ひきた小児科クリニック(群馬県桐生市 疋田小児科医院)

小児科専門医が群馬県桐生市やみどり市で流行している病気や,予防接種,アレルギーなどこどもの健康に関する情報を提供します.

がんの「代替医療」、標準治療より死亡率高い 米研究 という記事がありました

2017-08-20 06:35:47 | 日記・メモ (Weblog)
がんの「代替医療」、標準治療より死亡率高い 米研究 という記事がありました

 最近少し話題になっている代替医療と標準治療に関する記事です
「がんの「代替医療」、標準治療より死亡率高い 米研究
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170819-00000016-jij_afp-int」

 記事によると「代替医療を選択したがん患者の死亡率は、標準治療を選択した患者より最大で5倍程度高くなるとする研究結果を、米エール大学医学大学院のスカイラー・ジョンソン氏らの研究チームが発表した。」とのことです。また「代替医療を選択した患者の正確な人数は分からないが、現在提供されているがんの代替医療をすべて合わせると、数十億ドル(数千億円)規模のビジネスになっているのではないかと述べた。」とのことです。

 考えてみれば当たり前のことで、研究により生まれた標準治療は現時点の治療法としては最高の治療法であり、代替医療が標準治療を上回ることは、殆ど無いでしょう。代替療法が優れていれば標準療法に選択肢として組み込まれるはずです。

 これは、癌に限ったことではなくて、小児でも予防接種を受けないとか、喘息に吸入ステロイドを使用しないとか、標準的でない治療が優れているはずはなくて、残念ながら死亡率も高いことは間違いないでしょう。あとは、ウイルス感染に高価な抗生物質を投与よしたり、アトピー性皮膚炎に軟膏ステロイドを使用しないで標準的とは言えない治療で治さないでいるのも良いビジネスになっているのではないかと思います。

 小児の標準的な治療ができるのは小児科専門医、そして地域の特性を考えて適切なワクチンが接種できるのは地域総合小児医療認定医だと思います。


ひきた小児科クリニック (群馬県桐生市 疋田小児科医院)
http://www014.upp.so-net.ne.jp/hikita/

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