日ムッタの元にJAXA(宇宙航空研究開発機構)から宇宙飛行士選抜試験の
書類選考が通過したという手紙が届く。それは子供の頃の夢を忘れてしまった兄を憂う弟ヒビトが兄に内緒で応募したものだった。

なんだな、「はやぶさ」の帰還以来宇宙にロマンを求めよう!ネタが日本でブームなんですかね?
日本でブームというよりも映画界でブームって事か?特に世間的に宇宙がもてはやされてる感はありませんしねぇ(苦笑)
まーそんな訳で本作なんですが、色々辻褄が合わない感じがしなくもないけど見て気分の悪くなる話じゃないので
是非将来宇宙飛行士を目指して頑張ってほしいお子様とご一緒にご家族で、または小栗君と岡田君ファンの婦女子の皆様も
こぞってご覧いただければ…みたいな感じですね。はい終了~。(ヲイ

まーもう少しkwskすると
今までそれこそ星の数程作られた「宇宙ネタ」の中でも本作が特に異色なのは「宇宙飛行士をどうやってJAXA(NASA?)は選考しているのか」
という部分に特化して初めて映画にしてくれたという部分じゃなかろうかと。
かつて作られたアストロノーツ物ってほとんどが「宇宙飛行士になってから」の姿しか見せませんもんね。
確かに自分もニュースで「日本人初の女性飛行士」だの「日本人初の宇宙長期滞在」だの見る度にいつも不思議に思ってた。
「この人達ってどういう経緯で宇宙飛行士になったんだろう?」「どうすれば宇宙飛行士という職業に就けるんだろう?」
本作はそーいう素朴な疑問に判り易く答えてくれます♪

…って、実はよく調べてないんですが、本当にJAXAの宇宙飛行士選考試験って本作みたいな事やってるんすか!?
いや勿論筆記試験や英会話試験もやってるみたいですが(それは当たり前だから映画中でも会話の中でやった、と語られるだけで軽くスルー)
特殊環境に受験者達を閉じ込めて(スペースシャトル疑似体験)その中での適応検査とかチームワークが取れるかとか、
ましてやわざとチームワークを壊すようなトラップを仕掛けて「パニック時の対応」を観察するとか…コレって本当にやってんの?
いや確かにやっててもおかしくはないよなーとは思うものの、そこは映画というか余りにも展開が色々とドラマティックなので
「いやいやいや、流石にこんな事はやってないっしょー(薄笑)」という気分になってしまったのですが。真偽の程が知りたいわ。

そしてコミックが元ネタだからなのか?随所に「プププッ」なコミカル要素を散りばめてエンターテイメントを強調。
ハリウッドが作ったら絶対にこういうおちゃらけな作りにはしないと思うんだけど、そこは邦画らしさだよなーと。予算がなくて映像で
楽しませるのが難しい分、日本人好みのドぎつくない爽やかな笑いを散りばめる事で飽きる事無くクライマックスまで観客を引っ張って行こうという。

そしてこれまた日本人好みの設定なんだけど「主要登場人物がみんな【いい人補正】掛かっている」
一緒に試験を受ける受験者の中にあからさまにヒールっぽい役回りのキャラが数人混じってるんだけど、コレもまたお約束で
クライマックスではちょっといい人補正入ってジーンと来るセリフポロッと語ってくれちゃう~という展開があったり。
そしてJAXAの職員(宇宙飛行士選考試験のメイン試験管)として堤真一さんと吹越満さんがコンビで掛け合いしてくれるんだけど
まーこの2人は上手いよ。絶妙です。ナイスキャスティングです。この映画の評判をこの2人がかなり持ち上げてくれてると思う。
いや本作の評判がどーなってるか全然知らないんだけどwww

なんか色々年齢と見た目設定おかしくね?みたいなシーンがジャンジャン登場するんですが、コレはコミック原作だから流せ、という事か?
自分の勘違いじゃなきゃ弟のヒビトが月に行く段階で2020年とか辺り?のハズなんですが、その段階でニール・アームストロングさんらしき
ジジイが登場してたりね。ちょっと調べてみたけど2012年の現在で御歳81歳でご存命でいらっしゃるそうですが、コレが例えば本作設定の
2020年になると89歳…まーギリギリOKかな?
でも最終的にラストシーンは確か更にその11年後の2031年だった気が。そーなると爺さん100歳ですよ。んーまあイマドキ100歳は
それほど驚く程の高齢ではないですか?それにしては劇中のジジイが元気過ぎて不気味な…^^;

そしてムッタとヒビトも全然老けなくて芸能界って怖いっ!だってムッタが宇宙飛行士試験受けてたのが31歳なのよ!
そこから約10年経ってるのにシワ1つ、シミ1つ増えてないんだもの!ヒビトなんて間違いなくラストは30代後半にはなってるハズなのに
相変わらずお肌つるっつるでおばちゃん羨ましくて!!←ヲイ
しかもあのワンコは!?あの子一体いくつなのよ!もしかして2代目なの?それとも3代目?色々パラレルワールド風味全開で怖いじゃないっ!

