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無料塾と地域ボランティア(2) 数学講師の役割は?

2015-03-28 12:24:59 | 地域ボランティア
 私は、機械設計をしていたこともあって、比較的馴染みの「数学」の講師を担当した。数学の場合、理解度に個人差があるので、生徒は課題の問題集の進捗計画を個々に立てて問題を解き、講師は個々人のやり方やノートを見て、アドバイスする。生徒の方から質問をしてくれると有難いのだが、なかなかしてくれない。
昔の問題集の解答は、結果しか書いてないものがほとんどであったと記憶するが、最近は解き方まで懇切丁寧に書いてあるので、自習しようとすれば十分可能であり、むしろ講師の役割が問われる。もっとも解答集が充実しているといっても、答を導くまでの途中過程での詳細計算や自明なことなどは省略されていることもあり、ここに躓く生徒もいる。解き方の意味を理解せず、解き方を丸覚えしようとする生徒もいる。連立方程式を解くとき、短時間で解く要領を教えることなどは無料塾の意味があるように感じる。
新聞に掲載された、3月11日実施の「平成27年度 長野県公立高校入試問題」の「数学」を見ると、一つ解いた小問の考え方を使って、次々に応用していく積み重ね式の文章題が目に付く。その際、分数の計算や平方根、方程式、相似図形の性質などは道具として自在に使えることが大前提となる。無料塾では、この大前提の部分の勉強を通り一遍に終わっている生徒がいる。文章題に取り組むには、通り一遍でない基礎計算を身につけている必要があり、忍耐強く勉強して欲しい。
数学の場合は、基礎知識の積み重ねが必要なので、分からないところがあればそこまで戻る必要がある。しかし時間が限られた無料塾では、その場所を教える位で、一緒にやってみる余裕が無く、後は本人の再勉強に任せるしかないので、忸怩たる思いも多い。

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