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地方自治の危機(追記63) コロナウィルス対策をした傾聴ボランティアとは?

2020-07-03 16:08:44 | 地方自治
 話し相手がいない高齢者の話しを「聴く」という傾聴ボランティアをしている。人は人の話を聞くよりも、自分の関心ごとをおしゃべりするのが好きである。独居などで話し相手がいない人はもちろん、多人数がいる介護施設に入所した方も職員は様々な仕事に忙しく、また周囲の入所者も何かしらの身体的不自由さや記憶の衰えがあるために、入所者同士で話しができる機会は意外に少ない。

 「話しをすることで元気になってもらう」事を目的に、「傾聴ボランティア」団体が全国にできている。ほとんどのボランティアは、相手の力になるというよりも、むしろ自分の方が生きる力をもらっていることに気付いていく。相手から教えてもらうことがあり、また自分が普段周囲の人と会話するときに、自分だけ喋りすぎないコミュニケーションの方法として役に立つ。

  ここに来て世界中が驚愕したコロナウィルス感染防止のため、傾聴ボランティア活動は全面的にストップしている。施設入所者を家族が面会にいくのは再開の動きがあるが、ボランティアに従来通りの面接方式が復活するかどうか未だ分からない。マスクやフェースシールドはするにしても、耳が遠い方も少なからずおられるので遠くからでは話しにくい。

  最近、別の機会でオンライン会議に招待されて体験した。かなりしゃべりにくいとか相手の表情が分かりにくいことがあり、ネットによる会話が施設の入所者に受け入れられるかという問題はある。将来的には施設の高齢者の傾聴をする新しい方式が生まれるかもしれない。ただし、パソコンなりスマホの購入費や、使うときに施設側に余計な手間が掛かるという壁を克服する必要がある。

 一方、諏訪市社協が最近始めた“Pen Friends”という企画がある。副題は「令和にこそ市民による心のつながりづくり」とある。聞いて欲しいこと、最近頑張っていること、心がホッとなった出来事、絵葉書や書など何でも、ボランティア・市民活動センターに手紙を送ると、登録したメンバー(複数の申込者)に手紙が届くという仕組みである。

 傾聴ボランティアとして、施設の入所者に手紙は書けても、返事は戻ってくるだろうか。かつて母親を介護していた頃、地域の小学生が書いた手紙が母に届いたことがある。学校の先生が導いた一種のボランティア教育かも知れないが、結構嬉しがっていたのを思い出す。
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