難聴者の生活

難聴者の日々の生活から、人工内耳など難聴者のコミュニケーション、聴覚障害者の制度改革について語る。

聴覚障害者の情報バリアフリー体験  新周波数帯とNGNの行方

2008年03月21日 20時41分35秒 | 放送・通信
080313_1259~001.jpg080313_1303~001.jpg先週、何年かぶりで母校に行ったら、ICTによる教育とか遠隔講義の実験をやっていた。
母校は先進機関らしい。

こうした技術が聴覚障害を持つ学生のコミュニケーション支援や情報保障に使われるなら、どんなにか助かるだろう。
学生時代は難聴のため、講義はまったく聞こえなかったのが今でも悔しい。


視聴覚障害者の学ぶ大学の大沼学長から以下の案内を頂いた。
法政大学IT研究センターの公開セミナーに、聴覚障害者の情報保障として、つくば技術大学聴覚障害者情報保障支援グループの支援システムが用いられるのでぜひ参加をとある。

大学の講義やゼミに視聴覚障害者の学べる環境が整うならば、障害者欠格条項のある法律が撤廃され、障害者権利条約の政府署名がされた今大きな意義がある。

しかし、このセミナーの内容にはまったく問題がないだろうか。
ポスト2011とは地上デジタル放送に移行した後の電波をどう活用するか、次世代インターネットを「我が国の科学技術政策の政策プロモーターが展望」し、「次世代の情報通信分野におけるリーダーがポスト2011を議論」するとある。

そのデジタル放送の移行に伴い、視聴覚障害者の放送アクセスが極めて困難になるという大問題が起きている。

現在の地上デジタル放送は字幕放送のような手話放送(クローズドサインニング)が不可能であり、視覚障害者の見る解説放送はステレオ放送や5.1チャンネルサラウンドでは聞けないのだ。生放送の字幕の遅れは解消するシステムを採用する計画はない。

視聴覚障害者団体は昨年から要望を繰り返し、3月15日には「情報バリアフリーシンポジウム」を開いたりしているが、政府もここに至ってようやく事の重大さに気がついたのだ。
いや、前から知っていたのかも知れない。このシンポジウムの司会者の一人、品川萬里氏は郵政省放送行政局長の時、デジタル放送を推進してきた方だが、私たちの字幕放送シンポジウムにも挨拶に来られていたからだ。約10年前の戸山サンライズで開催した時。

デジタル放送のアクセシビリティの保障のためにこうした資源が提供されても良いだろう。

もう一つの問題は、次世代インターネット網で提供されるコンテンツやサービスのアクセシビリティの保障はどうなっているかということだ。
障害者権利条約は、コミュニケーションの定義にアクセシブルな情報通信システムを含み、開発の段階から当事者の関与を求めている。しかも追加の負担なく提供されなくてはならないとある。


この問題は、避けて通れないはずだ。
「我が国の科学技術政策の政策プロモーター」と「次世代の情報通信分野におけるリーダー」がどう語るか、注目のセミナーだ。


ラビット 記
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◆◆ご案内◆◆
法政大学IT研究センターの公開セミナー「ポスト2011と今後のICTの展望」について、今回初めて、筑波技術大学の聴覚障害者情報保障支援グループ(代表:内藤一郎教授)が、本学のシステムを用いてデモンストレーションをいたします。
当日、ぜひ聴覚障害をお持ちのかたご自身にもご参加いただき、情報保障を体験していただきたく、ご案内いたします。
関係者にお声がけし誘い合わせご参加いただければ幸いに存じます。
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学長 大沼 直紀
国立大学法人 筑波技術大学
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◆◆セミナー概要◆◆
現在の地上波テレビ放送は、2011年7月にアナログ放送が終了し、地上波デジタル放送に全面移行します。これにより、VHF帯、UHF帯の合計130MHz幅が空き周波数となり、周波数資源の再活用が可能となります。一方、ネットワークを支える次世代の情報通信網の構築が今後進められようとしています。
本セミナーでは、こうした急速な情報通信分野の変化を背景として、新たなイノベーションの将来像を我が国の科学技術政策の政策プロモーターが展望するとともに、次世代の情報通信分野におけるリーダーがポスト2011を議論します。
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【1】日 時  2008年3月29日(土) 13:30~16:45
【2】場 所  法政大学 富士見校舎内 外濠校舎3階 S305教室
   下記のURLよりキャンパスマップをご参照ください。
   (キャンパスマップ上,6のビル3Fになります。)
http://www.hosei.ac.jp/hosei/campus/annai/ichigaya/campusmap.html

【3】定員・参加費 120名・無料
【4】プログラム
13:30~14:30 基調講演 「わが国の科学技術イノベーションの展望」
桑原輝隆氏(文部科学省 科学技術政策研究所 総務研究官)
14:30~14:45 コーヒーブレイク
14:45~16:45 パネルディスカッション
「新周波数資源活用とNGNの行方」
コーディネーター:木村 知義氏 (NHK「ラジオあさいちばん」アンカー)
パネリスト:
 飯塚 久夫氏(NECビックローブ(株)代表取締役執行役員社長)
 岩崎 達也氏(日本テレビ放送網(株)編成局エグゼクティブディレクター)
 小泉 純子氏(総務省 総合通信基盤局 電波部電波政策課 周波数調整官)
 村上 真一氏((株)air impress取締役・ (株)インプレスホ-ルディングス
社長室 事業開発担当マネージャー)

【5】司 会  
小川 孔輔(法政大学IT研究センター所員・経営学部教授)
品川 萬里(法政大学IT研究センター学術担当教授・日興コーディアル証券(株)顧問)

【6】主 催  法政大学
【7】後 援  財団法人マルチメディア振興センター・
       社団法人電波産業会・財団法人国際IT財団
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◆申込方法◆
下記フォーマットに必要事項をご記入の上、E-mailにて下記IT研究センターまでお申し込み下さい。(引用者:「@」を半角の@に変更してください)
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┗┛申込フォーマット:送信先 it@hosei.ac.jp
法政大学IT研究センター 
公開講座「ポスト2011と今後のICTの展望」参加申込書
 1. お名前・ふりがな:
 2. 所属:  (例:○○株式会社総務部/△△大学法学部)
 3. 連絡先のEメールアドレス:
 4. 連絡先のお電話番号:
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※個人情報の扱いは厳重に管理しております。当研究センターに関連する
 イベント開催等の通知および当公開講座における講演に際しての参考を
 目的としており、それ以外の目的では使用いたしません。
※このメールへ返信せず、下記へメールをお送りください。
◆問合せ先◆
法政大学情報技術(IT)研究センター
TEL:03-3264-9935 FAX:03-3264-9287
E-mail:it@hosei.ac.jp
URL:http://www.hosei.ac.jp/hitec/


◆ライブ配信◆
当日は、インターネットによるライブ配信を実施します。次のURLからセミナーの模様を視聴することが可能です。http://live.i.hosei.ac.jp/
皆様のお越しをお待ちしております。
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国立大学法人 筑波技術大学 産業技術学部産業情報学科 内藤 一郎
〒305-8520  茨城県つくば市天久保 4-3-15
TEL & FAX:029-858-9392  e-mail:naito@a.tsukuba-tech.ac.jp
研究グループURL:http://www.tsukuba-tech.ac.jp/el/csg/
筑波技術大学は,聴覚・視覚障害者のための大学です





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