健康を科学する!

豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

難病の筋ジストロフィー症の治療法への光明

2011-05-13 07:40:08 | 研究
筋肉が衰える遺伝性の難病、デュシェンヌ型筋ジストロフィーの原因となる遺伝子異常を読み飛ばし、筋肉の修復を促す分子化合物が発見されたそうです(毎日jp)。デュシェンヌ型筋ジストロフィーでは、細胞膜を構築するたんぱく質の1つであるジストロフィンの欠損が原因です。このジストロフィンの欠損は遺伝子のエクソンの突然変異により正確に翻訳できないことによります。このジストロフィンがないと筋肉は収縮するたびに損傷し、再生するということを繰り返します。しかし、ヒトの筋肉の再生能力には限界があるために、その内に筋肉が再生できなくなり結合組織に置き換わっていきます。その結果、全身の骨格筋の機能が失われてしまうという病気です。本の数十年前までは原因が分かっていませんでした。今回の発見により、突然変異を起こした異常な部分を読み飛ばして、ジストロフィンとほぼ同じたんぱく質を作ることに成功したということですね。ようやく治療への光明が見えてきたということでしょうか。患者さんとご家族の方には朗報ですね。でも、まだ細胞実験の段階ですので、もう少し時間が必要かもしれません。でも、大きな一歩だと思います。
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