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ハリソン君の素晴らしいブログZ

新旧の刑事ドラマを中心に素晴らしい作品をご紹介する、実に素晴らしいブログです。

『Gメン’75』#320

2022-09-03 16:44:10 | 刑事ドラマ'80年代

☆第320話『香港カラテ 対 北京原人 PART2』

(1981.7.18.OA/脚本=高久 進/監督=山口和彦)

結局、雲の上を飛ぶドラゴン(ブルース・リャン)VS タイガーのように勇猛な将軍(レイモンド・タング)の対戦はドローに終わりました。

「なかなかやるじゃないか、雲の上を飛ぶドラゴン」

「お前もな、タイガーのように勇猛な将軍」

「オレたち気が合いそうだな、雲の上を飛ぶドラゴン」

「オレもそう思ってたところだよ、タイガーのように勇猛な将軍」

「よし。2人で手を組み、北京原人の化石でひと儲けしようじゃないか!」

「断る!」



殺伐とした浮世に嫌気がさして僧侶となった雲の上を飛ぶドラゴンにとって、尊いのは現金ではなく、正義。そしてGメンとの友情なのでした。



しかし賀川刑事(范 文雀)の弟=大介(下塚 誠)は未だ香港ギャング一味に囚われ、放置されたまま。これじゃGメンが何のために香港まで来たのか分かりません。



そこで、頼れる上司にしてマダムキラーの立花警部(若林 豪)が待望の参戦! 黒木警視正(丹波哲郎)の計らいにより「雲の上を飛ぶドラゴン」に助っ人を依頼したこと、そして彼と対戦した「タイガーのように勇猛な将軍」の正体も明かしてくれます。

驚くべきことに、彼は重要文化財の密売買を取り締まる中国公安部の、なんと「潜入捜査官」だった! なにぃーっ!? マジか、全然気づかんかった! すっかり騙された!

おそらく、雲の上を飛ぶドラゴンと対戦したのは彼を筋肉お化け(ヤン・スエ)から守るためであり、ひと儲けをそそのかしたのも彼の正義感を試すため。(単に台本が行き当たりばったりだった説もありw)



「私の父は、中国人だったの」

なぜかタイガーのように勇猛な将軍と2人きりになった賀川刑事は、たぶん今回の香港ロケ用に急きょ設定され、演じてる范文雀さんが一番驚いたであろう、出生の秘密を明かします。

「だから私と弟の身体には、あなたと同じ中国人の血が流れてるの」

そうとは知らずに大介を捜査のために利用していたことを、タイガーのように勇猛な将軍は仔猫のように反省します。



「すまなかった。弟さんは必ず、オレが救い出してみせる。約束するよ」

「タイガーのように勇猛な将軍……」

どの国の生まれでも罪なき人は救わなあかんやろ!って思うけど、まあ心情としては解らなくもありません。

しかし、肝心の北京原人の化石は、香港警察の周警部(河合絃司)が金庫に隠したまま。頑固な彼が協力してくれないと香港ギャングと取引できません。

そこで仕方なく、滅多に仕事をしないあの人が、アフリカ像のように重い腰を上げた!

「大霊界はあるんだから仕方がない!」



「黒木警視正!?」

屋内シーンだけしか出ないから、明らかに香港には来てらっしゃらない丹波さんだけどw、ボスのひと睨みだけでどんな強者も逆らえなくなっちゃうのは昭和刑事ドラマのお約束。



ところが、周警部がしぶしぶ開けた金庫の中身は空っぽだった!

そう、周警部もまた、数十億円相当の化石に眼がくらみ、密かに独り占めを目論んでたのでした。これもお約束。

今度は立花警部の出番です。

「子沢山で生活が苦しいのは解る。だが、我々は犯罪を取り締まる側の人間なんです!」



「丹波さんだけじゃなく……私にも見せ場をくれないか?」と小声で囁いたかどうかは知らないけど、若林さんのマダムキラー・ボイスに周警部もついに陥落! ベテラン勢はこれだけで若手より数倍高いギャラを貰えるんだから、まさに継続は力なり!