…ってー、ちょっと意地悪な事書いたけどー(だって実際すげー違和感なんだもん!)
「異色宇宙飛行士モノ」としては充分受け入れられる範疇なんじゃないかと。少なくとも「実際どうすれば宇宙飛行士という職業に就けるのか」
という疑問を持っていたお子達にはいい刺激になるんじゃないですか?ガキンチョ達よ、みんなで宇宙を目指そうぜ!
コメント (4)
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最近の飯ネタ

2012年04月19日 | グルメ
ここ1週間程の飯ネタなんぞ。






【TETRA CONTA (テトラ コンタ)】
  名古屋市東区白壁3-24-58 日興コーポラス 1F
   TEL:052-937-7555

パン屋さんでござる。
場所は東区白壁、名古屋屈指の高級住宅街のど真ん中だな。東京で言ったら白金台とかそんな感じか。
直ぐお隣は地元の超お嬢様私立学校「金城学院中学」、もう筋金入り高級住宅街のど真ん中。
たべログのパンランキングの上位にあがっていて気になっていたので女子会の時にみんなで買いに行ってみた。

パン画像ないです。
理由は店内の撮影をしてもいいか店の人に聞いたら「ご遠慮ください」と言われたので。
基本的に店内とか料理等が撮影不可の店は個人的に凄く美味しくても評価は下がる。お高くとまってる印象付くもんね。

まーそんな訳でお高くとまったこのパン屋、(←ヲイw)
お高くとまってるだけあって値段が全体的にかなり高め設定だなーという印象。
ご近所はお金持ちさんばっかりが住んでる地域だからこれくらいの価格設定でも全然問題ないんだろうなーとは思うけど
小貧乏の女子会メンバーにはちと予算オーバー気味な感じがする。
「確かに美味しいけど、もっと安い値段で同じくらい美味しいパン屋はいくらでもあるしな~・・・って感じ?」
というのが私達の忌憚なき評価。

まあ美味しいからまた機会があったら買いに行きたいな。でもしょっちゅうは買えない。そんな感じかな~^^;
あ、1つだけ・・・この店のカレーパンは甘過ぎてイマイチだった。カレーパンはガッツリカレー風味が好みだな。






そんな訳で上記のパン屋でパン買って持って行って女子会。でのおやつ↑
店内撮影させてもらえなかったから意地でもパンの画像は載せないぜwww

画像手前のよもぎ餅は影になって色が濃くなってしまったのではなく、デフォルトでこの色味です。
とにかくよもぎが濃い。名古屋のオバチャン的に言うと「どえりゃぁ~濃ゆいがね~!」って感じ。
女子会メンバーK嬢宅のご近所にある地元では有名な和菓子屋さんだそうで、こだわりがあってよもぎ餅は超期間限定販売だそうだ。
「よもぎ餅は今月いっぱい売ってるかどうからしいから、みんなに食べてもらいたくて朝一で買いに走っちゃったぁ♪」との事。
K嬢、どうもありがとうございます!これめっちゃくちゃ美味しいっす!!

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日曜日にカジノにディナー食いに行って来た。
もう流石に店の画像撮るのも飽きたw
あー、でも来月女子会でランチに行った後はしばらくカジノは行く予定なし。
A嬢が「夏の食材はあんまり好きなモノがないから秋までカジノ詣ではお休みにしよう」と言うので^^;

さて画像先行でサクサク行こう。今回もオードブル×1、メイン×1のコース






まずは恒例・口取りのケークサレ
毎回この店でケークサレ食べる度に「あー家帰ったらまたケークサレ作ろ~♪」と思うw






オードブル:お肉屋さん風サラダ(自家製シャルキュトリー盛り合わせ)

実はオードブルリストの中でコレだけ注文した事がなかったんだ。
何故かと言うと、他のメニューにしても必ずめっちゃサラダを盛って来るから敢えて「サラダ」と銘打った物を注文する気にならなくて。
まーでも画像見てよ。サラダはサラダなんだけど、サラダをピラミッドのように盛って、その四辺をあらゆる肉モノで囲っていて
「肉ピラミッド」状態になっているという物凄いシロモノだったwww
パテ、生ハム、スモークハム、リエット、コンソメジュレ寄せ等々、ありとあらゆる肉モノを網羅。とにかく凄いです。






メイン:岐阜県産 豚肩ロース肉とブータンブラン添え

黒板メニューからチョイス。でも追加料金はなし。
まー相変わらずの3D盛りなんだが、「ブータンブラン」ってどういうモノだ?という話になり。
「豚の血を固めて作ったソーセージの事を『ブータンノワール』って言うじゃん?多分ノワールは血の事だよね?」
「ふむ。て事はブータンがソーセージとか腸詰みたいな意味って事かな?」
・・・なんて話をしていましたが、思った通りブータン(ブーダン)はフランス語で腸詰料理の事を言うらしい。

国産豚ばんざい!地産地消ばんざい!
この店、本当にお肉の処理が丁寧で、ボリュームたっぷりだけど筋もなく臭みもなく本当に美味しく調理してくれる♪ありがたやありがたや~






デザート:クレームブリュレとキャラメルのアイスクリーム

どんなに単価の安い客にも(ヲイ)手を抜かずデザートまで可愛く美味しく演出♪
いあ、でも私達行くと必ずワインはボトルは下ろすようにしてるしさ、水だけで安く済ます主婦グループランチとは違うぜよ!^^;






食後の飲み物と一緒に持って来てくれる小菓子

自家製生チョコなんだけど、この画像は店内照明の具合でチョコが赤っぽく写ってしまった・・・という訳ではなく、
生チョコにベリー系のパウダーがまぶしてあるんですよ。
チョコレートのほろ苦い味にほんのりさっぱりした酸味が加わってベリーの匂いも爽やかで食後の一口に丁度いい♪

マダムのお給仕もいつも丁寧で本当に居心地のいいビストロです。ごちそうさまでした♪

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【なごみ屋】
  岡崎市上地1丁目13-20
   TEL:0564-54-6567

昨日グラスアートのお教室で、その前に食べに行った和食屋さん。
本当はP嬢が別の店に行きたかったらしくて予約の電話したらしいんだけど、既に満席で断られたそうで^^;
知り合いの方に教えてもらった初めてTRYのお店です。

なんでもランチがクソ安くてボリューミーなのが評判で、ご近所主婦やファミリーに大人気なんだそうだ。
お寿司がウリらしいけど私寿司嫌いだからね、でも普通の和食メニューもあるから大丈夫ヨ♪






