ハリソン君の素晴らしいブログZ

新旧の刑事ドラマを中心に素晴らしい作品をご紹介する、実に素晴らしいブログです。

『太陽にほえろ!』#713―1

2019-01-24 00:00:16 | 刑事ドラマ'80年代









 
当時すでに演技派のアイドル女優として注目されてた、工藤夕貴さんをゲストに迎えての『太陽にほえろ!』最後の2時間スペシャルです。

そして『太陽~』の長い歴史の中で、超常現象をネタにした唯一のエピソードでもあります。後期『太陽』=つまらないと決めてかかってる連中は嘲笑してるみたいだけど、私は傑作だと思うし、今でも大好きな作品です。

また、当時のアイドルだった宮田恭男、井丸ゆかり、田中浩二、そして七曲署署長=草薙幸二郎、本庁の偉い人=神山 繁etc…と、期首スペシャルだけあって脇を固めるゲスト陣も豪華です。


☆第713話『太陽にほえろ!スペシャル/エスパー少女・愛』

(1986.10.10.OA/脚本=古内一成&小川 英/監督=木下 亮)

ある夜、パトロール中のドック(神田正輝)&ブルース(又野誠治)が、建築中のビル屋上に佇む1人の少女を発見します。

自殺だと直感した2人が駆けつけると、なぜか少女はその場に倒れ、高熱にうなされてる。とりあえずドックらに病院へ搬送される途中、彼女はうわ言を呟きます。

「眩しい……光……」

「ネオン……21世紀の、ネオン……」

時を同じくして、小学生の男児が車にはねられ、運転してた若いカップル(宮田恭男&井丸ゆかり)に連れ去られたとの通報が七曲署に入ります。

少女を病院に送り届けたドック&ブルースも捜索に参加し、負傷した男児を座席に残したまま乗り捨てられた、轢き逃げの車を発見します。

その現場でブルースは、「21世紀」という大きな文字が光る、ネオンサインがあることに気づくのでした。

「テレパシー!?」

ブルースは、自殺未遂の少女=西谷 愛(工藤夕貴)が、事故に遭った男児の見た光景(眩しい光=車のヘッドライトと、21世紀のネオン)をテレパシーで受信したんじゃないか?と考えます。

そう、西谷愛は超能力少女だった! ……なんてことを真顔で言い出すブルースを、マイコン(石原良純)やDJ(西山浩司)は「ダサい」と言って笑います。

ところが! 愛が熱でうなされた時、他に何が見えたか尋ねてみると、赤いエビみたいな物が揺れていたと言う。そして捕まった轢き逃げカップルの女の耳には、赤いサソリのイヤリングが揺れていた!

そのイヤリングをエビだと主張するブルースは、またもやマイコンに「ダサい」と笑われますが、いよいよ愛=エスパー少女であることを確信します。

その真偽はともかく、愛がなぜ自殺しようとしたのか、その原因がハッキリしません。優等生でスポーツ万能、性格も明るくてクラスの人気者なのに……

両親が2年前に離婚しており、現在は母親(田村奈巳)と二人暮らしなんだけど、父親とは現在も交流があり、離婚が原因とは思えないと母親は言う。

そんな折り、銀行強盗事件が発生します。逃走した三人組の犯人はそれぞれパーティーグッズの覆面をしており、まるで正体が掴めません。

愛=エスパー説に半信半疑だったドックは、実験を試みます。それは、犯人たちが捨てて行った3種類のマスクを、愛に見せて透視してもらうというもの。

愛は気乗りしないものの、ドック&ブルースの熱心さにほだされ、透視を試みます。結果、水の中を泳ぐ2匹の大きな金魚、丘の上に生えた5本のツクシ、そして歌舞伎の舞いみたいな和装の人物が、イメージとして浮かんだと言う。

それを手掛かりに捜査することを橘警部(渡 哲也)は許可しますが、どこから情報が漏れたのか「七曲署が捜査に超能力少女を起用!」という新聞記事が出てしまい、ちょっとした騒ぎになっちゃいます。

「この記事は、全くの事実無根であります」

記者会見でそう断言した橘警部を見て、ブルースは失望します。

「なんで……なんで事実を言わないんだ? やっぱり警部も超能力を信じてないのか」

こうなったら、意地でも愛の超能力で事件を解決してやる! 決意を新たにしたブルースに、朗報が舞い込みます。地下鉄の半蔵門駅と、つくし野駅、そして船堀駅にあるモザイク壁画が、愛の透視したイメージとそっくりであることを、さんざん超能力をバカにしてたDJが突き止めてくれたのです。

一気にテンションの上がったブルースはがぜん張り切りますが、それらの壁画が強盗犯グループとどう繋がるのか、いくら考えても答えが出ません。

一方、防犯カメラに映った犯人のタトゥーを手掛かりに捜査を進めてたトシさん(地井武男)&マミー(長谷直美)が、ついにその正体を突き止め、逮捕します。

結局、犯人グループと3つの駅との繋がりは、何もありませんでした。ブルースはまたもや凹みます。

その頃、愛はマスコミの心無い取材でプライバシーを侵害され、更に嫌がらせやイタズラ電話にも悩まされ、ストレスがピークに達しようとしてました。

橘警部がなぜ、記者会見で愛の超能力を全面否定したのか? その真意をようやく理解したブルースは、捜査よりも愛のメンタル面をフォローすべしと思い直し、再び自殺未遂の原因を探ります。

結果、3つの駅の壁画は、離婚前の親子3人が過ごした、楽しい想い出に繋がってることが判明。やっぱり、彼女は寂しかったのか?

「違うわ。そんなんで死にたくなったんじゃない! 違うのに! 違うのに!」

どうやらブルースのフォローは見当外れ&逆効果だったようで、愛はますます自分の殻に閉じ籠っていきます。

そしてまた、新たな事件が勃発! 老夫婦をある場所に監禁した、そこで翌朝9時に時限爆弾が爆発する、との脅迫電話が七曲署に入ったのです。

「あんたとこの超能力少女に居場所を突き止めてもらうんだな」

若い男っぽい犯人は、どうやら愛がマスコミに注目されるようになってから、嫌がらせやイタズラ電話を仕掛けてた輩と同一人物らしい。

なぜ犯人は、そこまで西谷愛にこだわるのか? そして愛の眠ったままの超能力は、果たして老夫婦を救うことが出来るのか? そもそも、彼女は本当にエスパー少女なのか?

(つづく)
 

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1 コメント

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Unknown (キアヌ)
2019-01-24 09:52:59
つづくーー!汗

つづきを!笑っ
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