健康を科学する!

豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

血液でうつ病診断

2011-05-22 07:51:44 | 研究
うつ病の診断には、世界保健機関(WHO)の「ICD-10」や米国精神医学会の「DSM-IV-TR」が主に使用されているようです。これらの診断基準では、うつ病にみられる症状を記述した診断項目を多数あげて、それらに当てはまる項目がいくつあるかによって決めるようになっているようです。DSM-IV-TRで「「大うつ病性障害」と診断されるうつ病患者では、血漿中の「エタノールアミンリン酸」の濃度が低いらしいのです。そして、これをうつ病の診断に活用するというニュースが(ASAHI.COM)。山形のベンチャー企業が開発したもので、この方法でうつ病患者を正しく診断できた確率は82%、健康な人をうつ病でないと診断できた確率は95%だったそうです。簡便な診断法なので健康診断でなどで使用することが可能となるということです。健康診断で利用できれば、うつ病の早期発見につながる可能性があるということです。
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HDLコレステロールを下げる歯周病菌

2011-05-21 08:16:41 | 研究
歯周病。歯の周囲の病気ですね。多くの人が歯周病に罹ると言われています。一般的には、歯周病により歯を失う訳ですが、それ以外の病気の原因になることが最近示唆されるようになっています。そして今回、歯周病の病原菌に動脈硬化症を悪化させる作用があることが報告されました。歯周病病原菌には、動脈硬化の原因の「悪玉コレステロール」を回収する力を持つ「善玉コレステロール」であるHDLコレステロールを減らす作用があるらしいのです(YOMIURI ONLINE)。マウスを歯周病原細菌に感染させて、正常なマウスと比べたところ、歯周病のマウスでは血中の善玉コレステロールの量が半減したそうです。また、大動脈の悪玉コレステロール蓄積面積が、正常のマウスの2・25倍となり、動脈硬化症が著しく悪化することが分かったというのです。しっかりと歯周病予防、歯磨きを心掛けたいですね。
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高血圧関連する特徴的な遺伝子配列

2011-05-20 08:07:32 | 研究
日本人や中国人、韓国人など東アジアの人約5万人のゲノム(全遺伝情報)を解析し、高血圧に関連する場所が13カ所見つかったそうです(MSN産経ニュース)。まず、東アジアの約2万人のゲノムを調べ、高血圧と関連しそうな約240カ所を確認したそうです。さらに、別の約1万人を調査して関連性の強い場所だけに絞り込み、さらに別の約2万人で確認を行ったそうです。その結果、13カ所が高血圧と関係することが判明したそうです。そのうち6カ所は今回の調査で初めて関連が明らかになった配列だそうです。これまで、欧米人を対象とした同様の報告はあったそうですが、東アジア人を対象としたものはこれまでなく初めての報告だそうです。欧米人にはない場所も見つかり、人種に応じた新たな治療や予防、診断法の開発につながる可能性があるそうです。やはり、人種に特異的な原因などがあるようですね。欧米人で効果がある薬や治療法でも、日本人では有効でないものがある可能性を示唆するものですね。そうなると、治療薬の認可もさらに長期化するなどするのでしょう・・・・・。
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正常細胞の貪食作用

2011-05-19 08:30:57 | 研究
癌の多くは臓器の内部を覆う「上皮組織」の細胞で発生すると言われています(MSN産経ニュース)。この上皮組織で一部の細胞ががんになりかけると、隣の正常な細胞で特定のタンパク質の働きが活発になり、他の細胞を食べやすいように形状を変化させていたという報告がありました。そしてその後、異常細胞を生きたまま丸のみして破壊したというのです。つまり、正常な細胞が癌細胞を貪食したということです。成熟した上皮細胞には貪食作用はないと思っていましたが、意外な結果です。癌の治療に関してこれまでは、癌細胞を直接除去することを目的に行われていましたが、今回の報告は正常な細胞機能を高めてあげるような治療法が有効である可能性を示唆さるものなのかもしれません。
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スペースシャトルエンデバーが最後のフライト

2011-05-18 08:38:28 | 日記
スペースシャトル「エンデバー」が、フロリダ州のケネディ宇宙センターから打ち上げられました。これが、エンデバーの最後のフライトになります。今回のミッションは、国際宇宙ステーションに観測機器を運ぶのだそうです(毎日jp)。スペースシャトルは年内の退役が決まっており、1992年に初飛行のエンデバーも今回の飛行で任務を終了です。過去24回の飛行では日本人3人が搭乗しているそうです。スペースシャトルの飛行は、7月に予定されているアトランティスが最後となります。このエンデバーには、1月の米アリゾナ州での銃乱射事件で重傷を負ったガブリエル・ギフォーズ民主党下院議員の夫、マーク・ケリー氏が船長として搭乗しているそうです。ギフォーズ議員は、同センターで夫の打ち上げを見送ったそうです。一つの時代が終焉を迎えつつあるというのは何とも言えませんね。
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DCAPサイクル

