高感度マイコプラズマ肺炎の検査について(スマートジーンとAG-1)
マイコプラズマ肺炎について当院では通常はAG-1という高感度の検査システムで検査しています。一般的に使用されているイムノクロマトの検査キットは感度が低くマイコプラズマ感染していても多くが陽性になりませんでした。さらに、困ったことに感染していなくても陽性となったりしていました。このため、以前はマイコプラズマの診断を確実にするためには発熱時に血液検査をして、そのあと2週間くらいして元気になってから再度血液検査をして確認していました。他院で1回の血液検査でマイコプラズマと診断されたという患者さんも来院します。しかし、1回の検査で正確に診断はできないことが多いです。一部の患者さんでは他院でマイコプラズマと言われていても、診断の確定のために検査をするとマイコプラズマでなかったということがよくありました。
AG-1は一般的に使用されているイムノクロマトに比較して100倍程度感度が高いので以前は見逃されていたマイコプラズマが診断できるようになり、血液検査を2回行って確認する必要がなくなりました。AG-1ではのどにいるマイコプラズマを検査するので血液検査は行いません。ただ、機械が高価なので普及していません。
そして、本日スマートジーンという検査機械を導入しました。スマートジーンを導入しているのは桐生では当院だけだそうです。スマートジーンではPCRという方法を用いるため一般的なイムノクロマトの1000倍感度が高いそうです。マイコプラズマを見逃すことがないだけでなく、抗生剤に対する薬剤耐性も調べることができます。通常使用されるマクロライド系抗生剤が効かないマイコプラズマは1~2割程度と言われています。耐性であることが判明すればより良い治療薬の選択ができるようになります。
小児にとって感染症はいつになっても困った病気ですが、検査機器の進歩によりより早く正確に診断できるようになってきたのは良いことだと思います。
ひきた小児科クリニック (群馬県桐生市 疋田小児科医院)
http://www014.upp.so-net.ne.jp/hikita/
マイコプラズマ肺炎について当院では通常はAG-1という高感度の検査システムで検査しています。一般的に使用されているイムノクロマトの検査キットは感度が低くマイコプラズマ感染していても多くが陽性になりませんでした。さらに、困ったことに感染していなくても陽性となったりしていました。このため、以前はマイコプラズマの診断を確実にするためには発熱時に血液検査をして、そのあと2週間くらいして元気になってから再度血液検査をして確認していました。他院で1回の血液検査でマイコプラズマと診断されたという患者さんも来院します。しかし、1回の検査で正確に診断はできないことが多いです。一部の患者さんでは他院でマイコプラズマと言われていても、診断の確定のために検査をするとマイコプラズマでなかったということがよくありました。
AG-1は一般的に使用されているイムノクロマトに比較して100倍程度感度が高いので以前は見逃されていたマイコプラズマが診断できるようになり、血液検査を2回行って確認する必要がなくなりました。AG-1ではのどにいるマイコプラズマを検査するので血液検査は行いません。ただ、機械が高価なので普及していません。
そして、本日スマートジーンという検査機械を導入しました。スマートジーンを導入しているのは桐生では当院だけだそうです。スマートジーンではPCRという方法を用いるため一般的なイムノクロマトの1000倍感度が高いそうです。マイコプラズマを見逃すことがないだけでなく、抗生剤に対する薬剤耐性も調べることができます。通常使用されるマクロライド系抗生剤が効かないマイコプラズマは1~2割程度と言われています。耐性であることが判明すればより良い治療薬の選択ができるようになります。
小児にとって感染症はいつになっても困った病気ですが、検査機器の進歩によりより早く正確に診断できるようになってきたのは良いことだと思います。
ひきた小児科クリニック (群馬県桐生市 疋田小児科医院)
http://www014.upp.so-net.ne.jp/hikita/