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浜名史学

歴史や現実を鋭く見抜く眼力を養うためのブログ。読書をすすめ、時にまったくローカルな話題も入る摩訶不思議なブログ。

白と黒

2020-09-04 20:07:38 | 芥川
 芥川龍之介の「子供の病気」は、息子の多加志が病気になって入院する事態となったときのことを書いたもの。ノンフィクションである。

 次は「白」、犬の話である。

 「白」という犬が散歩しているとき、隣家の犬が「犬殺し」につかまえられそうになるのを見た。「黒」という犬である。「黒」は助けてと叫んでいたが、「白」は逃げてしまった。臆病者だったのだ。自宅に帰ると、飼い主の子ども二人が遊んでいた。しかし「白」は黒くなってしまっていたので、飼い主たちは「白」を追い払った。

 「白」は家を出て都内をふらついていると、「助けて」という声。その声が、
 「きゃあん、きゃあん。臆病者になるな!」というようにも聞こえた「白」は、子どもたちから首に縄をかけられて引きずられている犬を、果敢に助けたのである。

 その後「白」は、あちらこちらで踏切事故になりそうだった子どもを助け、軽井沢では富豪のアメリカ人の飼い猫が大蛇に呑み込まれそうになっているのを助け・・・・各地で人助けをし、善行を働いたのである。

 秋、心身と共に疲れ果てた「白」は自宅に帰った。自分の小屋の前で、「白」は月にこう云うのだ。

 お月様!お月様!わたしは黒君を見殺しにしました。わたしの体のまっ黒になったのも、大かたそのせいかと思っています。・・・わたしは・・この黒いのがいやさに、この黒いわたしを殺したさに、或は火の中へ飛びこんだり、或は狼と戦ったりしました。が、不思議にもわたしの命はどんな強敵にも奪われません。・・・・

 独白が終わると、「白」は寝入ってしまった。

 飼い主の二人の子どもが「白」を発見して、

「お父さん!お母さん!白が又帰って来ましたよ!」

 めでたし、めでたし、である。要は、臆病風を吹かすな、ということである。臆病になるということは、正義ではないのである。

芥川龍之介のエッセイ

2020-09-04 19:50:50 | 芥川
 「思ふままに」の最後、

予は笑い顔の見えないところには、独り真面目さのみならず、人間性の存在をも想像出来ない。

 同感である。笑いはぜったいに必要である。文学でも・・・

 「文藝雑感」に、こうある。

 自然主義者は真を標榜し、耽美主義者は美を標榜し、人道主義者は善を標榜し・・・人道主義の諸先生の作品を見ますと、言葉或は文章の上では自然主義者と手を握って居ります。耽美主義の諸先生のように字句の洗練というようなことを意としない・・・

 芥川龍之介のこの説明に納得。「耽美主義のムーブメントの諸先生は字句の洗練、文章の鍛錬に全力を注いで居ります」ともあるが、芥川も文章は耽美主義のように思う。芥川は、これら三つの主義とも異なる作家なのではないかと思う。


 

菅親衛隊?

2020-09-04 19:43:57 | 社会
“菅親衛隊”状態の田崎史郎が石破茂批判で「飲み食いの数が少ない」! 政界の「飲み食い接待」をメディアが正当化する異常

 いつも権力者のところについてまわる人が、田崎史郎。公明党=創価学会と同じ。金魚のフンみたいだ。

 またそのような人物を出演させているテレ朝、そして田崎の発言と歩調を合わせるメディア関係者。

 テレビメディアは、もう死んでいるから、見ない。友人がテレビニュースの話をしても、みていないからいつも聞くだけ。でも全く困らない。

世論調査?

2020-09-04 18:18:21 | メディア
次期首相ふさわしいのは「菅氏」最多 朝日新聞世論調査

 私はこの記事を読んでいるわけではない。見出しだけを読んでいる。『朝日新聞』、『毎日新聞』はリベラルと言われているが、私にはとてもそうは思えないので、両紙には、以前はネットで読めるようにしていたけれども、今はほとんどアクセスもしない。

 菅が「次期首相にふさわしい」?

 世論調査というのは、どのような方法で行われているかは知らないが、もし昼間であったなら、いつもテレビを見ている人びとの意見を聞いている、ということなのではないか。

 友人からの電話で、ワイドショーは菅礼賛のものが多いといっていた。

 要するに、テレビや新聞(昨日の『東京新聞』も第一面の写真に、候補者三人の顔がでていたが、菅が一番大きかった)で、菅、スガ・・・とやっているのだから、『朝日』が報じるように、世論調査ではそうなるさ。

 「水戸黄門」の悪代官の顔をしている菅、「おぬしもワルよノー」と言うだけだ。

ネットでの攻撃

2020-09-04 08:58:56 | 政治
 安倍晋三=自民党・公明党政権になってから、ネットで使用される言葉遣いがどんどん乱暴になっている。それだけではなく、その内容も一律のものが多い。要するに政権に対して批判する意見に対しては、それを攻撃し封じ込めようとする意図があるようだ。

 私はそれは組織的に行われているように思う。自民党には豊富な資金があり、また電通という広告宣伝に長けている企業と密着している。

 ふつうにでてきた意見すら、政権にとって少しでも批判的だと判断すると、「このヤロー」となるのだ。

 安倍晋三の罪は、日本のことばをつぶしてきたことにあると私は思う。それに、文科省も足並みを揃える。

 芭蕉の「古池や蛙飛びこむ水の音」は実用的ではない、「古い池に蛙が飛び込んで水の音がした」というようにしなさいという指導が行われるようになりそうだ。

 もっとも反倫理・反道徳的な人間が道徳や倫理を説き、もっとも「日本の伝統」を強調するものが、日本の伝統的な文化をつぶそうとする。

 嫌な社会になったものだ。

有働由美子が菅官房長官に「安倍首相のピンチヒッターですか」と訊いただけで大炎上! 異様すぎる「菅批判は許すまじ」の空気の背景には…