小山政彦氏著「9割の会社は人材育成で決まる!」
「人財育成」をテーマにしている私は、この本を本屋で手に取るとすぐに購入した。
まずは、買うことで一安心(?)
後は、時間がるとき、ゆっくり考えながら読む。
最初は、目次をながめ、中身をパラパラとみる。
その後は、熟読である。
小山氏氏は、船井総合研究所の会長職にある人物である。
コンサルタントとしては、超一流な人物である。
●遅読のすすめ(?)
速読ではなく、熟読である。
熟読よりも遅いかもしれない。
一つのテーマは2~3ページである。
それを読むと、考えだす。
この時間が長い。
自分の過去の経験を思い起こし、自分の考え方、経験が正しかったどうか、さらに良くするためにはどうしたらよいのか、と考え始める。
そうすると、2~3ページ読むのに1日や2日かかる場合が多々ある。
その結果、読書スピードは「遅読」となる。
しかし、頭の中は、おそらく(?)フル回転している。
●サッカー型思考
ビジネススキルを表現するのに、よく野球とサッカーを例えに使う。
このブログ内でも「傾聴はサッカーだ!!」(1/15)で、使っている。
http://blog.goo.ne.jp/hakuun101/e/b553d964cbf15f7d5ade52640a2ec018
今回は、「野球型意思決定」と「サッカー型意志決定」である。
TVなどでプロ野球や高校野球を見ていると、監督やコーチがサインをよく出す。
それに従い、ヒットエンドランなど攻撃のバリエーションを変えていく。
極端な言い方をすれば、一つひとつの動作に、上司である監督・コーチの意思が加わる。
一方、サッカーはどうであろうか?
サッカーでも、フィールドで声を上げている監督を目にする。
しかし、あの歓声の中では、選手にはほとんど聞こえないだろう。仮に聞こえても一部だけである。監督の意思が選手に届くのは、ハーフタイムと3人の選手交代だけである。
あとは、選手個人の判断で、プレーは進められる。
「選手個人の能力が、全てである」といっても過言ではない。
●ビジネスもサッカー型意思決定
ビジネスの場合でも、上司が常に部下に付き添っていることは少ないだろう。
営業マンが顧客先に行けば、様々やり取りがある。
その際、「野球型」のように、一つひとつ上司に伺いを立てていれば、顧客は怒りだし、出入禁止になるだろう。
営業マンが、顧客の意向を受け止め、自分で判断し、即決することができれば、顧客も喜ぶし、営業成績も上がる。
まさに、サッカー型意志決定である。
●経営理念が行動基準となる
営業マンは、顧客先で、様々な判断をすることがあろう。
その際、行動基準、判断基準となるのが「経営理念」である。
「利益至上主義」の会社であれば、自社の利益を優先し、「顧客満足」は二の次となる。
一方で、「顧客満足」「顧客感動」を「経営理念」に取り入れ、日々教育している会社であれば、営業マンはそのように判断するだろう。仮に利益が出なくても、「顧客満足」「顧客感動」を満たすことができれば、リピート客になるし、他の客も紹介され、次のビジネスにつながる。
●経営理念の3つの要素
経営理念には、3つの要素がある。
・ミッション(責務)
・ビジョン(夢・希望)
・バリュー(価値観)
この3つの要素は、以前説明した。
http://blog.goo.ne.jp/hakuun101/e/658f80a2968d7572854288d961f7fade
しかし、バリューに対しては、分かりやすい説明ができなかった。
と言うよりは、私の中で消化されていなかったのだと思う。
消化するとは、「子供に説明ができる」ということである。
ニュースキャスターの池上彰氏のように、誰にでもわかるように説明できて、初めて自分のものになると考えている。
私も、池上氏のように、子供も大人も納得できるように説明したいと考えている。
その課題の一つとして、経営理念のバリュー(価値観)があった。
今回、「サッカー型の意思決定」を小山氏から学ぶことで、腑に落ちた、というのが実感である。