室長の部屋

那須烏山市のスクラップ回収業(有)ひらつね 経営企画室ブログ

米国経済に陰りか

2016年02月29日 | スクラップ情報
こんにちは、室長です。

定期的に弊社が発刊しているニュースレター『RINC』。その紙上では「市況スケッチ」というコーナーを設けて、スクラップ市況の推移について毎回コメントを出しています。

原油価格の下落、米国の利上げ、日銀マイナス金利の導入、円高基調の進行など、スクラップ市況を取り巻く経済環境は目下激動しています。いずれも国内の資源価格にはマイナスに働いており、この一年だけでも各種資源価格は下落の一途をたどっている状況です。

例によってLME銅価格と鉄スクラップ価格および日経平均価格を時系列に並べてみると、こんなグラフが出来上がります。


(2014年1月1日を100とする)

鉄スクラップ価格はこの1年でおおよそ半分になり、銅価格もこの2年で一方的に低下する基調にあることが分かります。そして日経平均株価だけが、それらとは乖離した動きをしていますね。

原因の過半は中国経済の失速にあるのですが、ドイツ経済にも暗雲が立ち込めている中、世界経済はもはや米国経済頼みの様相を呈しているのが実情です。そういうわけで、米国経済の基本的な指標であるNYダウ平均株価の推移を試みに加えてみたのが以下のグラフです。


(2014年1月1日を100とする)

漸増してきたNYダウ平均株価がここに来て頭打ちの様相を呈していることが見て取れます。一部では、米国経済の景気拡大が近く終焉するという観測も出ていまして、NYダウの単純な推移分析ではそれを裏付ける形となっています。

日経平均株価との比較では昨年1月にちょうど交差するタイミングだったようで、それを境に日経平均株価が独歩高になっていきます。昨年1月頃に何かあったでしょうかね…手元の資料では、世界銀行が「世界経済見通し」なるもので世界経済の予想成長率を下方修正した事実がありましたが。それかFRBの量的緩和終了により円安基調に為替が動いたからでしょうか。

まあ、過去の評価はさておき、先行きは非常に心配というのが室長の見立てです。

市況が好転する材料は見当たらず、しばらく各種スクラップ価格は弱含みでの低位膠着状態が続くものと思われます。

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