健康を科学する!

豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

自分の細胞から使ったiPS細胞で拒絶反応が!

2011-05-15 08:39:01 | 研究
再生医療の希望の星である人工多能性細胞(iPS)。このiPS細胞は自分の細胞から作成するので、拒絶反応の心配はないとされてきました。ところが・・・・・・。拒絶反応が出たというのです。マウスの体細胞から作ったiPS細胞を、同じ遺伝情報を持つマウスの皮下に移植し、免疫反応を調べたそうです(YOMIURI ONLINE)。通常なら移植後、様々な種類の細胞の塊に成長するはずでした。しかし、iPS細胞は免疫細胞の攻撃を受け、塊ができにくくなるケースがあったというのです。作製法によって免疫反応に差が出たが、少なくとも2割で塊ができなかったり、塊の一部が壊死して小さくなったりしていたそうです。その一方で、このマウスの受精卵から作った胚性幹細胞(ES細胞)では何の問題もなく細胞塊に成長していたそうです。このiPS細胞ではES細胞を比較すると、iPS細胞ではES細胞に比べ9種類の遺伝子が過剰に働いており、癌細胞で活発に働く遺伝子などが拒絶反応の原因になっていると考えられるというのです。でもきっと対応策ができるのではないでしょうか。
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