海老フライ定食を注文してみました。
クソバカデカいエビフライが2尾(大根サラダ付)にお刺身、茶碗蒸し、ご飯と味噌汁のセット。
てかマジでエビフライがデカッ!お茶碗と比べてみてよ・・・いや、このお茶碗もミニ丼位の大きさがあるんだよw
とにかくめちゃくちゃボリューミー、そしてお値段がコレでなんとたったの1,080円!やっすぅ~!!
P嬢も「えぇ~!?うちの近所にこんな安くて美味しい和食屋があったなんて全然知らなかったわ~」と驚いていた。
よかったね!今後はさっぱり和食が食べたい時はこのお店にくれば楽勝ヨ!<P嬢

いやいやいや、やっぱ安くてボリューミーで美味しいお店ってみんな知ってるんですよね。
私達12時チョイ前位に店に着いたら後2席しか残ってなくてその後直ぐに満席になったんだけど、食べ終わって「さて店を出ようか」
とレジの方に行ったら・・・物凄い席待ちですよ。余裕で20人位(もっと?)ずらーっと並んでいてびっくり☆
だって何でもない平日なのよ?コレ週末になったらどーなっちゃうんでしょ?^^;

・・・それにしても、1週間でこの食いっぷり。そりゃちょっとウォーキングした位ぢゃー痩せる訳ねーわなw
コメント (3)
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「アーティスト」23本目

2012年04月17日 | 映画感想
「アーティスト」

言わずと知れた今年のアカデミー賞の主要部門総なめだったモノクロ+サイレント映画
勿論昔の映画のリバイバル上映ではなく新作で敢えて昔風に作った、というのが話題になった。
正直予告編見てもちぃーっとも琴線に触れて来ないんだが(滝汗)とりあえずオスカー物だからチェックね^^;

オスカー物だしレディースデーは激混みだろうと判断し、自分が有料会員になってる単館系映画館を敢えてチョイス。
自分会員だからいつでも1000円で見れるから余裕ね~♪・・・と思って敢えてサービスデー以外の平日昼間に行ったら
館内8割以上は入ってたかな。なんでだよぉ~と思って周囲を見ると、観客の半数(以上?)はシニア世代。
ははーん。シニアさんはいつでも1000円で見れるもんね。そりゃー関係なく平日昼間も混んでる訳だ^^;

さてそんな訳であらすじ。
時代は1920~30年代の映画がサイレントからトーキーに移行していく時代のハリウッド。
サイレント映画界のトップスター・ジョージは、ひょんなきっかけでまだエキストラしか役のない新人女優ペピーと出会う。
ペピーに売れる為のアドバイスをするジョージ。ペピーはスターのジョージに憧れと羨望を持って彼のアドバイスに従うが、
それがきっかけだったのか?「トーキー映画へ」という時代の流れに乗ったペピーはたちまち人気女優の階段を駆け上がって行く。
ペピーの人気とは裏腹にサイレントにこだわるジョージは、自分で撮ったサイレント映画に客が入らずにみるみる落ちぶれて行く

サイレント映画を見て育ったシニア世代には往年のサイレント映画を懐かしみながら楽しみ、そしてサイレント映画なんぞ見た事もない
若い世代の方々にはある意味新鮮な驚きを持って受け入れられるのであろう。
では私のよーな、微妙に歳食ってて・・・勿論自分が子供の頃は当然トーキーフルカラー映画が当たり前だったけど(そこまでババアぢゃねーよ)
私世代の映画好きって、若い頃に必ずサイレント映画にハマって昔の映画を見まくる時代があるんですよ。
後さ、子供の頃「ゴールデン洋画劇場」で定期的にチャップリンの映画が放映されてたしね。結構馴染みはあるんだよね。

そーいう微妙にサイレント映画に慣れ親しんでいて、イマドキの映画に割と傾倒している手合いにとって本作は・・・
「うん。普通だね。昔風に作ってるけど普通だわ」という感想にしかならなかったりする^^;

まあ1つ「なるほどねー」と思った事は、
いくらサイレントからトーキーへという時代の話を映画にしようとするからって、この映画自体もサイレントにしなくてもいいんちゃうの?
・・・とずーっと予告編見て思ってたんですよね。ぶっちゃけ映画館行って本編を見ながら尚そう思ってた。
ところが途中でジョージがトーキー映画化していく事への不安と恐怖心から悪夢を見る、というシーンがあるんだけどこのシーンを見て
「ん?」と思った。そして最終的にラストシーンを見て「ああ、そーいう事ね。だから敢えて本編もサイレントにしたのね」と納得。
なかなかね、粋な演出というのかね。意地悪な人が見たら「あざとい」とか言うかもしんないけどね、いい効果出してますよ。

後は世界中で絶賛されてるみたいだけどワンコね。このワンコはすごい。
クライマックスでジョージが○○しようとするシーンでのあのワンコの姿には思わずうるっと来たわ。
もし犬飼ってる人が本作のワンコみたら、どーやって躾ればここまで主人と一心同体状態になれるんだろー?って密かに嫉妬するよマジで。

衣装もあの時代の古き良きハリウッドのゴージャスなデザインがバンバン出て来るし(ペピーの衣装はどれもこれも超カワイイ!)
サイレントにとって命ともいえる音楽、本作の音楽も本当に作品のシーンシーンにピッタリと合う素晴らしい出来だった。

まーでも自分には「普通だな」って感じ。だってしょーがないじゃんこーいう作品が普通~に受け入れられちゃう微妙な世代なんだもーん^^;
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「劇場版 SPEC ~天~」22本目

2012年04月09日 | 映画感想
「劇場版 SPEC ~天~」

珍しくTVドラマにハマった作品の映画化。
あんなに世間で盛り上がった「のだめ」とかまーったく興味湧かなかったんだけど(原作コミックFANだったけど)
本作のドラマは本当に久し振りにどっぷりハマったんだなぁ。
先日TV放映した本作と連続TVドラマの間を取り持っていた特番もちゃんと見てたよん♪

っていうか、先日の特番で凄く重要な情報(当麻のSPECが何なのか)が開示されていて正直驚いた。
こんな重要情報、どうして先の連続ドラマの際につまびらかにせずに映画公開直前の特番で出しちゃうんだろ?って。
というよりも映画を見る前に最低でも先の特番を見ておかないと連続ドラマだけしか見てなかった人には「???」なんじゃね?

