昨夜(9月12日夜)午後7時過ぎ。
女王陛下の棺の一般市民への公開が始まってから、女王の4人の子供たちによる伝統行事が行われました。
Vigil of the Princes と呼ばれるもので、亡くなった王様の子供たちが、棺を取り囲んで守るというものです。
幸い?一晩中ではなく、ほんの10分ほどですが。
行事の呼称からもわかるように、以前は女性の参加は許されておらず、今回のアン王女の参加が女性としては初めてだそうです。
チャールズ国王は、昨日午後の同聖堂でのメモリアル・サービスのあと、スコットランド議会に王として初めて出席。
そのあとでこうしてまた大聖堂に戻ってきたわけで、なかなかお忙しそうです。
たまたまチャールズ国王とその弟妹が棺を守っていたときに棺を弔問できた一般市民は、ラッキーでしたね。
4人はチャールズ国王からはじめて時計回りにアン王女・アンドリュー王子・エドワード王子と年齢順に立っています。
聖ジャイルズ大聖堂に棺が安置されるのは24時間。一般市民の弔問は夜通し続いたそうです。
インタビューされた人の中には、マンチェスターやロンドンから来たという人までいました。
ロンドンから来た人は、「ロンドンでよりもエディンバラでの方が、ちゃんと見られると思ったので」と言っていました。
夜が明けると、弔問を希望する一般市民はさらに増えたようです。
今日(9月13日火曜日)の午後3時、一般市民の弔問は終了。
棺は午後4時20分頃、聖ジャイルズ大聖堂を離れ、空路ロンドンに向かうためエディンバラ空港へと出発しました。
沿道で女王陛下に最後のお別れをする人々に見送られながら。
午後5時40分頃、一人娘のアン王女に付き添われた棺は軍用機C-17 Globemasterで、ロンドンに向けてエディンバラ空港を飛び立ちました。
アン王女ですが、先週女王陛下の健康状態が悪化したときはちょうどスコットランドのスカイ島で公務中だったので、
女王陛下の元にいち早く駆けつけることができたのだそうです。
「最愛の母の人生最後の24時間をともに過ごせて幸運でした」と、付き添いの大役を終えられた今夜、述べられました。
女王陛下の棺を載せた機は、午後6時55分、ロンドン西部のノースホルト空軍基地(RAF Northolt)に無事着陸。
ロンドンに到着した女王陛下の棺は、今夜はバッキンガム宮殿に安置されます。
ロンドンに戻られた女王陛下をお迎えするため、また
“エリザベス2世女王陛下のバッキンガム宮殿への最後の帰還” という歴史的瞬間を目撃するため、
市民が集まっています。
今日は国王として初めて北アイルランド議会に出席していたチャールズ国王も、午後6時半にはバッキンガム宮殿入りしています。
そぼ降る雨の中、霊柩車の車列はゆっくりとロンドン中心部へと走行。
まずバッキンガム宮殿前に立つヴィクトリア記念碑を一周しました。
霊柩車内は沿道の人々に棺がよく見えるようにでしょう、明るく照明がされています。
女王陛下はバッキンガム宮殿はあまりお好きではなくて、王位についたとき、本当はクラレンス・ハウスに住みたかったのだそうです。
でも当時のチャーチル首相にたしなめられ説得されて、仕方なく?バッキンガム宮殿をロンドンの公邸にしたとか。
午後8時05分、霊柩車はバッキンガム宮殿の門に入りました。集まっていた群衆から、拍手と歓声が起こりました。
お帰りなさい、女王陛下!