かくして北京原人の化石を確保したGメンは、再び香港ギャングとの取引に臨みます。まあ結局、また喧嘩するだけなんだけどw



ここでマリコ寺岡刑事(セーラ)がお土産屋さんで買ったヌンチャクを振り回す小ネタを披露し、Gメンのお仕事は早くも終了。

「あっ、雲の上を飛ぶドラゴン!!」



あとはいつも通り、本場のカンフースターたちに全部お任せ。

主役のGメンが闘わなきゃ意味ないやん!って以前は思ってたけど、倉田保昭さんも宮内洋さんも抜けた今、へなちょこアクションを見せられるよりは本場のカンフーをとことん楽しもう!って。

そう割り切って観れば、香港スターたちは実に個性豊かで飽きが来ない! その代表格がヤン・スエさんで、今回もメリメリメリ!とヒーローの前に立ち塞がってくれます。



そして今回もあえなく倒され、渚の土左衛門になっちゃうけど無問題。必ず次回の香港ロケで生き返ってくれますからw

おっと、忘れちゃいけない。香港にはまだリー・ホイサンさんがいた!

「オレにも乳首を出させろ!」



だけどやっぱりブルース・リャン=雲の上を飛ぶドラゴンは強い! せっかく自慢の乳首を見せびらかしたのも束の間、リー・ホイサンさんもあえなく渚の土左衛門に。



さらに組織の黒幕が現れたところでようやくタイガーのように勇猛な将軍も駆けつけ、ドラゴン&タイガーのWキックでついに激闘の幕を下ろします。



おまけに、実は北京原人の化石はニセモノだった!という『水曜スペシャル』ばりのオチがつき、バカバカしさに拍車をかけて今回のロケも終了。ちなみに大介くんも無事に救出されました。



そしてイケメン風のゲストと女性Gメンが何となくイイ感じになり、再会を誓ってお別れするのも香港ロケのお約束。ホントに「北京原人」っていう渾身のネタを省けば、寸分違わず前回と同じ内容でしたw



セクシーショットは賀川刑事役の范文雀さん。『特別機動捜査隊』の端役でデビューされ、『サインはV』『アテンションプリーズ』等の青春ドラマで注目された女優さん。寺尾聰さんの最初の奥さんでもありました。

刑事ドラマは他に『東京バイパス指令』『非情のライセンス』『大都会 PART II』『スーパーポリス』『さすらい刑事旅情編』等にゲスト出演。『Gメン’75』にはレギュラー加入する前から何度もゲスト出演されており、続編『Gメン’82』にも賀川刑事役で続投。エキゾチックなご風貌といい、まさに『Gメン』を演じるために生まれて来られたような女優さん。

ところが、この方も悪性リンパ腫などを患い、2002年に54歳という若さで他界されてます。合掌。


 

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『Gメン’75』#319

2022-09-02 22:55:10 | 刑事ドラマ'80年代

ああ、バカバカしいw 観れば観るほどアホらしいw

けど、それをスター俳優さんたちが大真面目に演じてくれる楽しさは、昨今のテレビ番組じゃ決して味わえないもの。相変わらずツッコミどころ満載だけど、だからこそ癒やされるんですよね。

さあ一体、どんな風にバカバカしくてツッコミどころ満載なのか、サブタイトルを読んで頂ければすぐに分かりますw



☆第319話『香港カラテ 対 北京原人』

(1981.7.18.OA/脚本=高久 進/監督=山口和彦)

なぜ「北京原人」だったのか?と近年のインタビューで訊ねられて、脚本担当の高久進さんは「ネタが尽きたんだよ!」と答えておられましたw

お話は、第二次世界大戦中に行方不明となった「北京原人の化石」の一部が発見され、骨董品コレクターに売れば数十億の値がつくって事で、香港ギャングたちが血眼になって手に入れようとする。その争奪戦に日本人観光客が巻き込まれ、Gメンが救出に向かうというもの。

