あんまの新あそび日記

平凡ではない50代リーマンです
育児に奮闘しマネーの勉強を続け
家庭生活全般の事を書き綴っております

北アルプス登山2日目 9/17

2005年09月24日 | 
剱岳を出発!
4:40に起きる。気温は8度位か。劔を望むと暗いながらもクッキリしたシルエットが見えた。
前劔の中腹に光が見える。きっと早起きの登山者がヘッドライトを点けて歩いているのだろう。
朝食に焼きそばとスープを摂る。冬山と違い暖かい。
俺達はテント場の中では遅めの出発であった。改めて熟達者が多い山だと感じた。

剱沢キャンプ場の水は生水で飲めない。これがなかなか困った。
剱に登る前に水が1L位しか無かったが途中の剱山荘で汲む事にした。剱山荘以降の5時間は水場が無いのだ。
ヒロミのザックを俺が背負い、アタック用の亀ザックをヒロミが背負い軽装で出発!

昨日と違いスゴク軽い。
すばやくガレ場を下り30分程で剱山荘に着いた。

剱山荘で水場を探すが無い。小屋にお金を払って中で汲むのだろうか?
時間も惜しいので、1Lの水で頑張る事にした。

剱山荘から緩やかな登りが始まった。出来るだけゆっくり歩くがあっという間に一服剱の小さなピークに着いた。
北西方向に富山平野の町並みが見え東には後立山連峰が並んで見える。


そして眼前に前剱だ。大きな壁に見えるのだ。デカ過ぎ!



前剱の大壁
壁をボーっと見ていると、人間が見えた。
赤や黄色の服を着た人達が蟻の様によじ登っていたのだ。
『あーあ。あんな角度の所登れるのかよ?』とややビビッテ来る。

ビビリを押さえて一服剱のピークを一旦下って急登が始まる。
今までのように足だけではなく、手も使いながら登らなくてはいけない所もタクサンあった。
注意せにゃならんのは、ガレ場所に浮き石が多く落石の恐れが多かった。

ただ登り始めると急登ながらもそんなに恐ろしい所は無かった。
ダラダラと歩くだけで登るより手を使って登る方が気持ちが楽であった。
この頃にはペースもつかめてスピードも速くなったと思う。何組ものパーティーに先を譲ってもらった。
ひたすら手足を使い1時間位登っただろうか、前剱のピークに着いた。
後を振り返ると剱沢のキャンプ場と別山尾根が見え、手前下方に一服剱がクッキリ見える。


残念ながら剱ピークはガスで隠れてしまった。

剱岳登頂
前剱から先の登りは鎖も出てきて、下山ルートと登りルートが分かれている箇所が多くなる。
特に恐ろしい場所も無い。カニのタテバイは大いにビビっていた。
前方のパーティーの誰かが落石をしたらしくなにやら騒がしくしていたので一層ビビル。
鎖に取り付くと前のおじさんに追いつかないように登った。
追いつかれるとあせってしまい、事故を起こしやすいからだ。
イツ怖い場所が来るのだろう?とドキドキしながら登ったら鎖場は終わってしまった。やや拍子抜け。


話が前後するが、前剱の後に『門』と呼ばれる鎖場があったが、その手前の柵の無い橋が一番怖かった。
ヒトに見られていない事を確認して座りながら通過した(恥)

カニのタテバイを通過し、10分位歩き頂上にたどり着いた!
念願の剱岳だ!20人位の登山者が居て皆嬉しそうだ。途中で会った人たちとも頂上で会い
『おーやりましたねぇ!』と声を掛け合った。
中には昨日のトロリーバスで一緒の人も居たりする。辺境の地で仲間意識が芽生えて皆、仲良くなれるのだ。



まぁしかし、ガスで景色は無い。源次郎尾根の方を見下すといかにも危険そうなルートだと言う事が分かる。
昨日会ったメットのニイサンはここを登っているんだ。スゲーナ。

頂上の祠でお参りをし昼食(カロリーメイト、カキピー)を摂り下山を開始した。。

下山時の絶景
頂上から程なく歩くとカニのヨコバイに着いた。ここが一番怖いと聞いていたので心してかかる。
が、前方の2人夫婦が苦戦しているようで、ナカナカ進まなかった。
おばちゃんを焦らせないように5m位手前で待機。
おばちゃんの通過を待って一歩目の足場を探す。やや右側に足場を見つけ程なく通過。
チョット拍子抜けだったが、油断しないようにした。危険な所を通過した後、ホッとして事故があるのだ。
しかし妙義の金洞山に登っていて本当に良かったと思う。
あそこは今でも怖いから恐怖を克服しに今後も登りに行きたい。

カニの鎖を抜けると天気がよろしくなって来た。
前剱からカニのヨコバイを見ると渋滞しており、壁にアリンコがつたっている様だ。
横を見ると後立山連峰の唐松、五竜、鹿島槍、がクッキリと見え美しい。
『美しい』って言葉を発する柄では無いがそれしか思い浮かばないのだ。
二人で『今度はあっちから剱と立山を見たいなぁ』と話していた。
悔しい事に上を見ると剱の本峰も綺麗に出てきた。しかし間近の剱は荒々しくそしてデカイ!

『剱』だなんてウマイ命名をしたもんだ。これが見えただけでも天気に感謝である。

まったりのテント場
剱山荘で美味しい水をタクサン汲み、剱沢の我が家に帰ったきた。
このテントを撤収して室堂に戻ろうと思えば戻れる。温泉も入れる。
しかし、剱の威容から離れたくないので、天場に留まる事にした。
と言うのはカッコイイ言い訳だ。
一番の原因は重い荷物を持って別山尾根を登りたくなかったのだ(笑)
剱を見ながら食事を摂り、テント内で読書をしたりした。

3連休で天気も良いせいもあり天場には続々とテントが建っていった。
100張り近くはあったのではないだろうか。
晩飯に米を炊いたがナカナカウマく炊けて満足であった。
しかし、この山行は食べすぎじゃないのか?

19:00頃、皆寝る頃だが近くのテントがなにやら騒がしい。
『ハッピーバスデーツーユー♪』と野郎3人位の声が聞こえてきた。
『エーマジ?マジ?ありがとう!!!』とか聞こえてくる。
更に『エー???山だよ?なんでこんなものあるの?』と驚きの声。
きっとケーキでも用意していたのだろう。
ナカナカ騒々しかったが周りのテント場のヒト達は文句を言わなかった。
人里離れたこの場所でほのぼのした時間が更けていった。
コメント (5)
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