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自動車検査の無資格検査問題

2017-11-18 | 役所

日産、富士重工の無資格検査問題が起こりました。

自動車の検査について、考えてみました。

20年以上の昔、日産の追浜工場見学をしたことがあります。

溶接の自動化(NC)の作業工程から、最後の検査工程まで、見ました。

驚くべきは、1ライン当たり、1分で1台生産されていたことです。

最後の検査では、決められた工程を1分で実施していることです。

今は、更に早くなっているかも知れませんが。

 

では、検査内容は、次の通りです。

http://diamond.jp/articles/-/145363

完成検査とは、製造したクルマが公道を走る要件を満たしているかどうかのチェックで、いわば「0回目の車検」にあたる。スピードメーターの誤差は基準値以内か、ブレーキはちゃんと利くか、ライトの光軸は狂っていないか、警笛はちゃんと鳴るか等々、チェック項目も車検に準じたものだ。初めてクルマを登録するときに運輸支局にクルマを持ち込んで検査を受ける新規検査を、自動車メーカーが代行すると考えればわかりやすい。

*** 抜粋終了 ***

この検査を一分でこなします、実際は、ドライバーが検査する台に運転して乗せ、ライトを照らしたり、あるスピードを出して排気ガス処理が適正かを検査します。

それらの検査は、人間がしているというよりも、機器が検査しています。

実際の検査の主体は、その車を動かしている運転手です。

工場見学を見る限り、認定検査員が必要なのかとも思います。

 

このダイヤモンドの記事では、次の様にも書かれていました。

http://diamond.jp/articles/-/145363?page=5

 こうした日産個社の問題の一方で、国交省側の制度設計もあらためて問われる。

 昨年の三菱自動車の燃費不正問題では、本来はイコールコンディションで審査をすべき走行抵抗(燃費を計測するうえでの重要な項目)の計測をメーカー任せにしていたのが不正を許す要因になっていた。

 今回の完成検査については逆に「クルマの品質がごく低かった60年前ならいざ知らず、今の自動車工学の水準のもとでは完全に形骸化している。法は守るべきだが、昔のまま法や規則を放置していたのも問題」(自動車業界事情通)という側面もあるのだ。

 国交省はこのところ高速道路のトンネル崩落、耐震偽装、燃費不正、今回の完成検査と、まさに失態続きだ。前身である旧建設省、旧運輸省は、ともに許認可意識が非常に強いのが特徴であった。

*** 抜粋以上 ***

 

自動車の完成検査は、次の内容です。

http://amsdl.ams.or.jp/shinnkoukai/paperbank/18.pdf

ここに掛かれてる検査項目を見ると、ラインの各工程で行われているかと考えます。

 

今回の不正により、全車再検査する様ですが、サンプリングでも良いかと考えます。

1万台抽出し、その抽出した車で問題が無ければ、今回は特例で免除するとか、前向きな検討もすべきと考えます。

どちらにしろ、3年後、車検で再検査が入ります。

 

日経新聞に、「国交省、完成検査の見直し検討 制度と実態にズレ」の記事もでていました。

昔の製品性能で検査していたのも問題かと考えます。

国の検査を代行しているのだから、国がメーカーに代行費用を支払う制度にしたら、こんな問題は発生しないかも知れません。

国がメーカーに「おんぶに抱っこ」だったのが、問題。

 

TVでは、問題の本質が報道されていません。