要するにそれまで麻薬や宝石でやってた話を「北京原人の化石」に置き換えただけ。誰も北京原人と闘ったりはしませんw

’81年といえば冒険活劇『レイダース/失われたアーク』が公開された年ですから、その影響もあったかも知れません。が、あの映画のアーク(聖櫃)みたいに神秘的な力があるワケじゃなく、ホントただの化石ですから、やってることは100%いつも通りの『Gメン’75』香港カラテシリーズです。



だから、いつも通りヤン・スエ(あるいはヤンシー)さんがメリメリメリ!と悪役で登場、もちろん最後には殺されます。この番組でいったい何回死んだか数え切れませんw



もう1人、リー・ホイサンって人も香港ギャングの幹部としてご登場! とにかくこのお二人、すぐ裸になりたがります。



で、争奪戦に巻き込まれたのは女性Gメン賀川刑事(范 文雀)の弟=大介(下塚 誠)。広州を旅行中にバッグをすり替えられ、北京原人の化石をそうとは知らずに密輸し、警察とギャングの両方から追われ、拘束され、拷問されと散々な眼に遭います。



そして大介からSOSを受けた姉の賀川刑事が、田口刑事(千葉 裕)&マリコ寺岡刑事(セーラ)と3人で香港へと駆けつけます。

もちろん、地元の指揮官である周警部(河合絃司)が非協力的でGメンと対立するのもお約束。



何だかんだあって、香港ギャングが賀川刑事に、警察が押収した大介のバッグすなわち「北京原人の化石」と大介の身柄の交換取引を持ち掛けて来ます。

確かに、これが麻薬や宝石だと何の変哲もないストーリーなのに「北京原人」ってワードが1つ入っただけで面白そうに感じてしまう! これぞマジック!(錯覚!)

だけど周警部が化石を金庫にしまいこみ、意地でも出してくれないもんだから、仕方なくGメンたちは手ぶらの丸腰で、香港ギャングの強者たちと対峙する羽目になります。



そこで待ち構えるは、筋肉がいちいち唸るヤン・スエと、ちょっとイケメン風の謎めいた空手使い=レイモンド・タング! 敵組織にこういうヤツがいれば、ほぼ間違いなく潜入捜査官ですw



千葉裕さんも范文雀さんも頑張って雑魚ども相手に立ち回りを見せてくれますが、やっぱり此処はカンフーの本場、見劣りは否めません。



あっという間に追い詰められたGメン、絶体絶命! と、その時! 謎の僧侶がさっそうと現れた!



「コジキ坊主に用は無い。失せろ!」

「そっちに用は無くてもこっちには有るんだ!」



「あっ! 雲の上を飛ぶドラゴン!!」

マリコ刑事は知っていた! 格好良いのか悪いのかイマイチ判んないその僧侶は、前回の香港カラテ編で大活躍し、アクション監督まで務めた「ブルース・リャン」扮する元・香港警察の凄腕捜査官=張雲竜! 日本語に訳すと雲の上を飛ぶドラゴン! 長い!



「よーし、ここで脱いでやる!」

「待て! まだ乳首は出すな!」



「俺の名はタイガーのように勇猛な将軍だ!」

訳すと長い! どうせ潜入捜査官に決まってるイケメン風の彼の名は、葉虎将!

