ハナママゴンの雑記帳

ひとり上手で面倒臭がりで出不精だけれど旅行は好きな兼業主婦が、書きたいことを気ままに書かせていただいております。

終の棲家探し ⑥

2017-09-28 22:12:03 | 義理の家族のこと

《 終の棲家探し ⑤ からのつづき 》

 

 ‟この8月にはダイヤモンド婚(!)を迎えるオットー両親。 その頃にはまず確実に、次の家に引越していることでしょう。”

な~んて⑤で書きましたが。その後引越しは遅れに遅れ、ようやく引越せたのは今月18日のことでした。

原因はオットー両親の家の買手である開発業者。「Cash Buyer だ」と言っていたのにそれは真赤な嘘で、実はローンを組まねばならず、ほんっと時間がかかってしまったのです。開発業者の低めの買値をオットー両親が受け入れたのは去年の9月のことだったのに、冬の間何をやってたんだ、開発業者!ソイツのせいでオットー両親が5月始めに小さい一戸建てのオファーを受け入れてから、引越しまで4ヶ月半もかかってしまったのでした。

そして引越した、こんな感じの家。(プライバシー保護のため別のお宅の画像をお借りしています。) 先週土曜日、オットーと散歩がてら訪問しました。オットーは引越し当日仕事を休んで手伝いましたが、私はオットー母を我家に迎えて引越し作業が片付くのを待っていたので、訪問したのはこれが初めて。

 

 玄関を入ると突き当りに収納スペース、左手にトイレ(画像なし)、右手に居間に通じるドア。屋内のどこに行くにも、居間を通らなければなりません。なにげに写真を撮ってから収納スペースには扉があるのに気づき、扉を閉めてから再度写真を撮りました。

 

 居間はこんな感じで、やたらにごちゃごちゃと椅子がありました。奥の隅にはそのうちオットー父が戸棚を買って設置する予定です。自分の切手コレクションを収納するため。

 

 オットー父(ドイツ人)が「どうしても持って行く」と譲らなかったため持ってきたドイツ風のL字型ベンチを5人掛けとして勘定すると、居間には11人分の席がありました。(うちの倍近く!

居間の窓からは我家からも見えるカム・ピーク丘が辛うじて見え、嬉しくなりました。

 

 モノの整理は・・・大変だったみたい。オットー両親ともに「あれも捨てられない、これも持って行く」と譲らなくて。例えばオットー父のミニチュア酒瓶のコレクション(下左)。ずっとホコリをかぶったままほったらかしになっていたものなのに、それに初めは「処分する」と言っていたものなのに、結局持ってきてしまいました。オットー母はオットー母で、古い写真が段ボール箱にふたつ分あって、もう自分で整理する気力はないのに、義弟②の「家に持ち帰って代わりに整理してあげる」という申し出を断って持って来ました。そのため引越してきた晩はきつきつで、二人が辛うじてベッドにたどり着くだけのスペースしかなかったそうです。居間の奥から見て右手に最初にあるのがキッチンに通じる扉と、壊れて動かない大きな古時計。(←ナゼに持ってきた!?)

  

 古時計を挟んでもう一つあるドアは、短いホールに通じます。突き当りはバスルーム、左手に収納庫、右手に寝室ふたつ(後述)。

 キッチンは「狭い」と聞いていたけれど、二人なら十分では。キッチンの奥にあるドアは、家の脇にある細長いポーチに通じています。

 

  

 家の側面をはしる、あまり意味のなさそうなポーチ。突き当たりに裏口。

  

 裏庭はかなり刈り込みが必要な状態になっていました。庭仕事はもうしたくないオットー父は、庭師を頼んで全部カラッと取っ払ってしまうのでは。ベンチ(下右画像の)に座ってみたけれど、裏手にあるどの家からも見られないし、ご近所さんはすべて高齢者のようで、とても静かでした。うん、私もこんな家に隠居したいぞ

 

 ポーチには二重ガラスのパティオ・ドアがあって、ここからも出入りできます。外に停まっているのはオットー父の車。視力が低下している91歳なので、運転はもう限界を超えているはずなんだけど・・・

 

 キッチンと居間を通ってホールに入ると、突き当りにバスルーム。シャワーしかないけど、それが二人の希望だったのでそれでOKなのです。(年取るにつれてバスタブへの出入りに苦労するようになるし危険でもあるため、これまで住んでいた家でも何年か前にバスタブを取っ払ってシャワーだけにした。)右手に家の奥に並ぶふたつの寝室への扉がありました。オットー父が何を思ったか「小さい方の寝室でいい」と申し出ていたため、左手の小さいのがオットー父の、右手の大きめなのがオットー母の寝室です。

  

 オットー父は「小さい方の寝室でスペースがないから」と自分のものの大半は居間に配置したため、シンプルな見た目。部屋の隅には、そのうちスペースに収まる洋服箪笥を買う予定です。窓辺に飾られている寝室内で唯一の写真は、従妹のアグネスのもの。

  

 オットー父の私物で居間にスペースが残らなかったため、オットー母の私物はすべて寝室に。そのためかなり混み合っています。

 

  

 丘に向かって行き止まる道にあるため、とても静かな環境。道路脇に歩道がないのが珠にキズですが。

 

