裏庭に侘び助椿が咲いていました。
北向きの ほとんど陽があたらない冷たい空気の中でも 春を教えてくれます。
今日 ご紹介のは 版画家の横山貞二さんです。
この絵を最初にみたときは 何が描いてあるかわかりませんでした。
この作家は精神を病んでいるのだろうか・・・とも感じました。
版画は絵画と比べると 作品作りの工程がはっきりしています。
下絵をおこす・・・版を作る・・・刷る といった具合に職人的な仕事の上に成り立っています。
しかしこの作家は 木版画を技法にして 絵をかいていると思います。
絵を前にして たたずんでいると 冷たく寂しい冬の太陽に 精一杯手のひらをかざして
温もりを求める 人の気持ちが 伝わってきました。
横山さんは 木版で詩をかいていることに気がつきました。
彼の作品はとても人気があり いくつかの画廊で常設展示されています。
しかしこの絵は 彼の中でも特異な作品です。
他にも「八重山シリーズ」「ハートブレイク」をもっていますが どうも難しい図柄ばかり
選んで購入する 癖があるようです。画廊で展示しても誰も購入しないでしょう・・・。
かえってその方が 嬉しかったりして・・・ 商売する気はあまりないのです。
小さな私設美術館のような 画廊にするのが夢です。
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