「オレが相手になってやるぞ、雲の上を飛ぶドラゴン!」

「望むところだ、タイガーのように勇猛な将軍!」



全然知らん香港のオッサンどうし、どっちが勝とうが負けようが正直どーでもいいけど、次回につづく。



マリコ寺岡刑事役のセーラ(セーラ・ロウレル)さんは、当時20歳ぐらい。アメリカ人と日本人のハーフで、ファッションモデルとして12歳からご活躍。’79年に深夜番組『11PM』のカバーガールを務めて注目され、この『Gメン’75』のレギュラーに抜擢されました。

刑事ドラマは他に『鉄道公安官』#27と『西部警察 PART II』#13へのゲスト出演あり。'87年に結婚&引退されたけど2009年にタレント復帰。ところがその直後に見つかった癌で、’11年に他界されました。合掌。


 


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『警視庁殺人課』#22

2022-08-28 00:15:09 | 刑事ドラマ'80年代


☆第22話『新妻殺人事件/暴走Gメンを撃て!』

(1981.9.7.OA/脚本=大野武雄&上下真三/監督=鷹森立一)

今回は久々にエンジェル(一色彩子)の意味なしサービスショットからスタート。



とはいえBODYがスリム過ぎて、いまいちサービスになってません。あまり痩せるのも考えもんですよ、女性の皆さん! なに、セクハラ? 知ったことかああぁぁーーっ!!



エンジェルは同僚のチャンス(関根大学)と2人で市民プールに行ってたワケだけど、その帰り道、例によって事件に出くわします。



路上で妊婦が狙撃され、赤ちゃんは助かったけど母体は救えず。

亡くなったのは典子という女性(早乙女 愛)で、麻薬Gメン=津川刑事(伊吹吾郎)の新妻。夫婦で病院に向かってる途中、ライフルで狙撃されたのでした。

ところが! 検死してみると典子が重度の麻薬中毒者だったことが判明。出産予定日はまだ先だったのに、病院に向かってた理由も不明で何だかおかしい。



ってことで殺人課は津川刑事を出頭させ、尋問するんだけど、なぜか彼は何も語ろうとせず、埒が明きません。

相手がそんじょそこらの犯罪者なら拳で説得するんだけど、なにせ麻薬捜査官だし、この顔です。



こんな怖い顔に対抗できるのは、こういう顔しかありません。



『太陽にほえろ!』あたりを観て警察官への道を志した少年少女も、職場にこんな顔が並んでると知ると考え直しますよねw たぶん現実世界の刑事さんたちは、もっと凄い顔でしょう。

で、どうやら犯人の正体を知ってる津川刑事が、自分一人で復讐するため、つまり犯人を殺すために黙秘してると睨んだミスター(菅原文太)は、現実世界の警察にはまず存在しないであろうルックスの秀才(三田村邦彦)に、津川を徹底マークするよう命じます。



ところがヤリたい盛りの秀才は、エンジェルのぺったんこオッパイにしか興味がありません。



秀才がエンジェルの乳をガン見してるスキに、津川は風俗店に乱入してホステスを尋問するんだけど、その顔にビビったホステスがテナントビルの変電室(そんな危ない部屋あるの?)に逃げ込み、感電死してしまう!

それで停職処分を食らいながら、なおも犯人探しを続ける津川に、ミスターが釘を刺します。



「手を引け。もうお前には捜査権も逮捕権も無いんだ」

「オレは犬だ。犬が獲物を追うのに理屈は要らねえ」

「女房の復讐か? お前がシャブで縛って情報提供者にしたって噂もある」

「……とにかくオレの邪魔をするヤツは、たとえアンタでも容赦しねえ」

さすがのミスターも、顔の迫力で一歩及ばず、狂犬の暴走を止めることが出来ません。

しかし、津川が麻薬を使って典子を、自分の妻を縛っていたとはどういう事なのか? 顔の怖さだけで縛れなかったのか? 殺人課の捜査により、その全貌が明かされていきます。

確かに津川は、典子と結婚する前、当時ホステスだった彼女を情報提供者として利用した。けど、断じて麻薬は使ってない。使ったのはあの強面と、女を虜にする肉体&超絶テクのみ!



で、典子が仕入れて来る情報のお陰で、津川は次々に手柄を立てたワケだけど、あるとき、彼は見てしまう。浴室で典子が、足の指に麻薬を注射してる姿を!