2011-05-17 07:46:31 | 日記
教育現場では様々な分野からの手法が数多く導入されています。その1つがDCAPサイクル。「Do」「Check」「Acion」「Plan」の頭文字をとったものです。実行したら、検証して、改善して、計画する、というものです。でも、少し前まではPDCAサイクルと言っていました。単語の内容は同じですので、意味としては「まずは計画が大切」と言うことでしょう。PDCAは生産管理や品質管理などの業務管理法の1つだそうです。しかし、品質管理とは違って教育現場では頭で考えてばかりでは上手くいかないこともたくさんあります。また、計画には大きな時間がかかってしまいます。そこで、まずは実行してみるというのDCAPサイクルと言うことになるのだと思います。教育も大変です。
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日本経済の行方は・・・・・

2011-05-16 08:29:32 | 日記
未曾有の震災からの復興はまだまだ。福島第一原子力発電所の放射能漏れの事故も収束しておらず、復興への道は・・・・・。先が見えていません。さらに、今回の放射能漏れ事故に関連して、中部電力の浜岡原子力発電所が停止へ。そのため、電力不足が懸念されているのはもちろんですが、中部電力の経営状態が悪化するとの懸念も。原子力発電所を抱える他の電力事業者にも同様のことが考えられ、放射能漏れの賠償問題の当事者である東京電力をはじめ、電力事業者の経営状態の悪化は避けられないのではないでしょうか。さらに、東京電力への融資に関連して、政府が債権放棄を求めるような発言があり、銀行株まで大幅に下げています。自動車をはじめとする日本の主力製造業も震災の影響から完全には脱していないところがまだまだあると思います。したがいまして、日本経済の先行きは決して明るくはなく、暗い材料が目立つようになっています。世界第2位の経済大国だった日本。GDPは中国に抜かれ3位になりましたが、ついこの間まで経済大国であったことには間違いありません。でも・・・・・。日本経済は大丈夫でしょうか。心配ですね。
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自分の細胞から使ったiPS細胞で拒絶反応が!

2011-05-15 08:39:01 | 研究
再生医療の希望の星である人工多能性細胞(iPS)。このiPS細胞は自分の細胞から作成するので、拒絶反応の心配はないとされてきました。ところが・・・・・・。拒絶反応が出たというのです。マウスの体細胞から作ったiPS細胞を、同じ遺伝情報を持つマウスの皮下に移植し、免疫反応を調べたそうです(YOMIURI ONLINE)。通常なら移植後、様々な種類の細胞の塊に成長するはずでした。しかし、iPS細胞は免疫細胞の攻撃を受け、塊ができにくくなるケースがあったというのです。作製法によって免疫反応に差が出たが、少なくとも2割で塊ができなかったり、塊の一部が壊死して小さくなったりしていたそうです。その一方で、このマウスの受精卵から作った胚性幹細胞(ES細胞)では何の問題もなく細胞塊に成長していたそうです。このiPS細胞ではES細胞を比較すると、iPS細胞ではES細胞に比べ9種類の遺伝子が過剰に働いており、癌細胞で活発に働く遺伝子などが拒絶反応の原因になっていると考えられるというのです。でもきっと対応策ができるのではないでしょうか。
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全顔面移植手術

2011-05-14 08:22:29 | 日記
他人の顔を移植する。そんな手術が米国ボストンの病院で3月に行われ、その男性患者が会見で顔を披露したそうです(MSN産経ニュース)。もちろん、米国でも初めての全顔面移植手術だったそうです。患者さんはテキサス州在住の26歳。2008年11月、作業中に頭が高圧線に触れ、やけどで左目、鼻、唇を失い、残った右目も、光を感じることができなくなったそうです。ちなみに、移植後の顔はドナーの顔には似ていないそうです。それは、移植された顔面は、患者の顔の骨格や筋肉に合わせて形を変えるためだそうです。まだリハビリを続けているそうで、神経機能もある程度回復しているそうです。驚きですね。医療技術は、どこまで行くのでしょうか。
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難病の筋ジストロフィー症の治療法への光明

2011-05-13 07:40:08 | 研究
筋肉が衰える遺伝性の難病、デュシェンヌ型筋ジストロフィーの原因となる遺伝子異常を読み飛ばし、筋肉の修復を促す分子化合物が発見されたそうです(毎日jp)。デュシェンヌ型筋ジストロフィーでは、細胞膜を構築するたんぱく質の1つであるジストロフィンの欠損が原因です。このジストロフィンの欠損は遺伝子のエクソンの突然変異により正確に翻訳できないことによります。このジストロフィンがないと筋肉は収縮するたびに損傷し、再生するということを繰り返します。しかし、ヒトの筋肉の再生能力には限界があるために、その内に筋肉が再生できなくなり結合組織に置き換わっていきます。その結果、全身の骨格筋の機能が失われてしまうという病気です。本の数十年前までは原因が分かっていませんでした。今回の発見により、突然変異を起こした異常な部分を読み飛ばして、ジストロフィンとほぼ同じたんぱく質を作ることに成功したということですね。ようやく治療への光明が見えてきたということでしょうか。患者さんとご家族の方には朗報ですね。でも、まだ細胞実験の段階ですので、もう少し時間が必要かもしれません。でも、大きな一歩だと思います。
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