サーカス久保田は卒業や

　昨年は故障で不本意なシーズンを送った久保田投手が精力的だ。
　今日も、鳴尾浜球場でブルペンに入り、立ち投げながら変化球を交えて約40球投げ込んだ。

　首脳陣からは先発転向の案も出ている。
　昨年のキャンプは球数が少なかったが「（今年は）毎日ブルペンに入ろうと思う。フォームを固めるためにも、投げ込みをします」と意欲的に話した。

松坂なくとも涌井が居る！

　西武の次期エース候補涌井秀章投手（２０）が、母校の横浜高校で本格始動した。
　７日に同高でレッドソックス松坂投手らと自主トレを開始したが、この日はキャッチボールに加えてランニング、ダッシュなど走り込みを中心に行った。
　「１カ月動かしてなかったんで筋肉痛ですね。でも調子はいいです」と語る涌井投手は、松坂投手が抜けた今季、エースの期待が掛かるが「昨年以上の成績を残さないとエースにはなれない」と、昨季の１２勝以上を目標に掲げ、開幕投手にも意欲を見せた。

ノリ残された道は海外か引退か

　オリックス・中村紀洋内野手（３３）の退団が、正式に決まった。
　大阪・北区の球団事務所で本人同席のもと６度目となる最終交渉に臨んだが、残留へ合意しなかった。
　今後はトレード、もしくは自由契約となって国内球団への移籍先を探るが、現状は全球団が“ＮＯ”だった。
　「お金じゃない」と悲痛な叫びをあげるノリのフルスイングが、日本球界から消える可能性が高まった。

　必死に、笑顔を作った。
　午後６時、茂木立仁弁護士（３９）を伴って、約１時間の最終交渉を終えた中村内野手は「合意できなかったけど、すっきりした気持ちで納得して終わった」と言い切った。「ホンマは泣きそうやった」二転三転した約１か月の騒動に自らピリオドを打った。

　決別の覚悟だった。
　午後４時３０分に球団事務所に到着したが、外出していた小泉隆司球団会長（６６）の到着を２０分待った。
　一昨年、熱心に獲得に動いた球団トップは交渉の最後に顔を出し「残念。ご縁がなかったね」と握手を求めただけ。それでもノリは「感謝しています」と絞り出した。

　もはや修復は不可能だった。
　９月２９日に左手首を手術した際のフォローなど、あらゆる待遇面の改善を求めて対立し、この日、機谷俊夫球団代表（４４）は「一切下交渉から変わっていないわけじゃない」と、昨年の下交渉で提示した２億円から６０％減となる８０００万円から上方修正していたことを明かした。
　それでも、一度凍り付いた気持ちは溶けなかった。

　かつての５億円プレーヤーの前途は険しい。
　今後、球団側がトレード先を探るが、ヤクルト・多菊善和球団社長が「ああいうタイプの選手は、ウチはいらない」と突っぱねれば、日本ハム・高田繁ＧＭは「三塁は（新外国人の）グリーンもいますし」と門前払いだ。
　ロッテ・瀬戸山隆三球団社長は「今のところ獲得する意思はありません」と明言した。三塁には今江内野手がおり、前ソフトバンク・ズレータ内野手を獲得するなどポジションはない。

　巨人も「ありません」と清武英利球団代表が明言した。
　歴史の浅い楽天も「若手への切り替えが進んでいる。チーム事情にそぐわない」（山下大輔編成部長）と各球団とも補強がほぼ終わった段階を強調した。
　われ等が岡田彰布監督にいたっては「打率３割５分、５０本塁打を打ってくれる助っ人なら、素行面に目をつむることもある」とトラブルメーカーぶりに苦言を呈した。

　「国内がなければ？　海外も考える。でも２０００万円でもいいです。お金じゃないんです、ホントに」と焦るノリは明日から大阪・泉南郡で自主トレを公開することを決めた。
　手術以来のフリー打撃で、フルスイング健在をアピールするしかない。

辻本よ！１軍に這い上がって来い！

　久保康生チーフバッテリーコーチ（４８）が、鳴尾浜球場を訪れ、３年目を迎える辻本賢人投手（１８）に「今年は戦える場に上がってこれるように」とゲキを飛ばした。

　「辻本は（今年の高卒新人より）２年も先に入ってきているわけだから、もうひとつ上のランクにこないとね。本人もそう思っているだろうし、それに期待している」と同コーチは語る。

　史上最年少の１５歳でドラフト指名を受け、１年目はウエスタン戦で５試合に登板した辻本投手だが、２年目の昨年は６月下旬に右肩の張りを訴え、登板機会なしで、早くも真価が問われる３年目を迎えた。
　この日は同期入団の鶴投手、金村投手と約２時間、ランニングやキャッチボールを行った。
　「ルーキーとはまだ話してませんよ」と辻本投手は語る。
　もう、見習い期間は終了、プロの先輩として格の違いを見せつけたいだろうし見せ付けて欲しい！。

（サッカーの話題です）ロナウドも移籍

　ベッカム選手退団の陰でもう１人のスーパースター、ＦＷロナウド選手（３０）も移籍を志願した。
　１１日の国王杯ベティス戦は、ベッカム選手とともにベンチ入りメンバーからも漏れ、この冷遇に完全に切れた。
　地元紙マルカのインタビューに「まだやれる自信はあるが、今季は出場機会に恵まれない。今の状況にはもう耐えられない」と語ったという。
　契約は６月まで残っているが、１月末までに移籍することを望んでいる様だ。

　今季は左ひざ負傷、体重オーバーもあって、リーグ戦７試合で１得点の成績だった。
　７日のデポルティボ戦に途中出場したが、ゴール前でシュートミスするなど往年のプレーは陰を潜めた。
　加えて不振のチームにあって「反カペッロ」のレッテルを貼られ、９日にはカルデロン会長とカペッロ監督が話し合い「今後ロナウドは使わない」という意見で一致しており、「怪物放出」は、もはや既定路線となっている。

　ロナウド選手のもとには、既にサウジアラビアのアルイティハドから移籍金２０００万ユーロ（約３１億円）という巨額オファーが届いているという。
　また、欧州の複数クラブも興味を示しているという。
　ただし潤沢な資金にものを言わせ、フィーゴ選手取りに成功したアルイティハドが、ロナウド選手の移籍先として最も有力だ。

ヤンキース松井が教科書に

　ヤンキース松井秀喜外野手（３２）の生き方が、教材に取り上げられた。
　東京農大の千葉剛教授が編集した大学生向けの英語教科書「ダイナミックなビジネスと環境」（南雲堂）がこのほど出版され、松井外野手は全２０章の中の第２章に登場している。
　野球で抜群の実績を残しているだけでなく、勤勉さやチームへの忠誠心といった日本人の伝統的価値観を体現した選手、と英語で紹介されている。

　人柄を表すエピソードとして、尊敬する長嶋茂雄・巨人終身名誉監督に、脳梗塞のリハビリに役立つようにと、折れた自分のバットで作られたはしを贈った話が盛り込まれている。
　本文のあとには「なぜ松井はこれほど人気があるのか」などの設問もある様だ。
　歌舞伎俳優の中村勘三郎や日産自動車ＣＥＯのカルロス・ゴーン氏、青色発光ダイオードを発明した中村修二氏らと並び、学生の手本となるべき存在として取り上げられているのだそうだ。

　この教科書は０７年度に全国の約１００大学で採用される予定で、松井外野手の自伝的ストーリーは０５年度の小学校向け道徳副読本にも掲載されたことがある。