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西東京市・北海道富良野の森林を舞台にした遺伝,育種,生態などに関する研究ノートの一部を紹介します

冬眠からの目覚め

2008-03-17 | フィールドから
・65・66林班の現地検討会。平沢湿地林まわりである。平らだが、5km近くのロング・ウォークである。家を出るときには雨が降っていたので、カッパをチョイス。全身オレンジになってしまった。慌てて準備したせいか、肝心のデジカメを忘れてしまったので、本日は写真なしのフィールド報告である。

・しばらく造林地や前択伐林を見た後、いよいよ湿地林へ。K林長いわく、少しの標高差で林相ががらりと変わる。いわゆるヤチダモーハシドイ群集である。植生学的な記載も加藤亮介が1952年(だったっけ?)に行って以来、まとまった仕事が行われていないと思われるのだが、記載だけでも重要な仕事がいくつもありそうだ。

・しばらく湿地林を進むと、どでかい足跡。深く沈みこんでいることからもその巨大さが分かる。ご存知、ヒグマである。この暖かさでついに冬眠から目覚めましたか・・・。当方も、いい加減に冬眠から覚めて、論文受理の知らせを聞きたいところである。

・湿地林の取り扱いについての議論。これだけ特異な森林タイプでありながら、保存林は固定標準地の2.25haしか設定されていないので、せめてその周りも保存林に設定しようという意見を述べる。そのほか、林相区分の考え方などについても色んな意見が出て、まとまらないうちに12時を過ぎる。空腹のためか、皆、いいアイデアが出なくなったところで、いったん休憩で(?)昼食。

・その後、林班が変わって、さらに湿地林を進む。66林班の固定標準地の周りはさらにイイ(特にハンノキ大径木!)。これが春になるとエゾノリュウキンカが咲き乱れて、これまたえもいわれぬ雰囲気になるのである。保存林もある程度の面積で確保されて、当方としては希望通りであった。さらに、わがまま(?)なことに、固定標準地も拡大してもらえることになった。こうなると、平沢湿地林をフィールドにした論文をきちんと出さないといかん・・・よねえ。

・不思議なもので、部屋に戻ると、唯一、平沢湿地林を題材にしたエゾノウワミズザクラの著者校正が届いている。なんと、タイムリーなのであろうか・・・。北方林業の4月号に掲載されるそうである。

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