おふくろの味

実家に帰省した時の楽しみとして、
おふくろの手料理を食べれるというのがある。
転勤する前は近かったのでしょっちゅう顔を出して
いたけど、遠くに転勤してからはめったに行けない。
なので、帰るととにかく豪勢にしてくれる。
ただ、最初はそれが嬉しかったけど、だんだんと申し訳なくなり
出来ればある物で良いので、ごく普通のご飯が食べたいと言っていた。

そうなるとおふくろも気軽になったようで、本当にある物で
作ってくれるようになる。実はそれこそおふくろの味ってやつで
一番ほっとするものなのだ。
特に朝食が楽しい。普段こうした感じの朝ご飯って食べない。
いつも時間に追われて、ただ口に入れるだけ。
それが実家だと、気持ちもゆったり。



なんてことない朝ご飯。
けど、ちゃんとお魚があって、お味噌汁。
自家製の新漬けがメッチャ美味しくて、
思わずご飯おかわり。
〆のヨーグルトにも、バナナとブルーベリーが入ってて
文句なし。

自分はちょっと古風な所があって、男ってのは結局料理の上手な女史の
もとへ流れる。
いや、上手い下手ではなく、料理が好きな女史って凄く良いと思う。
手づくりのクッキーやケーキを作る女史も素敵だ。

なので、親父さんの人生におけるホームランは、
料理好きのおふくろを射止めたという事が言える。

ただ親父にはどうしても言いたいことがある。


頼むから実家にインターネットをひいてくれ！


頑固な親父さんは、未だにネットを繋いでくれない。
おふくろも必要ないと言う。
ネットがないと生きて行けない息子と、両親の戦いは続く．．．


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