わが大地のうた♪

NPOグリーンウッド代表理事:辻英之(だいち)が今、南信州泰阜村から発信する炎のメッセージと…日々雑感!

自然の猛威に立ち尽くすだけなのか

2011年09月21日 | 日々雑感
今日は、現在列島縦断中の台風が、限りなく泰阜村の近くを通過していきました。

午前中は雨と風がだんだん強くなるな~という感じでしたが。

昼をはさんで午後からは、猛烈な風と雨になりました。

私の机の窓からは泰阜村の山また山の風景が一望できます。

でも、今日は猛り狂った自然しか目に入りません。

雨の固まりが山々を真横に横断しているのが目で見てわかります。

風に揺れる木々、横殴りの雨、激しい風雨の音、山々を隠しつつ足早に過ぎ去るぶ厚い雲。

いつもはおだやかな南信州の山々が、うなりをあげてまるごと揺れています。

木の枝が折れて舞い上がり、屋根もとんで、稲のハザ(天日干し)もみな倒れました。

激しい風に事務所が大揺れに揺れ、空も山も風もうなりをあげて、それはまるで村全体が揺れている感じでした。

あまりの壮絶なうなりと揺れに、生命の危険を感じもしました。

いつもはおだやかな自然が牙をむく姿を目の当たりにして、本能的な恐怖が湧き出た1日でした。


東日本を襲った震災のとき、被災地のみなさんはこの「本能的な恐怖」をこれでもかというほど激烈に感じ、そして被災地を支配する「絶望感」に枯れるかというほど涙を流したのだと想います。

一度味わってしまった恐怖と絶望は、そう簡単には取り除けはしない。

被災地のみなさんから恐怖と絶望が取り除かれるのに、いったいどれだけの時間がかかるのでしょうか。

その時間と、私たちが被災地に想いをめぐらし続ける時間とは、果たして一致するのでしょうか。

今回の台風は、被災地紀伊半島、そして名古屋に住む人々の恐怖と絶望を載せて東北へ向かっています。

この台風は、またぞろ東北のみなさんに恐怖と絶望を振りまいてしまうのでしょうか。

そう想ってしまうよりも、私たちはいっそこの台風に、「支える気持ち」と「希望」も載せようと想おうではありませんか。

いっそこの台風に、被災地のみなさんへの想いも載せようではありませんか。


自然災害が、こうまで日常を脅かすようになってしまったこの国。

今こそ、小さな力を信じて、その小さな力をあわせましょう。

今こそ、小さな弱いもの同士、支えあいましょう。

今こそ、その想いを被災地に届けましょう。

今日は、自然の猛威に立ち尽くしてしまいました。

でもただ立ち尽くすだけではなく、想いを届けようという強い気持ちを持ちたい。

そして、被災地から恐怖と絶望がとりのぞかれるまで、その強い気持ちを持ち続けたい。

支える気持ち、台風に載せて東北に翔んでゆけ。


東北の被災地に、これ以上の被害が広がりませんように。


代表 辻だいち