本気で津川を愛してしまった典子は、彼の役に立ちたい一心で、麻薬組織の売人を信用させるべく自らも麻薬ジャンキーとなり、情報を得てたのでした。

「なんてバカなことを……!」



大いにうろたえた津川は典子を自室に監禁し、一緒に徹夜で禁断症状と闘い、ヤク抜きさせます。そして壮絶な嵐が去った朝、津川は典子を抱きしめ、その指に婚約指輪をはめたのでした。



警察官には本来、事件関係者とは結婚できないルールがある。けど、その秘密も含め彼女のすべてを受け入れる覚悟を津川は決めたワケです。

そして愛の結晶(死語?)も宿し、2人が本当の幸せを掴もうとしてた、その矢先!



津川をどうしても警察から排除したい麻薬組織が、典子を拉致し、再び麻薬を射ってしまう! 

ドラッグ中毒を克服するのは至難の技だけど、ジャンキーに戻るのは極めて簡単。絶望した典子が泣きながら「お願い、離婚して!」と懇願するも、津川は諦めなかった。

それで彼女にヤク抜きの治療を受けさせようと病院に向かう途中、組織の売人にライフルで狙撃されたワケです。

いきさつを知れば知るほど、津川に復讐を遂げさせてやりたくなるけど、それが許されないのが刑事の宿命。ミスターは何としても彼を止めなきゃいけません。



しかし着々と復讐準備を進める津川は、拳銃まで自分で造っちゃいます。あの7月の事件を連想しちゃうけど、不謹慎ながら、フロントサイトも付いてないこの自家製リボルバーがやけにカッコいい! ほ、欲しい!(フィクションですよ?オモチャですよ?事務局さーん!)



その拳銃で、まずは典子を狙撃した売人(成瀬 正)に鉛弾をぶちこんだ津川は、黒幕の居場所を聞き出し、最後の復讐へと向かいます。

しかし取り巻き連中からの集中砲火を浴び、何発もの弾丸を食らって絶体絶命!



そこへ駆けつけたミスターがマグナム44を撃ちまくり、久々にNewyork仕込みのジャンピングシュートを見せてくれます。現実的には絶対当たらないと思うけどw

そして何とか無事に黒幕を逮捕……しようとしたその時!



愛の力は凄い! とっくに死んでてもおかしくない、満身創痍の津川が再び立ち上がり、黒幕に銃口を向けた!

ミスターも内心、撃たせてやりたいに決まってます。でも絶対、撃たせるワケにはいかない。それは、ルールだからとか、警察の不祥事を恐れてとか、そういうのとは別の理由があるのでした。



「拳銃をよこせ。赤ん坊を殺人者の子にしたいのか?」

「!!」

そして、さっきミスターが威嚇射撃でふっ飛ばしたゴミ箱からこぼれ落ちた、あるモノが津川の眼に飛び込んで来ます。



それは神の悪戯……いや、もしかしたら天国にいる典子からのメッセージかも知れません。そう、生まれたばかりの愛の結晶が、今も病院のベッドですやすや眠ってるんです。

津川はついに、銃口を下げるのでした。

「赤ん坊が待ってるぞ」



私は泣きました。通常、その回だけのゲストキャラには肩入れしないんだけど、津川刑事には感情移入しちゃいました。伊吹吾郎さん、顔が怖すぎるけど格好良かったです。

そしてその妻=典子に扮した早乙女愛さん!(当時22歳くらい?)

