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縄文小説家・森裕行のブログです。身近な縄文を楽しみ生き甲斐としています。「生き甲斐の心理学」の講師もしています!

ちょっと違う共感のしかた!(ゆるし 6/10)

2012-08-19 | 第四章「愛とゆるし」
 共感というと、一般には同意や同情の意味で使われていたりする。通常は相手の理路理屈が納得できたり、情感が近かったりを共感というようだ。ただ、「生き甲斐の心理学」や臨床心理学での共感はちょっと違う。

 文字通り、湧きあがる感情を共にするというだろうか?

 もちろん、相手と私という別々の生命体なのだから、感情も、本来別のもので、相手の感情を味わうことは理論上できない。しかし、言葉等の表現手段を通し、自分の中に相手と同じような感情を湧き起こし、それを共に味わうことはあるようだ。心が通じるということは、実は不思議な現象かもしれない。

 その場合、相手の反応から自分に湧いてきた感情を否定したり、逃げたりせず共有?できるかが大事になる。特に暗い感情の場合。

 傾聴訓練の共感のポイントは、それ故、倫理道徳を越えて、自分の中に湧いてくる感情を逃げたりせず、いったん受容することである。

 とはいえ、感情がうまくとらえられないことも多いので、感情と共に思考・行動も大事な情報元とすることも大事なようだ。蛇足になるが、チベット死者の書の80自性は、眼が覚めるような知恵だと思う。まあ、様々な感情も精々80位と考えると、感情を恐れなくなってよいかもしれない。

 もう一つ、自分の中で湧き起ころ感情を大事にするのは、決して辛いだけでないと理解することは大事である。「生き甲斐の心理学」を学んでいくと、暗い感情(どんなものでも)の反対に明るい感情が隠れていて、視点を変えたりすることによって、暗い感情が明るい感情に変わることを実感するようになる。ちょうど青虫がアゲハチョウに完全変態するかのようだ。特にウツや錯乱といった辛い感情の背後に幸福感や統御感があると知ると世界が変わる。

 このように共感の理解を深めていくと、大国主の命が傷だらけの白ウサギの感情をしっかり受けとめたり、不遇な結婚生活を送るサマリアの女に手を差し伸べるイエスのあたたかさの意味が分かってくる。

ゆるし 6/10

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