あらすじ・・・書くの面倒臭いな^^;
そもそもこの映画版だけのあらすじ書いても意味ないし。先の特番、いや連続ドラマの頃からのあらましをざざーっと
知っておかないと全然世界観判らないだろうし。
まーそんなこんなで当麻と瀬文の所属している「警視庁公安部公安第五課未詳事件特別対策係(通称:未詳・ミショウ)」の元に
謎の「ミイラ死体殺人事件」の報が入る。コレは特殊能力(SPEC)を持つ者「スペックホルダー」による犯行なのか!?
この事がやがて国家を揺るがす大事件に発展して行く。その中で語られている謎の言葉「シンプルプラン」「ファティマ第三の予言」
とは何なのか?

本作から(本作だけ?)栗山千明ちゃんと伊藤淳史君が登場。伊藤淳史君は何と実名で出演。勿論「芸能人(役者)の伊藤淳史」として。
栗山千明ちゃんは過去瀬文がSIT時代に教官と部下という関係?で仕事を一緒にしていた時期があって、その頃にカレカノだったらしい。
で、何故か日本語がカタコトで、物凄くシリアスな場面でとんでもない言い間違いをバンバンブチ上げるというキャラ設定。
こーいう阿呆なキャラをシリアスな場面でグイグイ差し込んで来て脱力させる手法って、もう本当にいかにも堤監督だなぁ~って感じ。

で、まーオチバレという事でもないだろうけど、本作では話が完結しないので内容にコレと言ってツッコミようがないというのか^^;
あくまでも次回作「SPEC ~欠(結?血?穴?ケツ?)~」で全てがつまびらかになって収束するのであろうと思われるので。

まーそれにしても・・・「どうしてコレを映画化にしたんだろ?」というのが正直な感想。
本作も番組改編時によくやる2時間ドラマ特番枠で充分だったんじゃないの?
つーか、最後の「ケツ」だけ映画化にして、本作は最初から特番枠で作ればよかったのに。だって特番枠程度の話だったし(コラコラ

いやマジでさ。
先日の特番ドラマと本作の映画とクオリティに大差ないってのが個人的な感想なんすけどね。まー映画の方が爆薬が派手に使われたかな?程度か?
浅野ゆう子さんとか先にも挙げたけど伊藤淳史君とか、結構贅沢に役者さん使ってる割に生かし切れてないってのか。
んで三浦貴大君がどうやら完結編で悪のスペックホルダー側の人間だったのだー!みたいな要素をチラ見せしたりしてるけど
本作ではほとんど空気に近いのも何となく勿体無い気がするし。

更に「むぅ~」と思ったのが・・・瀬文ってあんなおちゃらけキャラだったっけ???
オヤジギャグ満載ってか何ていうかずーっと「何か自分が思ってた瀬文とギャップあるなぁ~」ってモヤモヤしまくってたよ。

それから、一応本作のクライマックス?「にのまえ」との直接対決も何だかなぁ~モヤっとするわ。
「倒せる確率、上手く行っても1%」とか言ってた割には拍子抜けするほどアッサリしたクライマックスシーン。
こんな程度の作戦で勝てちゃうんだったらもっと前にヌッ殺せただろうよ、とかモヤモヤイライラ
更に瀬文が不死身過ぎてアイタタだし、とにかく色々穴が開きまくった脚本ってか展開ってか。

まー文句垂れまくりだけどね、「ケツ」も当然見るけどね。
私は連続ドラマの頃から好きだったし、それよりなにより・・・どうやら完結編の黒幕(謎)は向井君みたいだしー♪(キャー
でも、まだ本作を見てない人でTVドラマチラ見程度の人とか「ヒマがあったら見てもいいけど~」程度の人だったら
本作は華麗にスルーして、次回の「完結編」だけ劇場に見に行けば充分じゃなかろうかと。

どーせ「ケツ」公開直前になったら本作を地上波放送するだろうしねw
コメント (2)
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LA VAGABONDE(ラ ヴァガボンド)@名古屋市中区

2012年04月08日 | グルメ



【LA VAGABONDE(ラ ヴァガボンド)】
  名古屋市中区千代田2丁目14-24 キャノンピア鶴舞1F
   TEL:052-253-7343


久し振りの飯ネタ。
この店、クチコミでみるみる知れ渡って既に予約困難なフレンチとなってしまった。
ボヤボヤしてたらいつまで経っても食えないぜ!ってんで私達も気合い入れて予約入れたぜ☆






私達最後の客だったので、他のお客さんが帰った後で店内の撮影もしちゃった♪
外から見るとオシャレなカフェみたいに見えるけど、中は落ち着いた色調でなかなか高級感もあっていい感じ。






テーブルセッティングも食欲をそそる赤い飾り皿で。
ナプキンリングがオシャレで可愛い~♪

ランチは魚メインのみの2800円のコースと魚と肉のメインが食べられる4200円のコースの2種類。
魚料理はその日のおまかせで選べないけど肉のメインは3種類の中からチョイスが出来る。
どちらのコースを食べるか事前連絡をしなくてはいけないルールになっていて、私達は相談の結果
「やっぱ肉は食っておきたいだろうココはさー!」という訳で4200円のコースをガッツリと^^

ではでは、飯画像ビシバシ行くぜ!






