HASSY局長のハサカル日誌

伊勢志摩バリアフリーツアーセンター事務局長HASSYが
日々のハサカル(気になる)出来事など記録していきます。

0103:視覚障害者のお客様 初詣報告

2007-01-03 23:40:30 | お客さん履歴
1月2日と3日、浜松より、視覚障害者のご夫婦が伊勢志摩にいらっしゃって、初詣されました。
昨年の秋ごろにツアーセンターに相談があり、全盲の旦那様と弱視の奥様は二見シーパラダイスと伊勢神宮参拝が目的でした。
観光にシーパラダイスを選ぶのはナイスチョイスです。
伊勢志摩には3つある水族館の中で、海獣に一番近く寄れる水族館なのです。
イルカに触れたり、ゾウアザラシと一緒に写真を撮ったり…。
水族館といえば、「見る」だけになりがちのところを、触れる、近づけるという楽しい水族館なのです。
視覚障害者にはもってこいですよね。
で、心配だったのは、視覚障害者のお二人の移動
正月ともなると、私たちでも予測出来ない人の出だったり、普段車が通らないところに車が迷い込んでいたり…、
神宮に行くにも、バスも通常ダイヤじゃないから、その案内も上手くできない。
当たり前のことが当たり前じゃない時期なのです。

視覚障害者なので、資料送付も墨字(プリントアウトしたもの)で大丈夫なのか?と一応墨字は大きめのポイント数で印刷し、スピーチオを持っているかどうか?ですが、SPコードをつけたり、パソコンの音声で読むかも?と、お手紙をワードとテキストにしてCDに焼いたりしました。
駅からホテル、ホテルからシーパラダイスや神宮への行き方、バス停から内宮への行き方、はたまたコンビニへの道順を全て、弱視の範囲で見える看板やランドマークをお知らせしながら●●に向かって右手、左手、何百メートル歩くと…と、言葉で説明しました。(これって地元民だからこそできる案内ですよね)
もちろん大きな地図もつけました。
数年前も視覚障害者の方がいらっしゃったときは、カセットテープに私の声(笑)で手紙朗読して送りました。

そんなお客様がいらっしゃっているこの日、ドキドキ心配していたら、3日の夕方こんなメールが届きました。

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今三日の4時前です。無事伊勢神宮 おかげ横町から帰り近鉄特急の中からこのメールを書いてます。野口さんのおかげで迷うこと無く二日間楽しんで行ってこれることができました。本当にありがとうございました。シーパラダイスではセイウチやアザラシにも触ることができ旦那も大喜びでした。三日のバスも少し人に聞きましたがスムーズに乗ることができ予定通り帰途につくことができほっとしています。
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そして、情報は見やすかったか?と心配していたことですが

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送っていただいた資料はとても見やすかったです。私は弱視ですからかもしれませんが、至れりつくせりで大変恐縮している次第です。SPコードやCDまで用意してくださりもったいなくって。私の場合は拡大文字でなくても普通の字でもいいです。虫めがねで見えますから。こんなに至れりつくせりしていただいたのは初めてでとても喜んでいます。本当にありがとうございました。
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と、いうお返事をいただき、新年早々、小躍りしたくなるほど、うれしくなりました。
センターのパーソナルバリアフリー基準(障害者、高齢者は十人十色)からいくと、障害者だからこの情報、視覚障害者だからこう、車イスだからこう、などという枠にはめるのではなく、一人ひとりこうやって、お客さんのやりとりで、私たちも勉強させていただいている次第です。
こんな風に情報が欲しいなどと、いろんな要望を出来るだけ応えつつ、日々お客様に育ててもらっているツアーセンターですので、今年も何卒よろしくお願いいたします。

今年も伊勢志摩にたくさんの観光客が来てくれますように。

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