機関実習棟の大型ディーゼルエンジンの整備実習も二日目。
外したピストンを逆の手順で組み上げていきます。
さて、昨日からの写真を見て
「ずいぶん、生徒が多いなぁ」
と思った方もいるかも。
当たり!
二学期からは機関専攻、航海専攻に分かれているので機関専攻だけなら半分の人数です。
そう、全員でやっています。
通常の海技士試験の授業は専攻別なんですけど、このような実習は全員でやることが学園のスタイル。
遠洋航海実習でも、全員が機関当直、航海当直の両方を行います。
漁船に限ったことではありませんが、他人の仕事は軽視して「楽をしている」と思いがちです。
でも、船の仕事はチームワークが何より大切です。
ですから、学園の実習は全員が同じことをやって、機関員の仕事も、甲板員の仕事も経験します。
決して、ムダではありません。
そして、午後はエンジンメーカーの赤阪鐵工所を訪問。
撮影NGでしたが、工場内も見学し多様な大型エンジンを見てきました。
学園見学のお申し込み、入学のお問い合わせは電話、Eメールで。
詳しくはホームページをご覧ください。
電話 054-626-0219
Eメール gyogaku@pref.shizuoka.lg.jp
www.pref.shizuoka.jp/sangyou/sa-940
園長のつぶやき
学園見学者から
「機関員は魚を捕らないんですか」
と質問されることがあります。
そんなことはありませんよ。
漁船で魚を捕ることは一番大事な仕事です。
全員でやります。
ただし、当直だったり、コックだったりの例外はあります。
漁船以外の船では、甲板での作業は甲板員が行い、機関員はやりません。
漁船の機関員は、魚を捕る仕事があるので甲板業務もやる必要が出てきます。
加えて大きな冷凍庫だったり、油圧機器であったり、機械類も多数あるので大変です。
身につける必要がある技術がたくさんあります。
海技士不足が深刻ですが、なかでも機関員が足りません。
ですから、学園としても機関員を多く育てたいのですが、適性もあって簡単には行きません。
でも、あなたが漁師になる気持ちがあり、学園に来るのなら、最初から機関員を否定しないでください。
「機械は難しいから」「機械はつまらない」
と思っていても、ただの先入観かもしれません。
学園の一学期に、いろいろな見学、実習をすることで機関員になりたいと思うかもしれませんよ。
そして、自分では知らなかった適性や才能が見つかることも珍しくありません。