 とまあこんな感じで、引越して早や10日が過ぎたわけで。これまで住んでいた家と比べるとずっと狭い家ですが、今のところは二人、落ち着いているようです。独身の義弟②は18日(月)の引越しのため14日(木)から22日(金)まで両親と生活を共にし、新居では(余分な寝室がないから)居間の床にキャンプ用マットレスを敷いて寝、大半を片付けてくれました。義弟②の手伝いがなかったら、オットー両親、10日後の今も荷物の間で暮らしていたことでしょう。

義弟②は、ワンマンですべてを仕切りたいオットー父に何度も腹を立てつつも、(母さんのため・・・!)と我慢に我慢を重ねてお手伝いしてくれました。でも大工部品を買いに外出した際に、ちょうど外にいたお隣りさんから「お母さんは認知症なんだそうで、大変ですね」と言われ、激怒していました。オットー父が引越し翌日にお隣りさんと初めて立ち話した際に、もうそんな個人的なことまで(しかも未確認情報でオットー父の思い込みの可能性大)ペラペラ喋っていたからです。オットーとその弟妹の読みでは、この家で一人で暮らすのがオットー父の理想。なので『認知症を患うオットー母』にはそれなりの施設に行ってもらいたい。でも自分からそれを言い出すと自分が悪者になるから、「母さんは認知症」と言い続けて誰かがそれを言い出してくれるのを待っていると思われます。

今日はオットー、仕事帰りにまっすぐ両親の新居に行ってインターネットへの接続を助けてきました。帰るときオットー父は不自然なほどぴったりとオットーについてきて玄関を出て来、後に続いていたオットー母の顔前で玄関ドアをぴしゃりと閉め、オットーに「母さんは認知症だ」と訴えたそうです。それを聞いたオットー母、怒って「またそんなことを!もううんざりだわ!!」と声を荒げ、外で言い争いになり始めたのでオットーが二人をまた屋内に連れ戻したそうです。

オットー父によると、「今週の月曜日に二人で母さんのスキャンの結果を聞きに行き、はっきり医者にそう言われた」。オットー母は「そんなのは嘘。確かに忘れっぽくなっているけど、年齢からして心配の必要はないと言われた」。オットー父が正しいとしたら、オットー母は認知症のため記憶力が低下し医者に言われたことを覚えていない。オットー母が正しいとしたら、たとえばオットー父は医者が「記憶力はボーダーラインで認知症だと断言はできませんが、認知症ではないとも断言できません」みたいな言い方をしたのを自分に都合よく解釈したのかも。いずれにせよ、オットーがオットー母の主治医に直接話を聞くのが一番なので、できるだけ早くアポを取ることにしました。

オットー両親の新居、これまでの家と比べると、やはりとても狭いです。待ちに待った引越しが実現したため今は『ハネムーン期間』にあり落ち着いていますが、狭い家で暗く寒く鬱陶しい冬を迎えたとき、・・・大丈夫か二人!?

二人の引越しは私たちにもいい予習になりました。着実に近づいている自分たちの老後に備えて、学ぶことがたくさんありましたから。 というわけで、オットー両親の今後を興味深々に温かく見守りたいと思います。

 

 *       *       *

 

《 さよならシンディー 》

 

オットー両親が飼っていたシェパード犬シンディーですが・・・・・引越しに先立ち、8月末に保護センターの人に引き取られて行ったそうです。6年前、ムスメと私がアグネスを訪ねてドイツに行っていた間に二人が飼い始めたシンディー。当時すでに85歳と83歳だった二人だから、シンディーを最後まで飼ってやるのは無理じゃないかと思ったけれど、やっぱり無理だったじゃないっ!  (詳しくはコチラ。)

子供たちに(サイコパスでは?)と疑われているオットー父。ムスメがダニエルくんのため Car Boot Sale をやることを知っていたので、シンディーが去ったすぐ後にシンディーが使っていた寝床を「(ムスメに)売ってもらおう」と提案して家族のヒンシュクを買いました せめてボーダー・コリーのような中型犬だったら、うちで引き取ることも考えたんだけど・・・。大型犬はとても無理。そう思っていたので、オットー両親宅を訪れてもシンディーとは距離を置いて、情が移らないよう気をつけていました。人間の都合で運命を翻弄して、本当に可哀想なことをしてしまいました。

義弟②はインターネットで国内中のシェパード犬シェルターを調べ上げ、オットー両親が飼っていたシンディーらしき“シンディー”(他にもシンディーというシェパード犬はいた)をとうとう見つけ、オットー両親を除く家族にメールで知らせてくれました。

 

説明文に「かわいそうに、シンディーは現在びっこを引いています」とあるのも、オットー両親が飼っていたシンディーと一緒。オットーや弟妹が「シンディーは脚が悪そうだから獣医に見せたら」と言っても、締まり屋のオットー父は「なぁに、大したことないさ」と流すだけでした。何せ「他の犬と接触する機会もないから」(←散歩に連れ出さないゆえ)と、年一回の予防注射にすら連れて行かないほどでしたから。シンディーを引き取ってもらうときだけは、それが規則なので獣医に往診を頼んで予防注射をしてもらいましたが。

見てくれはとても似ているし、年齢は同じだし、たぶんこれで間違いないでしょう。6年前は1歳だったシンディーも、今や7歳。6年前に最後まで面倒を見てくれる人にもらわれていたら、老齢期に入った今をシェルターなぞで過ごさずに済んだものをっ!!

どうかどうか、シンディーが良い人(たち)に引き取ってもらえますように・・・・・   

 

 

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