井伊影男の植物観察

植物の生き方の不思議さ、彼らのたくましさ、したたかさに触れる。しかし、観察者が井伊加減男だからなあ。

つる植物の巻きつき方

2015年11月13日 | 日記
つる植物は大きく分けて「巻きつき型」と「攀じ登り型」に分けられる。
「巻きつき型」の巻きつき方については、左巻きか右巻きかに分けられるが、同じ巻き方を「左巻き」にするか「右巻き」にするかで異論があり中々ややこしい。



ネナシカズラのつる。
左下から右上に向かって巻きつく。この巻き方はアサガオと同じで、上から見ると時計と反対廻りで教科書などではこれを「左巻き」と呼ぶ。
唯この巻き方を「下から見れば時計廻りで、右巻きとすべし」という見解があって、この両論決着がついていない。
唯、この巻き方を横から見てZの形になるので「Z巻き」という言い方が出来る。このZ巻きという言い方のメリットは上下を逆にしても同じZに見える点で、右か左かというような混乱は避けられるところである。



ヘクソカズラのつる。
右下から左上に向かって巻きつく。ネナシカズラの場合の場合でSの字に見えるので「S巻き」と呼ぶ。
右巻きか左巻きかは、上から見るか下から見るかで真逆になる。これに対して「Z巻き」「S巻き」は上から見ても下から見ても変わりはない。



ツルニンジンのつる。
左下から右上に向かって巻きつく形で「Z巻き」だが、図鑑などによれば「S巻き」のものもあって、つるの巻き方は決まっていないという。
こうした両方の巻き方のあるものとして、同じキキョウ科ツルニンジン属のバアソブやタデ科のツルドクダミなどが挙げられている。
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