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TE Cornelius Ingram

2009-05-09 06:54:00 | イーグルス
 2巡53位でLeSean McCoyを指名した次はトレードダウンを繰り返して5巡153位のCornelius Ingramまで間が空きました。

 Florida州のHawthomeと言う小さな町の出身です、1985年6月10日生まれですのでシーズン開幕時には24歳と言う事になります。
 高校時代はQBとしてプレイし、2度州のファーストチームに選ばれています。一部サイトでは全米3位のQBとして大学進学時にはランク付けされたほどの選手だったようで、同時にバスケットボールでも活躍したそうです。最終年度の2003年は1400ヤードを投げ22TDを記録しています。またバスケットでもSGとして1試合あたり25ポイントを記録してチームのポイントゲッターだったそうです。大学入学時にはGeorgiaやFlorida State等の有名校からいくつもの特待生として誘いが有った中でFlorida大を選びました、その時は206ポンドで40ヤードを4,5で走ったそうです。
 Florida大入学後もバスケットボールと兼務を続け、2004年は19試合にSGとして出場しました、アメリカンフットボールの選手としては練習生として1年を過ごしています。
 2005年にはQBとWR/TEとして2試合に出場しました。2006年に本格的にQBからTEへのコンバートが行われバスケットボールからアメリカンフットボール一本に絞る事になりました。当時は6-4で230ポンドの体格でTEと言うよりもWRとして起用されSlotからモーションしてのプレイが多く30回のレシーブで380ヤード1TDを記録しています。
 2007年はTEに専念する事になり、245ポンドにバルクアップをしてシーズンに臨んでいます。13試合に出場し34キャッチで508ヤード7TDの成績を残しました。SECのセカンドチームに選ばれています。アーリーエントリーする予定だったのですが、学位を取る為にもう1年大学に残る事にしました。
 2008年の8月、シーズン開幕前の練習中に左ひざのACL断絶で手術を受け、そのままシーズンエンドとなりました。

 11月には練習を再開し、スカウティングコンバインでは40ヤード4.68を記録しました、6-4 245ポンドでこの数字ならば平均以上です。ベンチプレスは21回、スリーコーンは7.12、ショートシャトルは4.53で垂直飛びは33インチと普通の数字が並んでいます。ACLからの回復途上である事を考えれば十分な数字ですし、完治すればもっと良い数字を出す事も出来たでしょう。

 バスケットボール上がりのTEの成功例が増えています、ガードでしたからボールハンドリングは良かったのでしょう。ミニキャンプでもリバウンドをもぎ取るかのように離れたボールでも食らい付いたようでキャッチ力は好評だったようです。特別縦に速い訳ではありませんが水準以上のスピードは持っていますし、カットでマークを振り切る動きの鋭さはバスケット出身でTE/WRと高く評価されていました。TEの高さとパワーを持つWRとパスターゲットとしての評価は非常に高いですし、TEに専念して1シーズンしかプレイしていませんから延びる余地は十分に残っています。
 膝の怪我の影響が心配されています、LBなら速さでSなら高さでミスマッチを作り続ける運動能力を維持しているかが気がかりですが、本人は100%完治したと言っています。手術から3ヵ月後に40ヤードダッシュの計測をしたようですから、ACLの手術と言っても軽度な物だったのかもしれません。それでも、横への動きに制約はあるでしょうし、ベストの動きを取り戻すのには少し時間が掛かるのでしょう。
 課題はブロックです、QB出身でWRからTEとコンバートを繰り返しました、245ポンドと重さは十分ですがブロックの技術と言う意味では未完成と見るべきです。SlotやHBでの起用が多く、3ポイントで手を付いてセットする事自体が少なくブロックの経験値が不足しています。成長する余地は十分に有るとは思いますが、ACLからの復帰途上を考えると下半身の筋力は落ちているでしょうし、NFLレベルのブロック力を手に入れるのは簡単では無いと思います。ブロックをやれば出来るのか、やっても出来ないのか、膝が良くなれば出来るのか、TEではなくHBで使うべき選手なのか、この答えが出るのは2010シーズンになるかもしれません。

 スターターL.J SmithがFAで抜け、3年目のBrent CelekとベテランMatt Schobelとスターターを争う事になります。パスフォーメーションの形式練習だったミニキャンプでは好評でしたが、課題のブロックでどれくらい出来るのかは未知数です。3人目のレシーバーで使うのならばすぐにでも高さを加える事になるのでしょうが、TEは3ポイントでラインの横に付けるのが基本のシステムですしブロックが出来なければ起用されません。下半身の筋肉を取り戻す事は必要ですし、上半身にはカレッジで怪我をする前よりも筋力アップをするだけの余裕が有ると見られています。パワーアップと技術の向上でNFLレベルでブロックが出来るTEになるのかどうかがスターターを奪えるかの鍵になるでしょう。1年目は2番手のTEとしてレシーブ専用で使い、体を作った2年目からスターターを狙わせる事を考えているのでは無いかと推測します。

 L.Jの抜けた穴をFAで埋めようとせず、ドラフト時に3巡+αでDENのTony Schefflerをトレードで獲得する為に動いたと言われています。交渉は失敗に終わりましたがその時点で1日目に指名された2人しかTEの指名は無かったのですから、1日目が終わった後の会議で欲しいTEが居たならばそこで誰でも好きな選手を指名できる状態でした。ここで指名しなかったと言う事はどうしても欲しいTEが居なかったのではないかと推測します。2番手グループのTEが次々指名されて行った4巡の最中にトレードアップをして取りに行かなかった事から見ても欲しいTEは居なかったのでしょう、最大で5巡指名権を6個持っていましたしトレードアップをする気が有れば簡単な事だったはずです。結果5巡153位でIngramを手に入れましたが、絶対に欲しかった選手と言う訳ではないのでしょう。

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