菅首相は、10月18日からベトナムとインドネシアを訪問しました。
新聞記事等では、日越会談として、ベトナムを「越」と表現されます。
理由は、ベトナムの国名の漢字表示が、「越南」からきております。
ベトナムを調べると、中国の南が「越」言われているので、その南ということです。
朝の情報番組では、呉越同舟の越の南と言っておりましたが、正しくありません。
正しくないのは、呉越同舟の時代に、ベトナムを越南とした訳ではないからです。
呉越同舟の呉越があった時代は、春秋時代です。
古代中国における周王朝の後半期に位置する時代であり、周が東西に分裂した紀元前771年から、現在の山西省一帯を占めていた大国「晋」が三国に分裂した紀元前5世紀までの、およそ320年に渡る期間となります。
一方、ベトナムが、越南と国名を決めたら、一九世紀初め阮げん朝が統一、越南(ベトナム)と号しました。
1800年代なので、時代がちがいます。
朝の情報番組の東大卒のアナウンサーは、説得力はあると感じますが、間違えて報道することが無い様に対応して頂きたいです。
ベトナムは、社会主義国ですが、お隣中国の対応が宜しくないので、中国からベトナムに工場移設をする企業が増えています。
私が購入する服の生産地は、ベトナムが多くなりました。
ベトナムとの取引を調べて見ました。
https://www.customs.go.jp/toukei/info/
財務省貿易統計です。
このページの下の方に、「普通貿易」があり、国別総額表で検索してください。
2020年8月(各年度の1月から8月までの累計)までの各国からの日本への輸入量は、次の通り。
2020年 2019年 2018年(2020/2018比)
中国 11.2兆円 12.1兆円 12.2兆円(-8%)
ベトナム 1.5兆円 1.6兆円 1.5兆円 (+3%)
ベトナムからの輸入は、僅かですが、伸びております。
中国からの輸入は、減っております。
日本との関係が貿易額からも見えます。
因みに、隣国の韓国からの輸入量は、2020年 1.9兆円で、2018年比で19%減でした。
自業自得の結果と言うか、ベトナムに追い越される輸入量です。