韓国からの報告である。COVID-19 に感染して無症状者に対して、肺の検査を行ったところ、すべてで病変が認められたというのである。その論文の目的と結果、結論のみを翻訳した。
目的 ここでは、無症状のCOVID-19患者を対象に、胸部CT(Computed Tomography)とX線撮影をおこない評価した。
結果 その結果、胸部CTにおいて全例(100%)にGGO(ground-glass opacity)が認められた。また、GGO病変はすべての患者で周縁部および後方に優勢に分布していた。9例(90%)では、GGO病変が網様体混濁と合併していた。気管支拡張症による気管支炎は8例(80%)に認められた。また、肺病変は全例で右側に優勢であった。
結論 結論として、無症候性の患者の肺に影響があるという私たちの結果を考えると、パンデミック時のCOVID-19の効果的な管理のためには、COVID-19検査の拡大が必要であろう。
以上が翻訳である。日本政府や自治体は、無症状者が多いから感染を怖がるなと言って、国際的に行われているPCR検査を行って感染者を割り出し隔離し、非感染者に感染させないようにするという方法を放棄しているが、無症状の感染者にも病変はあるのであって、それがその後どういう結果を招くかは未だ研究されていない。上記の「結論」にあるように、「検査の拡大が必要」というのが国際的常識なのだ。
何故に、日本政府(厚労省の医系技官や「感染症ムラ」)はPCR検査をさせないようにしているのか。日本では感染者数を多く出さないという方針があるようにしかみえない。オリンピック開催問題があるからだろうか。
最低の政府である。
(注)GGO(ground-glass opacity)とは「スリガラス影は、背景の肺野の構造物である血管などが透見できないという意味の胸部レントゲン・CT用語」