’74年、西城秀樹主演の映画『愛と誠』のヒロイン=早乙女愛 役で女優デビューされ、役名がそのまま芸名になったことは昭和世代なら誰もが御存知のはず。

刑事ドラマは他に『大都会 PART III』『七人の刑事』『鉄道公安官』『特捜最前線』『Gメン’75』『秘密のデカちゃん』そして『太陽にほえろ!』と多数ご出演。『ザ・ハングマン』シリーズの「マリア」役も忘れがたいです。

それ以上に忘れがたいのがボインぼよよ〜ん!なヌードグラビアで、我々の身体の一部を大いに熱くして下さいました。が、2010年、移住先のアメリカにて多臓器不全により他界。ご冥福をお祈りします。


 


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『警視庁殺人課』#21

2022-08-25 00:03:11 | 刑事ドラマ'80年代

賢明なるgooブログ事務局の皆様。釈迦に説法かとは存じますが最初にお断り申し上げます。

これからレビューさせて頂くドラマの劇中で「女子高生」がひどい目に遭いますが、それはあくまでフィクションであり、お芝居です。

当然、演じておられるのはホンモノの女子高生ではなく、大人でプロの俳優さんたちです。しかもそれは、公共の電波で堂々と放送されたテレビ番組なのです。

それを現実と綯交ぜにして「公序良俗に反する」などとおっしゃる頭のおかしな方が、よもや、いつも神のように君臨され、我々に一方的なお裁きを下される事務局様の中におられる筈がありませんが、あくまで念の為に書かせて頂きました。

現実ではないのです。創作であり、お芝居なのです。お解りですね? よろしいですね? お願いしますよ本当に。ああ面倒くさい。



☆第21話『女子高生殺人事件/死の標的』

(1981.8.31.OA/脚本=鴨井達比古/監督=鷹森立一)

夜の渋谷で、2人の女子高生が不良グループ(今で言う半グレ集団?)に拉致されます。

連中はいつも遊びでナイフ投げをやってるんだけど、作り物のターゲットに飽き足らず、生身の人間を標的にすべく2人をマンションの一室に連れ込んだのでした。



いいですね? これはフィクションですよ? お芝居ですよ? 分かってますか事務局さ〜ん?

で、ヤツらにとってこれは遊びだから、殺意は無いワケです。人に当たるか当たらないかのギリギリを狙ってナイフを投げ、そのスリルを楽しんでる。



結果、リーダーの和也(貞永 敏)が手元を狂わせ、投げたナイフ(と言っても小道具ですよ?オモチャですよ?)が女子高生(という設定の俳優さんですよ?大人ですよ?)の心臓を貫いてしまう!(っていう芝居だよ?物語だよ?それくらい見て判らんのかクソぼけがあぁぁーっ!? ←もちろん冗談ですよ?😊)



そんなワケで遊びは中止。人間ターゲットを免れた圭子(萩原佐代子)は口止め料として百万円の札束を握らされ、開放されます。そう、主犯の和也は政界にも顔が効く資産家のドラ息子なのでした。



女子高生の遺体が工場跡で発見され、警視庁殺人課が動き出します。彼らの辞書に「謎解き」などというまどろっこしい文字は載ってません。被害者の身元はすぐに判明します。



百万円に眼がくらんだワケじゃなく、報復が怖くて名乗りを挙げなかった圭子だけど、遺体安置所で友達のお母さんが号泣する姿を見て、たまらず刑事たちに全てを打ち明けます。



あのとき目隠しをされてた圭子の、断片的な記憶を頼りに殺人課の捜査が進み、主犯=和也の身元もあっという間に判明します。突っ立って謎解きしてるヒマなど彼らには無いんです。

本当の捜査とはなにか? 誠意って、なにかね? 例えば、和也のグループでいちばん気の弱そうなヤツを引っ張って来て2〜3発お見舞いし、犯行に使われたマスクを無理やり被らせりゃ取調べなんざ5分もかかりません。



見たか、これが本当の刑事ドラマだっ!

