室長の部屋

那須烏山市のスクラップ回収業(有)ひらつね 経営企画室ブログ

日本一小さい淡水魚館に行ってみた

2015年12月31日 | 趣味
こんにちは、室長です。

ちょっとした気まぐれでふとドライブに出かけようと思い立ち、栃木県の地図をなんとなく眺めていたところ、大子方面の国道沿いに「淡水魚館」という気になる文字が目に入りました。

何の施設なのかも分からず、あくまでもドライブなので目的地を淡水魚館に定めて、烏山から馬頭を抜けて大子に出て、久慈川沿いに南下していくルートを選択。途中、大子の町内を車で徘徊した後、久慈川に沿った国道を蛇行する久慈川を横目で眺めつつ、ようやく目的地に到着。結果的に2時間近くのドライブになってしまいました…

出発前に淡く抱いていた期待通り、淡水魚館とは旧・山方町(現・常陸大宮市山方)の久慈川のほとりにある淡水魚の水族館のことでした!



なんでも“日本一小さい淡水魚館”を自称しており、国の特別天然記念物のオオサンショウウオも鑑賞できるそうです。自宅で淡水魚を飼っており、井の頭公園の水生物館にまで足を運んだことのある者としては非常に興味深い施設です(笑)

しかし残念なことに、施設内の改修のため当日は休業。。来年以降、営業を開始するとのことです。

パンフレットには、「日本一小さい当淡水魚館は、久慈川水系にすむ魚を中心に外来魚・珍しい魚などを集めて、皆様に親しんでもらえる施設を目指しています。大型水槽(ミニ渓流)・置水槽などのほか魚などに触れることのできるタッチ槽があります。又、外には流れる池があり、自然の水辺の雰囲気が味わえます。」とあり、そのミニマムな展示には様々な想像をかきたてられます。

せっかく来たので、パンフレットに紹介されている周辺の見どころを参考に、すぐ横でやっているミニ新幹線を無料で乗車してきました(笑)日によって蒸気機関車(実際に蒸気で走るらしい!)が走ることもあるそうで、なかなかスリルのある乗車になりました♪



今度は来春、温かくなった頃を見計らって再訪したいものです。

それにしても、大子から山方にかけての国道と並走する久慈川沿いの景色は、」ひょっとしたら那珂川を凌ぐものかもしれません! そして水辺と生活空間の近さで言えば、久慈川に軍配が上がることでしょう。とても良質な景色が広がっており、川下りでもしたらさぞ面白いだろうなぁと羨ましく思ったものです。

それと道中、久慈川沿いのものすごいところに富士フイルムオプティクス(光学デバイス事業)の盛金工場があったり、舟納豆で有名な会社が新工場を建設していたり(地方では新しい投資があまりないためか、工場新設は目立つ)と、この地域の産業に少々関心を持った次第です。定期的にドライブがてらにでも訪れてみる価値のあるエリアかもしれませんね~

積読本4

2015年12月12日 | 読書・文学
室長です。

今月の積読本。

○『ドイツ人はなぜ、1年に150日休んでも仕事が回るのか』(熊谷徹、青春出版社、2015年)

○『従属国家論 日米戦後史の欺瞞』(佐伯啓思、PHP新書、2015年)

○『熟議のススメ』(鈴木寛、講談社、2013年)

○『熟議民主主義ハンドブック』(木村正人監訳、現代人文社、2013年)

○『政策過程』(森脇俊雅、ミネルヴァ書房、2011年)

公共政策という学問分野に個人的な興味が募る昨今。身近な課題解決の方策を公共政策というキーワードに求めた場合、上記の書籍のいくつかは参考になるかもしれません。

それにしても、これらの書籍を“熟読”して“熟考”する時間を確保するのがいやはやムズカシイ…(苦笑)

那須の鉄について学ぶ

2015年12月05日 | 文化・アート
こんばんは、室長です。

少し前の話ですが、11/22(日)に那珂川町なす風土記の丘資料館にて「那須の鉄」と題した公開講座が開催されました。

過去に資源ライブラリーにて「鉄のはなし」を展示した者としては、是非とも聞かねばと思い駆けつけた次第です!

周囲の聴衆は60~70代のいかにも歴史好きという感じの老人男性ばかり。したがって、年配の考古学者のような人が登壇するのかと思いきや、最初はスタッフと思っていた同資料館の若い女性がどうやら学芸員のようで、彼女がスライドを使ってスラスラと鉄や製鉄遺跡について解説を始めたのには少々驚きました。。地味なネタだけに違うイメージを描いていたのですが、若いのになかなかシブイ分野をチョイスるものです(笑)



内容としては、
・製鉄のプロセスの概要
・製鉄遺跡の概要
・栃木県における製鉄遺跡の分布
・鉄と人間(および日本人)との関わりの歴史
・古代の製鉄方法
・那珂川町でみられる製鉄遺跡・遺物
・古代那須郡の鉄生産
等々でした。

古代の日本では鉄鉱石などは十分に産出されなかったようですが、代わりに川や海の近くに豊富に存在した砂鉄を原料としていたようです。また、製錬に必要な火力は大量の木炭に依存していたため、木炭の原料となる樹木が容易に調達できる山林の近くで製炭が行なわれました。したがって、川や海に加えて山林が近くにあることが製鉄する際の前提条件になっていたとのことです。那珂川町や那須烏山市は那珂川という砂鉄が豊富にある河川と八溝山系というこれまた豊富な山林に恵まれ、奈良時代には既に製鉄施設が存在していたようです。

ちなみに那須烏山でも滝田本郷遺跡(国道294バイパス付近か)という製鉄遺跡が発見されています。ここでは製錬から鍛冶までの全工程の遺物が確認されており、9世紀末に鉄生産から鉄製品製造まで一貫した作業が行なわれていたことが推測されるとのことです。

現在でも那珂川では砂鉄が豊富に採取できるそうで、小川中学校の総合の時間では砂鉄採取などが行なわれているそうです。いいですねぇ~

今回の鉄に関する講座はまだ緒についたばかりのようで、鉄生産と那須官衙に関する調査などいくつも手つかずのテーマがあるようです。次回以降に含みを持たせた基礎的な位置づけの講座でしたので、第二回目に期待したいところですね♪

こうした歴史資料館的な施設は様変わりしない展示に終始するハコモノであることが多いイメージなのですが、単なる展示にとどまらずにこうした歴史好きな人々に対して対話の場を与えてくれる試みに代表される、ソフト的な要素を盛り込んだ利用がなされていることにはとても好感を抱きました。こういう知的好奇心を刺激する場が小さいながらも身近にあるというのは、とても幸福なことではないでしょうか。