むか~し昔、山形ってとこに、ホリデイマタギっていう爺様いだっけど。この爺様、すごい欲タガリで、「東の海でザッコ釣れる」と聞くと東に向かい、「西の山でキノコ採れる」と聞くと西に向かい、ガッポガッポと採ってきては食らって暮らしていたんだっけど。
こんなマタギなもんだから、友達も欲タガリだったんだど。おかげで、ますます欲タガリになっていったんだど。
んだけど、いつでもことわりもなく魚や山菜を採っていくもんだから、海の神様も山の神様も面白くなくて、いつかマタギのこと懲らしめてやろうと思っていたんだっけど。
ある日のこと、友達のA爺が、
「そろそろ、山菜もいいし、魚も釣れそうだな。」
と言ったど。そしたらマタギ、
「んだら、両方採ってくっべ。」
とこたえたど。
A爺も、さすがにそれは無理だべと思ったんだけど、あんまりマタギが行きたがるものだから、「こんなこと言うんじゃなかった」と思いながらも、一緒に行くことにしたど。
それを聞きつけた海の神様が、山の神様に言ったど。
「あのマタギめが、今度は海の物と山の物と、両方採りに来るそうだ。なんとか懲らしめらんねべが?」
それを聞いた山の神様は、
「んだら、マタギ来たときに、山から冷たい風送るから、海の神よ、マタギさその風当てて凍えさせてけろ。」
って言ったど。
「そいつはいい。それなら、あの欲タガリも逃げ出すべ。」
・・・そして、マタギとA爺とが釣りを始めると、山の方から、しこたま冷たい風がビュービューと吹き付けて来たっけど。2人とも、身体中凍えてどうにもなんなくなった。
「こりゃあきっと。山海の神様のお怒りだ。方針転換しねば収まらねえぞ。」
「んだな。これは反省せねばねえ。・・・山の神様、海の神様、これまで好き放題に採ってしまって済みませんでした。これからは、エコに気を配り節度を保って海山の幸を楽しむようにします。どうかお許しを!」
するとどうでしょう。暴風はピタリと止んだではありませんか。東の空も、凍えたマタギ達を温めるかのように明るくなってきました。
それからというもの、マタギ達は、山海に入る度に感謝の祈りを捧げ、ほどほどに収穫を楽しむようになったとさ。
とーびんさいすけさいざぶろう。 チャンチャン
今回の主な収穫物です。
これだけ戴ければ御の字です。謹んで調理させていただきます。それぞれの神様、ありがとうございました。
この山海の神様の話は、半分実話です。晴れて、空気の動きの少なかった夜明け方、放射冷却現象が起こると、こうなっちゃいます。冷たい陸風、きつかったあ!
でも、コロナはいませんから、別の意味で安心だと思ってます。
こんなマタギなもんだから、友達も欲タガリだったんだど。おかげで、ますます欲タガリになっていったんだど。
んだけど、いつでもことわりもなく魚や山菜を採っていくもんだから、海の神様も山の神様も面白くなくて、いつかマタギのこと懲らしめてやろうと思っていたんだっけど。
ある日のこと、友達のA爺が、
「そろそろ、山菜もいいし、魚も釣れそうだな。」
と言ったど。そしたらマタギ、
「んだら、両方採ってくっべ。」
とこたえたど。
A爺も、さすがにそれは無理だべと思ったんだけど、あんまりマタギが行きたがるものだから、「こんなこと言うんじゃなかった」と思いながらも、一緒に行くことにしたど。
それを聞きつけた海の神様が、山の神様に言ったど。
「あのマタギめが、今度は海の物と山の物と、両方採りに来るそうだ。なんとか懲らしめらんねべが?」
それを聞いた山の神様は、
「んだら、マタギ来たときに、山から冷たい風送るから、海の神よ、マタギさその風当てて凍えさせてけろ。」
って言ったど。
「そいつはいい。それなら、あの欲タガリも逃げ出すべ。」
・・・そして、マタギとA爺とが釣りを始めると、山の方から、しこたま冷たい風がビュービューと吹き付けて来たっけど。2人とも、身体中凍えてどうにもなんなくなった。
「こりゃあきっと。山海の神様のお怒りだ。方針転換しねば収まらねえぞ。」
「んだな。これは反省せねばねえ。・・・山の神様、海の神様、これまで好き放題に採ってしまって済みませんでした。これからは、エコに気を配り節度を保って海山の幸を楽しむようにします。どうかお許しを!」
するとどうでしょう。暴風はピタリと止んだではありませんか。東の空も、凍えたマタギ達を温めるかのように明るくなってきました。
それからというもの、マタギ達は、山海に入る度に感謝の祈りを捧げ、ほどほどに収穫を楽しむようになったとさ。
とーびんさいすけさいざぶろう。 チャンチャン
海の神様がやっと許してくれました(今期初物)
山の神様も機嫌を直してくれたようです
今回の主な収穫物です。
赤コゴミ(キヨタキシダ)
コゴミ:前回よりワンランクアップ
タラの芽(タラノキ)
これだけ戴ければ御の字です。謹んで調理させていただきます。それぞれの神様、ありがとうございました。
この山海の神様の話は、半分実話です。晴れて、空気の動きの少なかった夜明け方、放射冷却現象が起こると、こうなっちゃいます。冷たい陸風、きつかったあ!
でも、コロナはいませんから、別の意味で安心だと思ってます。