アミューズ、なんだったっけ?説明されたけど忘れた(ヲイ
いやでもアミューズからこの手の込みようよ。この先出て来る料理が楽しみだぬー♪

つーか、めっちゃ美味しい!コンソメのジュレと中に入ってるのとぐちゃぐちゃにして食べるとウマー♪






パンも美味しいよ。お代わりも何度でも出来た。
私達は料理が出て来る度に「ソースウマー!コレパンでぬぐって全部食べたいわー!」と言ってお代わりしまくりw






前菜:オマール海老のミ・キュイ ロワール産ホワイトアスパラガスのシャルロット

見た目も楽しい一皿。手前のヴェジタブルブーケとの間にあるのはアメリケーノソース。いい匂いだよ~♪
ホワイトアスパラが凄く丁寧に処理されててとにかく有り得ない位美味しいから^^
オマール海老との相性も抜群。オマール海老の火入れ具合もバッチリだしネ☆






グラスのシャンパン飲んでたけど、ここらでエンジン掛けるぜよ!
てな訳でソムリエさんにご相談してコチラのボトルをOPEN
「ブーケンハーツクルーフ・シラー 2005年」

7つの椅子のラベルがとっても愛らしい、だがしかしこの南アフリカのワインはなかなか入手困難な逸品だそうだ。
喉越しまろやかでグイグイ飲み進められるミディアムボディ
ガッツリ重たいフルボディ系が好きなA嬢には少々物足らない?いやいやでもこのワインとっても美味しいです^^

そーいや、全然ワインとは関係ないんだけど・・・
お店のソムリエさんは眼鏡男子なんですが、うちの旦那に向かって「お客様、いい眼鏡されてますね♪^^」と声を掛けてきた。
ん!?と思ってソムリエさんをじっくり見ると、なるほどソムリエさんも「ミクリ党」でした。
何故かミクリのフレームの人って仲間意識が強いってのか?旦那はよくアチコチでミクリ党の皆さんにお声を掛けてもらっているw
   ※ミクリ党:フランスのメガネメーカー「アラン・ミクリ」のユーザーを私はこう呼んでいる。ミクリを1度ハメるともう他メーカーの物は使えなくなるとミクリ党のヤツ等は口を揃えて言う





魚料理:金目鯛の鱗ポワレ ブイヤベースのジュ 遠州灘の白蛤 アピオス イマージュ菜の花

珍しく料理名が完璧に書かれてるだろう!(←自慢げ)
いや、その日のメニューを印刷した紙が頂けるんですよ。だから完璧なの。
一番最初のアミューズだけは「お食事前のお楽しみ 小さな一皿」って書いてあるから判んなかっただけさ!^^;

んまー!ブイヤベースのソースがマジヤバイ!バカっぽくてすまん。
ブイヤベース、時々魚臭いトコロあるよね。だから私は個人的に敢えて選択はしないんだよね。
でもこの店の絶品だなぁ。今まで食べた中で一番よかったかもしんない!
金目鯛の焼き目もいい感じだし、魚、貝、春野菜の相性も抜群☆いやいやブイヤベースだわ。コレ本当に美味い!






お口直しのソルベ。
器が「和」っぽくて凄く可愛い♪しかも全員色違いの器で出て来たよ。こういうのいいよなぁ~。
同じデザインの色違いで揃えるのってオシャレだよね♪・・・って話してたら、A嬢がボソッと
「でもそれやると1つ割っただけで色の揃いが中途半端になっちゃうからね」ナルホドー^^;






肉料理:<ヴァンデ産>『カナール・ド・マレ』エトフェ鴨のロティ ジロール茸のソース

『カナール・ド・マレ』ってなんぞ?と思って調べてみた・・・フランス・ヴァンデ県の沼地で飼育されている特殊な鴨らしい。
そしてエトフェというのは・・・コチラはちょっと残酷表現含む、なので知らない人は勝手にググってくれ^^;

低温調理したそうで、外の焼き目はパリッと中はしっとりレアっぽいのに全然鴨の生臭みがなーい!ウマー♪
物凄く柔らかいよ。肉の繊維がほとんどない?って位柔らかい。旨味はたっぷりなのに鴨独特の臭みは感じないって凄いなー。
んでジロール茸のソースがまた鴨肉によく合うんだなコレが。鴨好きにはたまらんだろう!
そして鴨嫌いな人にこそ是非この一皿を食べて貰って鴨嫌いを克服してもらいたい!んんー。本当に美味し~い^^






デザート:イチゴノミルフィーユ ダマスクローズのグラス

見た目も可愛く春らしい一皿。
可愛いだけじゃなくて下のイチゴの泡のソースがこれまたイケる☆
ちなみにコースのデザートもプリフィクスなんだけど、私達は全員同じモノを選んじゃった。
やっぱこの季節は苺を使ったデザートが食べたくなるよね♪






食後の飲み物と小菓子

小菓子の一番手前の小さい緑色のヤツ、ピスタチオのなんちゃらとか言ってたけど、コレがやたら美味い。
・・・と食べながら思ってたらA嬢も「この緑のヤツが美味しい~♪」と全く同じ事を言ってくれて何だか嬉しいw


いやぁ~。この店クチコミで予約困難になる訳が判るわ。本当に美味い。
旦那は「俺今までアチコチで食べた中でこの店が一番美味いと思ったかも」とエラく気に入っていた。
気に入ったって予約困難だからそんなしょっちゅう食べに来れないぞ(涙)

ってか、この店スタッフが少ないから全然予約取らないみたいね。
この日だってランチタイムに私達を含めて3組しか予約入れてなかったよ。席ガラガラに空いてたもん。
予約が入らないんじゃなくて敢えて断ってるんだと思われ。
だって私達が予約した時だって「11:30からは既に予約でいっぱいなので12:30からでしたら~」って説明だったのに
前に入ってたの2組だけよ。テーブルガンガン空きまくってるのに!^^;
そりゃ、週末のランチで3組しか客取らないんじゃー予約困難になったってしゃーないわな。

でも頑張って必ずまたこの店には食べに行くぜ!この料理がこの値段で食べられるならむしろ安過ぎる!!
コメント (3)
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「Black & White/ブラック & ホワイト@試写会」21本目

