難聴者の生活

難聴者の日々の生活から、人工内耳など難聴者のコミュニケーション、聴覚障害者の制度改革について語る。

アメリカでは、イベントなどの手話通訳はどうなっているの?(1)

2007年02月26日 12時20分33秒 | 生活
サンフランシスコの風さんから、便りがありました。

ラビットさんのブログなど情報を送ってくださってありがとうございます。
日本の聴覚障害者の状況がよく分かってうれしいです。以前イラク反戦集会のジェーンフォンダスピーチの手話通訳について聞かれたとき、何人かの聾の友人に尋ねました。それについてちょっと書きましたのでご笑読下さい(添付)。
それではまた。

ラビット 記
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アメリカの聴覚障害(主に聾)者が、地元の集会などのイベントに参加するときにどのようにして手話通訳を派遣してもらっているのか、聾の友人のクリスさん(オハイオ州出身)にたずねてみたところ、通常、以下の2つのどちらかの方法で手話通訳を要請しているそうです。
1)イベント主催者に連絡をして地元の手話通訳協会に連絡をさせ、手話通訳を雇ってもらう、
2)懇意にしている手話通訳者(協会)に先に頼んでイベント主催者に連絡させ、手話通訳を手配してもらう。

サンフランシスコにはいくつか活発な聾者団体があるので、主催側に頼まなくても手話通訳がついているような劇や映画などやイベントがよくあります。もちろん時間帯とか日にちには限りはありますが。クリスさんは、あまり気の乗らないミュージカルのようなものでも手話通訳がついているものにはなるべく行くようにしているとのこと。とにかく参加することで、手話通訳の質や主催側の努力に対してコメントすることができ、社会一般の意識を高めることになるからということです。

今では堂々と自分の権利を主張して人生を楽しんでいるように見えるクリスさんですが(なんと若年30歳!)、もっと若かったころの失敗談も教えてくれました。それは、とある人気TV番組のライブ観覧チケットが当たったときのこと。手話通訳がつく、と聞いて安心して何もせずに出かけたら、2時間の番組に対して通訳は40分しか契約されていなかった。残りは全く理解できずに非常に不愉快な思いをしたとか。この失敗以降は、手話通訳がつきます、といわれても確認の連絡を必ずしてからイベントに出かけることにしているとのことです。
(続く)


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