言の葉

気の赴くままに、ひたすら詩を綴っています。

人生の果実

2009年10月16日 | Weblog
まるで林檎の木のようでした

いつか その実が成る日まで
ひたぶるに生きられたなら
きっと最高に甘い果実になり
最上の幸福が訪れるでしょう

今はまだ花も咲かないけれど


今は季節はずれの花が咲く。

2009年10月14日 | Weblog
庭がヴァイオレットに染まる
この光景を半年前に見た
つまり今とは真逆の季節だ
その時は素直に美しいと感じた

今は狂い咲きに身震いさえする
何故この花が咲いているのか

君が好きだった花だけれど
君がいなくなっても咲くんだね
そのため君は庭一面に植えた
それが見事に咲き誇っているよ

今は季節はずれの花に君を想う
ありがとね ゆっくりとおかえり


押し問答

2009年10月13日 | Weblog
そんなことは問題ではない、と貴方は言った。
では何の所以あって?と私が問うと、続く沈黙。

つまるところ貴方も私も分かっていないのだ。
分かっていないくせに納得がいかないから、
いつまで経っても妥協点を見つけられず、
ひたすらに言い争う他どうしようもないのだ。

これでは何のための押し問答か、と呆れる私に、
貴方はそっと目を閉じて、何かを思案し始めた。

どうしても譲れぬものなどないのであろう私は、
ただ貴方の目が開くのを待ち続けていたけれど、
いつしか貴方は睡魔に負けて夢の世界へ旅立ち、
仕方ないので私は辟易とした表情で窓を開けた。

爽やかな風は、何で言い争っていたかさえ、忘れさせ、
私は窓辺で一人本を読み始め、至福を感じたのだった。


Wishing

2009年10月09日 | Weblog
どうか貴方が幸せでありますように

心から願っても叶わない想いもあるけれど
どうかこの想いだけは天に通じますように

ただ貴方が笑っていてくれればいい

そう想うことさえ許されないのなら
私の生きる意義はないと思うほどに


ピース

2009年10月07日 | Weblog
それは人が人であるかぎり
なくならないものだそうで

それは なんて残酷な真実

私が悲しいのは人の夢ばかり
追いかけては諦める その姿勢

ピース みんなが口にしては
儚く散っていく言の葉よ


あきらめた

2009年10月05日 | Weblog
あきらめた

あきらめた

ボクは あきらめた

キミを好きなことを

では なく

キミを好きにならずにいること

あきらめた

あきらめた

ボクは あきらめた

だって今日もキミはこんなにも素敵

好きと言えることは なくても
自分の心にまでウソつきたくないから

ね キミが好きだよ


ヘルシー

2009年10月02日 | Weblog
”ヘルシー”という言葉に弱い僕らは
ふらふら釣られてはガッカリして
結局は何の効果も得られない日々を送る

奇妙なほどの健康指向は画一的な誘導

みんな一緒と叫ぶ みんな同じがいい

失われた個性は行き場をなくして
仕方ないから”ヘルシー”に呑まれた