山形のホリデイマタギ日記

山菜とキノコと魚を採って遊ぶ年寄りの冷や水日記

新巻鮭から現代が見える?

2020年01月10日 | 日記とレシピ
 例年、親戚から新巻鮭が送られてきていた。受け取った我が家では、三枚におろして、食べやすいサイズの切り身にして、その日の分を焼くが、残りは人数分ずつパックに詰めて冷凍庫に保存する。
 頭は、梨子割りにしてから、ほどよい大きさに切り分ける。中骨も食べやすい大きさに切り分けて鍋にする。しかし、そもそも新巻鮭は塩蔵品だから、しょっぱくて、味の調整に苦労する。それでもなんとか塩分を抜いたり味を足したりしながら美味しく戴いてきたように思う。
 そしてこの冬も、例年通り新巻鮭が送られてきた。しかし、箱を開けてみて驚いた。入っていたのは、既に切り身になっている真空パックだった。

 ありがたいことですね。これだと下ごしらえの手間が殆どかからなくなる。冷凍庫のスペースに保管しておいた。そのうちの一つを戴いてみることにした。

ぬるま湯に20分ほど浸かってもらいます

 解凍したパックを開けて切り身を取り出すと、あとは焼くだけだ。極めて便利ですね。
 でも、便利すぎてつまらない。こんなことを言ったら失礼なんでしょうけど、やっぱり、ねえ・・・。なんとか調理を楽しめないか、切り身を見つめる。

  ポクポクポクポク チ~ン
 よし、これでいってみましょう!

 ≪鮭フレークと塩焼き≫

 下ごしらえの部
 ・切り身から骨の部分を外す

これで食材が2つになりました

 ・骨についた身をていねいに外していくと

それなりにとれました


 調理・調味料の部
 ・骨から外した鮭の身を小鍋に入れる
 ・酒とみりんを各小さじ1ずつ加えて火にかける
 ・身をほぐしながら水分を飛ばすように炒める
 ・ほとんど水分が飛んだところでゴマ油をちょっと回しかけて火を止める

一丁あがり!


 次は塩焼きです。(我が家のグリルは両面焼きです)
 ・グリルの網に薄くサラダ油を塗っておく
 ・グリル内を強火で1分ほど熱しておく
 ・手早く切り身を並べたら引き続き強火で1~2分焼く
 ※自己流ですが、ステーキと同じ発想で旨みを閉じ込められるはず
 ・弱火にして5~6分焼き続ける
 ・火を止めてから暫く余熱

二丁あがり!表裏逆?ま、気にしない

 ふうう、やっと満足。今年の新巻鮭は、真空パックのおかげだと思うけど、薄塩味で美味しかったです。
 それにしても、便利というのは、ちょっと怖いなと感じました。今回の食材、包丁不使用で終わってしまうところでした。これを「ありがたい」と受け取れるうちは、いいんです。自力で処理する不便さを知っているんだから。
 だけど、この便利が「当たり前」になってしまうと、いざという時に何もできない人間になってしまうのでは、と心配になってしまうマタギです。これは、文明の前進?それとも後退?