hakuunの未来ノート

将来のため、人生やビジネスに関して、考えたこと、感じたことを綴ります。

中高年への愛

2013-03-12 | スキルアップ

●綾小路きみまろさん

 昨日から、日経新聞夕刊の「人間発見」は、漫談家の綾小路きみまろさんである。

私も何度もTVやDVDを見て、腹を抱えて笑った経験がある。

漫談を収録したCDやDVDの販売枚数は500万枚を超え、関連書籍の売上げも193万冊に上るそうだ。

それだけ、中高年に人気がある証拠である。

話芸だけで、これだけ人気があるプロも少ないのではないか?

日本のチャップリンと言っても良いと思う。

きみまろさんは、プロ中のプロである。

 

そんなきみまろさんもメジャーデビューしてやっと10年。

それまでは不遇時代はあったそうだ。

ご本人は「潜伏期間」と呼んでおり、地道な努力を続けてきたと言われている。

 

今回、きみまろさんが好きだから、ブログに取り上げたが、それ以外にも理由はある。

話し方のプロを目指す私にとっては、貴重な体験談が書かれており、成長するための課題が盛り沢山垣間見ることができる。

  

●きみまろさんの経営戦略

 

きみまろさんの経験を経営戦略として考えてみよう。

 

○市場戦略

まず、狙った市場である。

多くも漫才が、若者を対象にしているが、きみまろさんは中高年を対象としている。

中高年市場には、「心から笑える場所が少ない」と分析している。

別な見方をすれば、若者対象の市場は、供給過剰であり、一方中高年市場は供給不足である。つまり、将来、中高年市場は有望であると戦略を立てている。

 

○差別化戦略

新聞記事にあるキーワードは

「毒舌漫談」

「独自の芸風」

「講演で1時間ずっと笑ってもらう私の芸風は、かなり違う」

これは、まさしく差別化である。

他の芸人との違いを出しており、一番大切な戦略である。

他人と違うことを如何に行うことができるか、これが今一番求められている。

その点、きみまろさんと同じ芸風の人は、見たことない。

おそらくきみまろさんの毒舌漫談は日本でただ一人、世界でただ一人である。

ブルーオーシャン戦略そのものである。

 

○達成手段

次のどのように達成するかである。

そのヒントになるキーワードは、様々あるので2つに分ける。

 

・問題点

問題点として、きみまろさんは、次のことを上げている

「話の順番を覚えるのも大変」

「たくさんのファンを満足させる構成を考えるのは本当に難しい」

「ネタを作るのは本当に大変」

「100思いついても使えるのは一つ」

「お客さんに受けるかどうかは、やってみないとわからない」

 

・具体的対策

問題点を解決するための対策として、様々な切り口から実施ししているようだ。

「地道な努力」

「ステージに上がる数時間前、一番良かった講演の録音を聴き、集中力を高めるトレーニングをしている」

「自分のライブはすべて録音している」

「講演が終わったらすぐに録音を聴き返す」

「ネタを忘れた・滑舌が悪い・リズムに乗れないなど反省ばかり」

「夫婦の日常にありそうな、ごくありふれた話を選ぶ」

「ネタ作りは毎夜、布団の中」

「枕元にメモ帳と鉛筆を置いて、ふと思いついた言葉を書きとめる」

「巣鴨や浅草で「生態観察」をしていた」

「新聞や本を読んだり、TVを見たり、あらゆる機会を通じて、中高年の姿や行動を凝視し、イメージを膨らませる」

 

●決め言葉

「特別の才能がない私は、努力を惜しみなく続ける以外にない」

 

きみまろさんのようなプロが、このような言葉を述べている。

自分を振り返ってみると、まだまだ努力が足りない。

 

きみまろさんのこの言葉に対して、返す言葉はない。

 


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