hakuunの未来ノート

将来のため、人生やビジネスに関して、考えたこと、感じたことを綴ります。

ノーと言えない私

2014-01-15 | コミュニケーション

以前の私は、相手に対して「ノー」と言えなかった。

「ノー」という言葉は、否定する言葉である。

もし、私の口から「ノー」を発せば、相手を否定することになると考えていた。

そのために、職場においては、ある時期まで「ノー」という言葉を言うことができなかった。

 

●以前の私

 

若い頃、こんなことがあった。

 

昼食時、Y先輩と偶然街中で出会った時のことである。

「おっ!A君、久しぶり!元気か! 」

「Y先輩、ご無沙汰しています」

「ちょうど昼時だ。飯を食いに行こう。このそばにトンカツの旨い店がある。

A君はトンカツ好きだったよな。行こう!!」

「あっ、ハッ、ハイ」

ということで、トンカツ屋に誘われ、トンカツを食べたことがあった。

実は、その前に私は昼食を食べていたのだ。

用事に託けて昼食を早めに食べたのである。

なのに、私はY先輩に、「すでに食べた」と言うことを言えずに、ついて行ったのである。

 

結果は、楽しいはずの出会いが、悲惨であった。

 

すでにお腹が一杯な状態である。

そこに、トンカツを食べるのであるから、半分も食べられなかった。

当然Y先輩も「どうしたのだ?」と怪訝そうな顔をしていた。

今更、「実は・・・」とも言えない。

このように何も言えない自分に対して惨めであった。

 

●20年ぶりに解決

 

このことが、ずーっと心の奥底に眠っていた。

そこで今回、アサーティブを学ぶことで、心のわだかまりがすっきりした。

 

アサーティブに「ノー」を伝えるときはどうすれば良いのだろうか?

 

ポイントは、はじめに、何に対して「ノー」なのか、「「ノー」の的を絞ることである。

 

この段階で私は失敗したのである。

Yさんとお話しすることはOKなのである。ただ食事は「ノー」なのである。

当時、この区別ができなかったのである。

「ノー」と言う言葉を、全面否定と考えていた。

「ノー」を言えば、Y先輩との人間関係を否定することだと考えていた。

そのために「ノー」と言う言葉を言うことができなかった。

今、考えてみれば、容易にわかることである。

Y先輩との関係で「100」あるうち、「今日の昼食」という「1」だけが「ノー」である。

つまり「ノー」は全面否定ではなく、部分否定なのである。

この「1」に対して「ノー」を言えばよかったのである。

それも簡潔に率直に言えば、Y先輩も気を悪くすることはなかったはずだ。

そして、代替え案も提示すれば、さらにOKである。

 

●アサーティブで、再現

 

昼食時、Y先輩と偶然街中で出会った時のことである。

「A君、久しぶり!元気か! 」

「Y先輩、久しぶりです。お元気そうですね。その節には大変お世話になりました。ありがとうございました。あの経験が今になって役立っています。本当にY先輩には感謝しています。」

「A君!飯でも食べながらゆっくり話そう!A君はとんかつが好きだよな」

「はい、今でもとんかつが大好きです。

実は、言いにくいのですが、今食事をしたところなのです。コーヒーでも飲めるレストランに行きませんか?」

「食べたのか?そうか残念だな。レストランでもOK,OK。それではあそこのレストランに行こう!」

 

最初に感謝の念を示すことである。

次に、自己責任で理由を具体的に明確に話す。

さらに、代替え案を示す。

 

このような3ステップを踏むことで、「ノー」をいうことができる。


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