2012年04月05日 | 映画感想
「Black & White/ブラック & ホワイト」

リース・ウィザースプーン、クリス・パイン、トム・ハーディのトリプル主演(謎)ラブコメ。
ついでにあらすじまで書いちゃうと、リースは元カレの事を引きずりつつもお仕事頑張るアラサーOL。
クリスとトム・ハーディはCIAでバディを組むトップエージェント。プライベートでも親友同士。
そのクリスとトムがほぼ同時に別のシチュエーションでリースと出会い、共に恋に落ちるた。
お互いのお目当て女子が同じだと知ったクリスとトムは紳士協定を結んで「あくまでもフェアで。そしてSEXはしない」
と約束しつつも、お互い職権乱用しまくってそれぞれが諜報チームを作ってあの手この手で邪魔をし合う。

まーお軽く笑い飛ばせる毒にも薬にもならないお気楽コメディ。デートムービーにぴったり。終了(キリッ

・・・って、まあ本当にそれ以上でもそれ以下でもない作り。
目新しいのはヤロー2人がCIAでコンビを組んでるトップエージェントだという事かな。CIAの諜報技術見本市みたいなのを
ちょっと面白おかしくアレンジして劇中に登場する。普通の恋愛じゃー有り得ない仕様が次々繰り出されるのは見ていて楽しい。

一応「恋のさや当て」という縦軸と並行して、リース嬢と出会う直前でクリスとトムは大きなヤマを微妙に失敗していて
大物ワルを取り逃がしてしまい、更にワルの弟はヌッ殺しているのでワルは恨み骨髄で、クリスとトムに弟の復讐をする為に
密かに近付いているというネタがあり、そして横軸としてまずトムには別れた妻子がいる事、更にクリスの方は
チャラチャラしてるんだけど実は本当の恋愛はした事がなくて、ステディを今まで自分の家族に紹介した事が一度もない、という
ちょっと硬派?な一面を持っているというプロフィール。
リースはクリスとトムの両方と交互にデートしながらお互いを見比べて行くんだけど、この2人のプロフィールと先のミッションミスに絡む
ワルとの遣り取りがクライマックスでどう影響していくのかー・・・ってな感じですかね。

んで、アメリカンコメディ(特にラブコメ)っにお約束の「アケスケで下品でゲスだけど憎めない性格のヒロインの女友達(ややブス)」
本作にもバッチリ登場してクリス達に唖然とされながら「なんなんだあのおばはん」と言われているw
いかにも「アメリカ映画に登場するヒロインの女友達」という位置の頂点に君臨する代表的なキャラクターで、こーいうキャラを見ると
「うん。ハリウッドコメディだなぁ」と妙に納得してしまうというのかしみじみしてしまうというのか(←何だよコレw)

上映時間も1時間半程度のお軽い感じ。
てか、最近の映画にしちゃー随分上映時間短めだと思うものの、それでもまだ映画序盤にリースと絡むまでの間がダレたからね。
「おいとっととリースと出会えよ」って思っちゃったよ。まあそれくらいお軽い話なんだと思ってもらえば^^;

それよりさー、もーそろそろリースもラブコメヒロインやるのキツくないか?本作でギリギリな感じがしたなー
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「ももへの手紙@試写会」20本目

2012年04月04日 | 映画感想
「ももへの手紙」

「人狼 JIN-ROH」の沖浦啓之監督の2作目。てかすまん人狼を知らんわ^^;
映画版「甲殻機動隊」の作画監督とキャラデザインやってた方らしいです。
チラシを見るとやたらめったら海外の映画祭に正式出品してますね。ハリウッドに目を止めてもらって
来年辺りのアカデミー賞の長編アニメ部門ノミニーでも狙ってるんでしょうか?^^;

あらすじは
父親を不慮の事故で亡くした宮浦いく子・もも母子は、いく子の古い縁故を頼って東京から瀬戸内海の小島「汐島」へ移住して来た。
母のいく子はヘルパー2級を取る為に引越して来たかと思ったら直ぐに今治に通い始めてほとんどももは相手をしてもらえない。
慣れない土地で戸惑うももだったが不思議な妖怪「イワ」「カワ」「マメ」と出会う。ももにはイワ達の事が見えるのだが、
他の人にはどうやら見えていないらしい。食いしん坊でわがまま放題、でも何とも愛嬌のある彼らには、実は隠された使命があったのだ。
ところでももは父親の死後、父の机の中から「ももへ」とだけ書かれた便箋を見つけていた。実は父親が死ぬ直前に大喧嘩をしていて
謝る事も仲直りをする事も出来ずに死別していたのだ。父親はこの手紙の続きを何と書きたかったのだろうか?

制作はプロダクションI.G(前身はタツノコプロ)、要するに「押井守組」が作ってるって事かな?
でも本作の作画監督はジブリ出身の安藤雅司氏が担当。だから微妙~に「押井風味」と「ジブリ風味」が融合された絵柄になってる。
そんな訳で絵は物凄くいい。風景とキャラクターの動きも物凄くいい。一番良かった頃のジブリを彷彿させる、てかあの頃のジブリより
今の絵の方がずっとずっと動きも何もかもいいんだけど、でもやっぱり黄金時代のジブリと比べくなりますよねぇ^^;

主人公「もも」が田舎の小島にやって来て、そこで謎の妖怪達や島の子供達と出会い、母親とぶつかってみたり妖怪達とちょっと
冒険めいた事もしてみたりしながら、父親の死を受け止めて乗り越えて、また母親の気持ちにも気付き、そして自分の本当の想いにも気付き
体も心も一段成長していく・・・みたいなー。てかオチまで全部書いたーwww

