イキイキと生きる!

縄文小説家・森裕行のブログです。身近な縄文を楽しみ生き甲斐としています。「生き甲斐の心理学」の講師もしています!

暗い感情は明るい感情に変わる!(厳しい時代をたのしく生きる 2/10 )

2012-08-01 | 第三章「無意識の世界」

 ハワイから帰り現実の世界に戻る。そこは、仕事の場であったり、学びの場であったり、あるいは家庭かもしれない。

 そして、利害関係があったり、競争があったり、一人の人を中心に世界が動いていたりする場では、怒りや嫉妬が生まれるシェアリングの場である。

 「男子家を出れば七人の敵あり」。この諺は男子に限定しているようでちょっと古いが、誰でも何か気になる諺ではないだろうか。私は、「生き甲斐の心理学」を学んでいるので、この諺が真理の一部と思うが、何か物足らなさを覚えてしまう。

 怒りや嫉妬の場で暗い感情が湧いたり、反対に暗い感情を受けたり感情転移で混乱したり。それはとても悩ましいことである。

 しかし、暗い感情が湧くとき、一歩冷静にその感情を見つめ、何故、こうした感情が湧いたかを思索し行動すると、暗い感情が明るい感情(怒りが友好的感情へ、ウツが幸福感へ、錯乱が統合感へ・・・)へ変わることがあるのだ。これには、ちょっとした修業がいるが、「生き甲斐の心理学」の理論にも沿い真実だと思う。そして、自分が変わると他人も変わる。七人の敵が全員味方になったりすることも。

 さて、ハワイの美しい海を見ていたら、行く前の一週間毎日読んでいた有島武雄の「一房の葡萄」を思い出した。

 若い女教師へのシェアリングの関係から、暗い感情(嫉妬のようだ)を持ちジムの絵具を盗んでしまい、それが発覚してしまって狼狽する「僕」。その「僕」が不思議にも、話の展開の中で暗い感情から正反対の明るい感情を持つようになる。そのきっかけは、「一房の葡萄」という、眼で見ても美しく、味も爽やか、五感を刺激する葡萄である。勿論、思想的には聖書のヨハネ福音書を彷彿させる。

 暗い感情は、心の仕組みから考えると、結構抑圧されたり(倫理道徳から、自分はそんな人間でないと抑圧したり)の防衛機制の動員を促す。しかし、暗い感情は、確実に何かを生身の自分に訴えているのだ。それは単純に喧嘩をするということではなく。じっくり意味を考え行動すれば、想いも寄らない結果を促したり、時には明るい感情に転化することもある。

 七人の人への暗い感情は誰でも経験するが、思考と行動で、それを明るく転化することもあるのだ。

 この知恵をもっていれば、自分の暗い感情に変に憶病になることもない。最近は暗い感情は宝物と思っている。

 厳しい時代をたのしく生きる 1/10

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