しかし、証拠がありませんw

もちろん容疑を否認する和也は、よりによってミスター(菅原文太)に買収を持ちかけて来ます。

「刑事さん、安月給がイヤならウチに来ない? ボディーガードが欲しくてね」

「……いずれ警視庁をクビになったらお願いします」



「ただし私は、飼い主に噛みつくクセがありましてね」

はい、ご愁傷様。一番怒らせちゃいけない人を怒らせたドラ息子が、なんとか五体満足なまま刑務所に行けることを祈るばかりです。ミスターの辞書に「コンプライアンス」なんて単語は載ってないし、仮に載っててもハナから読む気は無いでしょうw

しかし子も子なら親も親。資産家である父親(鈴木瑞穂)は国会議員を伴い、ミスターの上司である田丸刑事部長(鶴田浩二)を料亭に招待し、昇進をエサに買収しようとします。つくづくアホですよねw



「私はね、あなた方が考えておられるような有能な男じゃない。したがって一生、部長職でけっこう」

そりゃそうです。あのクレイジーな殺人課の猛者どもを野放しにしてる上司が、出世など望んでるワケがない!



そして体力と暴力でなんとか証拠をつかんだミスターたちは、海外脱出を図る和也を空港の目前で捕まえ、逮捕状を突きつけます。



「バカバカしい」

「俺もバカバカしいよ」



「殴ったな? 親父さえ殴ったこと無い、この俺を!」

アムロみたいなことをほざくドラ息子に、ミスターの誠意ってパンチ120発と、何かねキック101 発がさらに炸裂!



「今度、親父に会ったら言っといてやるよ。息子を殴らなかったのは間違いだったとな」

「そ……そうなんだよ……親父は、殴ってさえくれなかったんだよ!😭」

さんざん甘やかされて育ったドラ息子の、ありがちな末路。女子高生を殺すつもりは無かったのがせめてもの救いで、そうでなければマグナム百発で挽肉にされてた事でしょう。

「どっちが悪いんだ。親父か、息子か……」



まあ、どっちもどっちでしょう。クズが育てりゃクズにしかなりません。

実に後味悪い事件だけど、ミスターがしっかり「目には目を」で成敗してくれたから良かった。何度でも言います。これが本当の刑事ドラマなんです。

人に暴力を振るえば、ヤクザより怖い刑事さんに100倍殴られる。そういうのを見せて恐怖を刷り込まないと暴力は無くなりません。ただ突っ立って謎解きしてるだけじゃナメられる一方でしょう?

ミスター、カムバック!



セクシーショットは圭子役の萩原佐代子さん。この直後に『ウルトラマン80』で女ウルトラマン「ユリアン」こと星涼子を演じられる女優さんです。

以後も『科学戦隊ダイナマン』や『超新星フラッシュマン』等でご活躍。今回、女子高生をひどい目に遭わせる半グレ集団の中には、後に『ダイナマン』で佐代子さんと共にヒーローを演じるJAC俳優=春日純一さんも混じってました。



念押ししとくけど、このヌードグラビアを撮られたときの萩原佐代子さんは、とっくに20歳を越えてますからね。頼むよホントに。ああ面倒くさい!


 

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「友 直子 in 太陽にほえろ!‘81」ー1

2022-08-22 13:35:37 | 刑事ドラマ'80年代





これまでチョメチョメして来たスコッチ(沖 雅也)やスニーカー(山下真司)と、もうすぐお別れになっちゃうナーコさん(友 直子)。



人殺しの訓練を受けたボクサー犬が、どういう合図で人を襲うのかを探る実験に駆り出され、襲われ役をやらされちゃったナーコさん。非常にレアなコート姿は下に完全防備してるから。

その実験を首謀したのがスコッチとスニーカーで、この時に愛想が尽きたワケですねw



そんなワケで目下、ドック(神田正輝)に鞍替えするかどうか思案中。お調子者の遊び人だけど、あとはオジサンと毛むくじゃらの妻帯者しかいないから選択肢がありません。



それにしても一体、この毛はどうなってるのかしら?と、今さら興味津々のナーコさん。どうなってるも何も、ロッキー(木之元 亮)はこの髭だけでここまで来たんです!

そんなワケで、ナーコさんは変わらずお元気です。


 

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