イキイキと生きる!

縄文小説家・森裕行のブログです。身近な縄文を楽しみ生き甲斐としています。「生き甲斐の心理学」の講師もしています!

愛とゆるしの聖武天皇 (ゆるし1/10)

2012-08-12 | 第四章「愛とゆるし」
奈良の気ままな小旅行を終えてからも、まだ、ときどき奈良を想う。今回は、平城京を体感した旅行であったが、最期に東大寺を訪れ、ひっそりとした聖武天皇陵や光明皇后陵を訪ね、あらためてお二人の心の内を考えさせられた。

藤原不比等の権謀術策で藤原氏が権力を奪取し、終には天武天皇の長子の高市皇子の長子である長屋王が謀殺されてしまう。そして、完全に藤原の世の中と思いきや、疫病で藤原不比等の四人の子供のが何と次々に亡くなってしまう。当時は、これを長屋王の祟りとおそれられた。

これを、同じ不比等の子供である光明皇后や聖武天皇は、この事態に驚愕したことは想像にかたくない。その後の二人の仏教への帰依や大仏の建立、天武天皇が壬申の乱で遠征したルートという説もあるが、平城京をあとに、聖武天皇は放浪したりする。

罪悪感など、暗い感情が、一転し現代まで1200年以上におよぶ信仰の世界を伝えていると、思うと何とも不思議。大仏など建造物だけでなく、お水取りなどの行事にも、その心が流れていると思うと胸が熱くなる。

今の時代の原発事故のことを思っても、私達は何かしなければならないのでは?暗い感情は何かを語っているようだ。

ゆるし 1/10