瀬戸内海の田舎の小島が舞台という事で、風景が思いっきり「昭和」してるんですよね。板張りで平屋の和風家屋の建ち並ぶ路地、
コンビニすらなくて「雑貨屋兼食料品店」が島の唯一のショッピングゾーン。
山へ目を転じると延々と続くミカン畑、街のはずれには古い祠のある神社がひっそりと建ち、山の頂上から眺める瀬戸内海の景色の美しさに
目を奪われ、そしてゲーセンもカラオケもない島の子供達の娯楽は橋の上から海に飛び込み水遊びをする事・・・
いやぁ~、コレちょっとやり過ぎだよねぇ?本作あくまでも設定は「現代(平成)」だと思うんですが、それにしては昭和し過ぎw
島の子供達の素朴度がハンパないよ。イマドキいくらド田舎だってガキはDSやPSP位は持ってるだろーよ^^;
携帯電話すら登場しないもんね。逆に21世紀の日本で「家電」しか使わない方が不自然極まりないんだけどな。

と、要するに思いっきりノスタルジックを前面に押し出して「こんな不思議な昭和な島なら妖怪が出て来てもおかしくないよね?」的な
アピールをして来るんですよ。もうむんむんに「昭和妖怪ワールド」w
だから映画全編「どこかで見たような風景」「どこかで聞いたような話」と既視感バリバリ。
何て言うか、「子供成長物語」「親子の絆を取り戻せプロジェクト」の超王道を大手を振って歩いて行く、みたいな感じ。

だから悪いわけがない。見て心がほっこりするし優しい気持ちになれるしいいに決まってる。
でも本当に「いつかどこかで見た・聞いた話」という感は否めない。
昭和な街並みやのどかな田舎の風景には「となりのトトロ」を思い出させるし、クリーチャー仕様の妖怪達の姿や動き、そしてクライマックスの
「嵐の中を妖怪達に守られて疾走するシーン」は「千と千尋の神隠し」と映像が被る。
映画を見ながら常に往年のジブリ作品と見比べてしまう自分がいた。

んー。あんまりジブリを意識し過ぎて鑑賞すると面白味が半減してしまうかもしれないですわね。ここは心をニュートラルにしてフラットな気持ちで
本作を鑑賞するのが正しい方法なのではなかろうかと^^;
ただ、作品自体は映像も内容もとても良かったですよ。ももの吹替えをやった美山加恋ちゃんも、いく子の吹替えをやった優香ちゃんも
本当にお上手だと思った。特に優香ちゃんはあらかじめ彼女が吹替えをやっていると聞かされてなければ判らなかったと思う。

ついでにもう1つ本作の魅力を付け加えると、ちゃんとアニメ好きのロリヲタのツボも心得ていて、主人公のももちゃんは現在小学6年生
という設定なんだけど、微妙~にイマドキの小6よりも子供っぽいロリ風味な風貌で、スク水(スクール水着)のシーンまでバッチリ登場☆
「ちょ、コレは狙い過ぎw」と思いつつも、まあアニメ映画を見に来る層をリサーチするとこういう設定も必要なんだろうなーと^^;

まーそんな訳で「なにこれジブリ丸パク…(コラコラ」とか意地悪な事を考えずに、日本人が一番好きな話を日本が誇るジャパニメーションの
最高スタッフが集結して作り上げた逸品なのだと心して素直な気持ちで鑑賞しましょう。本当に内容も映像も文句なしの素晴らしい出来ですから!^^
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「ドライヴ」19本目

2012年04月02日 | 映画感想
「ドライヴ」

第64回カンヌ映画祭監督賞受賞作。
109シネマズで予告編見て面白そうだなぁーと思ってたんだけど、たまたま自分が有料会員になってる
某単館系映画館でも上映してると知ったので、久し振りに足を運んでみた。
主人公「ドライバー」役を「きみに読む物語」でブレイクしたライアン・ゴズリングが好演。

あらすじはー、
昼は自動車整備工をしながらハリウッド映画のカースタント、そして夜は時々強盗犯罪の逃走を手助けする運転手という
2つの顔を持つ男「ドライバー」は、たまたま自宅アパートの同じフロアに住むアイリーンとエレベーターで乗り合わせ
一目で恋に落ちた。小さな息子と2人暮らしのアイリーンと少しずつ心の距離を縮めて行く男だったが、服役中だった彼女の夫が
出所して来た事でアイリーンは夫との再構築を決め、男も遠くから見守る立場を貫こうとする。
ところがアイリーンの夫・スタンダードが服役中にマフィアから借金をしていた事から強盗の手引きを強要されている事を知る。
アイリーンの為にスタンダードとマフィアの関係を早く終わらせようと、男は無償で強盗の逃走運転手を引き受けたのだが・・・

どうやら原作小説があるらしいんだけど未読です。
で、本作は主人公に名前すら付けられていない。周囲の登場人物には名前がちゃんと付いてるんだけど、何故か主人公だけには名前がない。
敢えて付けるなら「ドライバー」とでも。実際映画のラストのスタッフロールのキャスト一覧にも「Driver」と書かれてましたしw

でもコレは敢えて主人公に名前を付けなかったのだろうな、と映画を見終わると納得出来る。
男は劇中アイリーンと交わしている会話の中から知り得た情報として「5~6年前にどこかからフラリとロスにやってきた」
そして街の自動車修理工場にある日飛び込みで「働かせて欲しい」と現れて、そのまま雇われているという設定。
ロスに来る前に何処で何をやっていたのか一切語られないんだけど、きっとロクでもない事をやっていたんだろうな、前の街にも
何か事情があって(犯罪絡み?)いられなくなったに違いない・・・そんな風に観客に勝手に想像させるという作り。
ざっくばらんに言えば「ほとんど何も語られない不親切な作り」とでも言うのか。でもそれが主人公をよりミステリアスに演出していて
この映画のヒリヒリするような焦燥感や緊張感を際立たせるといういい相乗効果を生み出している。

