貿易額が減少したうえに貿易赤字すれすれの水準
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サムスンやLGが大幅減収
韓国経済を支えてきた主要商品でこのところ不振が目立ち、韓国の収入源が縮小しています。
造船、自動車など重厚長大型製造業は全滅に近く、スマホやディスプレイ、半導体などIT機器も売れていない。
一時は世界の「ゲーム大国になった」と言っていたが、得意のネットゲーム大手は身売りする有様です。

 
液晶モニターやスマホなどのディスプレイで韓国は主要プレイヤーだったが、見通しは暗い。
LGディスプレイの第1四半期未投資は1000億の営業損失で、LGは昨年第1・第2四半期も赤字でした。
売上の80%を占めるLCD事業が赤字でOLED(有機発光ダイオード)も赤字、中国企業の躍進で価格が下落している。
 
同じく韓国のSKハイニックスは利益1兆8420億ウォン(約1800億円)を予想したが、前回予想3兆5000億ウォンから半減している。
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Kハイニックスの主力商品はメモリー半導体だが、やはり中国企業などに押されて価格が低迷している。
DRAM価格が去年秋と比較して40%も下落していて、需要が回復しても中国製品に食われる可能性が高い。
 
サムスン電子第一四半期(19年1月から3月)のディスプレー部門は5600億ウォン(約540億円)の営業赤字に沈んだ。
サムスンは半導体部門が営業利益64%減、スマホなどIT&モバイル部門も40%減と総崩れ状態になっている。
サムスンは「韓国-サムスン=ゼロ」というジョークがあるほど巨大な存在で、韓国経済にも影響を与えている。

韓国の製造業は総崩れ
サムスンの半導体輸出はピーク時の3分の1に減少したが、現在も利益の7割を占めている。
これが意味するところはスマホや半導体やディスプレイに替わる商品が登場していないという事です。
1月から3月の韓国半導体輸出は前年同期比べて22%減、ディスプレー輸出は17%減、スマホ輸出も減少した。
 
韓国製スマホはサムスンが30%など一時世界最大シェアを占めたが、2018年は前年比23%減で19年も減少している。
スマホ輸出額は2008年には3.6兆円だったが、2018年は1.5兆円、19年は30%減とすると1兆円維持がせいぜいになる。
最新のデータではファーウェイのスマホシェアがサムスンを逆転寸前になっていて、今年後半に逆転されるのは確実な情勢です。
 
韓国では少子化も進んでいて、出世率は1.0以下、2019年は初の人口減少が予想されている。
人口減少は「人口ボーナス」と逆に成長率が低下するので、今年は経済成長率2%台、数年後には1%に低下すると予想されている。
ハイテク大国を構成していた要因がひとつひとつ剥がれていき、今後韓国は超低成長時代を迎える。
 
韓国経済と日本経済の決定的な違いは、日本には国内市場があるが韓国には無いことで、輸出減少のダメージは大きい。