地方自治の危機（追記５４）地域を知らない人たち

　　遠方の法事に出席のため、首都圏郊外の見知らぬ町で降りた。前に一度来たことがあるが、道が幾つもあって不安だったので、グーグルマップで検索した。スマホの地図検索も図がくるくる回ってしまい、経路は出て来るが駅前に沢山ある道のどれを選ぶべきかわからない。

　寺の位置は概ね分かるが、方角が分からないので、急いではいないような人に、道を尋ねた。しかし、数人に聞いたが、近くにあるはずの寺の名前さえ知らない。住んでいるのはこの付近だというのにである。移住者が多いのか、地元のことに無関心なのか。

　わたしも自分の住んでいる地域にもっと関心を持つ必要性を感じた。一方、自身も何か分からない時すぐにスマホやケイタイで検索する癖がついているが、それを覚えようと思わないので、人に聞かれれば答えられないことが多いかもしれない。

地方自治の危機（追記５３）報道とは

　2019.11.6のNHKクローズアップ現代のテーマは、「揺れる“非正規公務員“」であった。国の方針と地方自治体の財政難の食い違い、どこまでのサービスを自治体が担うべきか等の課題があるという紹介の中で、視聴者からの質問が紹介された。

　質問は、「非常勤なのに災害時の呼び出し体制に組み込まれた。もし勤務中に怪我を負った場合、補償してくれるのかとても心配だった。」

　番組は何も反応せず、ただ意見を伝えただけであった。公共放送の限界かもしれないが、当たらず障らず、ただ状況を伝えるだけの放送が最近目立つように思われる。勿体ないことではある。