ライアン・ゴズリングの表情もすごくいい。
ほとんど無表情で、アイリーンとアイリーンの息子と対峙している時だけほんの少し微笑んでいる。ほんの少し。
その表情からは男が何を考えているのかほとんど読み取る事が出来ない。でも引き受けた仕事だけは忠実にこなす、人間味をほとんど感じさない
まるでマシンのような状態なんだけどー・・・話が進んで来て自分がとんでもない陰謀に巻き込まれていたのだと知ってからは「覚醒」する。
覚醒しても尚無表情なんだけどね、でもその無表情に凶暴性が加わって更に凄みが増すと言うのか。

本作R15+のレイティングが付いてますが、ま~かなりエグい暴力シーンが満載^^;
思わず「ひっ!」と声を上げて顔をそむけてしまう程の惨殺シーン等も登場するんだけど・・・何故か不快感はそれ程感じない。
そして本作はアクションという程のアクションシーンも実はほとんどないし、一応クライムサスペンスにジャンル分けされているのかな?だけど
それ程サスペンス感もない。割とアッサリと「裏の顔・裏事情」が明らかにされる。

文章でこーやって書いてしまうとなんとも物足らなさそうな気がしなくもないんだけど、実際は凄い疾走感だったり緊張感があってヒリヒリする。
こればっかりはスクリーンで見て、そして体感してもらうしかない。
そしてこんなに暴力表現が満載の作品なのに不思議な透明感すら感じる。きっと主人公の無表情な様子が透明度を演出しているんだろうと思う。

ラストシーンを見ても結局男がどうなるのか判らない。あの後死ぬのか、また違う街に流れて行くのか、同じ場所に留まるのか(でもコレはなさそうだ)
ただ、男は車を運転するだけ。映画の最初も車を運転していた。あの時は強盗の逃走の手助けの為に疾走していたけどラストは
何処に行くのかさっぱり分からない。ただ運転をしているだけ。何の説明もない。でも、それでいい。何も説明してもらわなくていい。
出来る限りのぜい肉をそぎ落として行くとこういう身を切られる程ヒリヒリするような研ぎ澄まされた作品になるのだなぁ、と思わされる。
後、本作は音楽のチョイスも絶妙。あの音楽と男の無表情とぜい肉をそぎ落としたストイックな作り、全てがベストマッチング☆

久し振りに満足度の高い作品でした♪
コメント (3)
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「マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙」18本目

2012年04月01日 | 映画感想
「マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙」

祝・メリル・ストリープ@アカデミー賞主演女優賞受賞
ってか、この人何回目だっけ?3回目?4回目?オスカー超常連だよね。
ノミニー回数なんて本人も覚えられないんじゃね?

あらすじって書く必要ないよねー?
英国元首相マーガレット・サッチャーの半生・・・というか丸々人生ほとんどを現在のサッチャー女史の様子と被せて
交互に見せて行く、という感じ。彼女の政治家人生に関してはウィキか何かで検索掛ければ詳しく書いてありますからw

まーこの映画をわざわざ劇場に足を運んで見に行こうという人だったら知ってて当然の情報だけど
マーガレット・サッチャーさんは現在86歳で、近親者からの告白によると「認知症」で既に首相時代の事を
思い出すのも困難な状態になっているとかどーとか。
劇中でも何年も前に亡くなった夫デニスを日常的に幻視・幻聴していて、映画は「周囲の説得でようやくデニスの遺品を
整理する事に同意した為に娘が片付けの手伝いに来た」というあらましになっている。

これ、サッチャーさんの近親者の方は本作ご覧になったんでしょうかね?
物凄く切ないですよ。もし自分がサッチャーさんの近親者だったら正視に耐えないかもしれない。
あまりに赤裸々で、あまりにリアリティがあり過ぎて、そしてあまりにもサッチャーさんの様子が悲し過ぎて。
彼女の「男社会の政治の世界に女1人切り込んで行く」という正に「鉄の女」とよばれた強靭で雄々しい姿を存分に見せつつも、
映画は絶えず現在の老いて認知症を患って亡き夫の幻影と対話を続ける姿を映して行く。

この作品は見る人の年齢によって注目する部分がかなり違うのではないか?と思いますね。
若い人はきっとサッチャー女史の血気盛んで辣腕を奮った首相時代の姿だったり、フォークランド紛争の際の勇ましい「これぞサッチャー!」
という姿に目を奪われるのかもしれない。
でも既に人生の折り返し地点を過ぎたと自覚出来る年齢の自分にとっては、背中を丸めて膝が弱くなって少しがに股で歩く、
娘や秘書達から「お気の毒に」という憐憫の表情で迎えられる現在の彼女の痛々しい姿が目に焼き付いて離れない。

失礼を承知で書くが、まだ亡くなっていない・・・ご存命中の立志伝中のご婦人、しかもかつては辣腕をふるい「鉄の女」とまで呼ばれたものの
現在は認知症を患い見る影もなくなった、正に「人生の晩年」を消費し続けている「元・英雄」の姿をここまで赤裸々にスクリーンに
焼きつける事に何の意味があるのだろうか?
正直この映画の意図が私には見えない。ただただ痛ましく、ただただ切ない彼女の最晩年である現在の姿をここまで見せつけられて
今更フォークランド紛争の勇を称えよと?余りにも何もかもが空しくはないか?

またねー、メリル・ストリープが上手過ぎるんだよね。まあだからオスカー像を手にしているんだけど。
個人的にこの方が私あまり好きじゃないんですよ。上手いのは認める・・・いや、むしろ余りにも上手過ぎてそれが鼻についてイヤなのよ。
この方とショーン・ペンの2人はどうしても好きになれないんだよね。どちらも余りにも演技が上手過ぎて鼻につくんだ。
役者の演技が上手い事をイヤがるのもどうかと思うけど、こればっかりは感性の問題?だからどうしようもないわ。

そんな訳で余りにも上手過ぎる演技力と迫力、リアリティがあり過ぎて、私にはお腹いっぱいで切なさMAXでした。
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